イソップの宙返り・75
          
ライオンとロバと狐
ライオンとロバと狐が仲間になって狩にでかけました。
獲物がドッサリあったので、ライオンはロバに分配させることにしました。
ロバが獲物を3等分の山を作り、好きなのを取るように言いました。
すると、ランオンが怒って、ロバに飛びかかって食べてしまいました。
次に、狐に分配を命じました。
狐は自分の為には少しだけ取り分け、後は全部ライオンが取るようにしました。
ライオンが、
「誰が、この分け方を教えた?」
と訊きますと、狐はこう答えましたとサ。
「ロバの災難が、ボクに教えてくれたんです」
寓意・隣人の不幸が人を賢くする。
             ☆     ☆
極東の凡俗といたしましては・・・
今日は軽い話題でいきましょう。
まあ、軽いと言えば、神戸ッ子。
         
「(老舗の)○○へ行ったら、あほらしい目にあったぜ! 高いのに不味くなっていた」とか、「ドヤ、このロレックス、○○円やった、安う手にいれたやろ?」なんて会話をやっています。
こんなのは、東京あたりでは、人が秘密にする恥かしい話題らしいですねぇ。
でも、「隣人の不幸が人を賢くする」よ。
       
「(老舗の)○○に居たコック、フランスから帰ってきて、レストラン始めたけど、あそこへ行って、えらい目にあったぜ。高かった」なんて自分の失敗を、平気で人に告げる。
まあ、このお陰で、神戸で成功した食べ物屋は東京でも成功するっていいますねぇ。
だけど、こんな破廉恥な街で揉まれた店が東京でも成功するのは、東京のみんなはエエ格好していても、本心は旨いものを安う食べたいんじゃあない?
        
見栄なんてより、同じ物を高くは買いたくないなんて気風が、40数年まえにスーパーのダイエーを産みましたねぇ。神戸でね。
でも、最近ダイエーは調子わるいなぁ。
ほどほどに堅実にやっておればイイのに、神戸ッ子はオッチョコチョイだから、大店舗規制が緩和されたというと、ソレ!って拡大路線を突っ走ってしまったのかなぁ。
          
最近、神戸発で人気の良いのは、「オム・ソバめし」。
あれ残り物さらえで、旨いヨ。
まず、焼きソバ麺って、なぜか3人前がワンセットになっているでしょう?
老夫婦では、1人前が余ってしまう。
そこへ、もってきて、夕飯がチョコッと残るんですねぇ。
なぜかねえ。
で、チョコッと残ったご飯に、余ったソバ麺1人前を混ぜると、2人前の昼ご飯ができる。
           
まだ、ご存じのない方のために説明しますと、
ソバを1センチ長に刻んで、炒める。そこそこ炒まったら、めしを入れて更に炒める。
まあ、キャベツのヘタでも残っていたら、上等。
できあがりに、ソースと醤油半々で味付けをします。
これをオムレツでくるめば、できあがり。
「オム・ソバめし」って、オムレツ+焼きソバ+焼きメシのこと。
           
これだけでは、せっかく読んでいただいた人にわるいから、サービスに神戸でメチャメチャ安い店の観光案内を付録します。
まず、観光名所の異人館街にある喫茶店。
      
異人館街へ登って行く大きな南北道路は北野坂って言います。
その一つ西の登り一方通行の、やや細い道がハンター坂。
中山手通りの登り口の目標は、角の西村コーヒーとフロインドリーブ。
登り詰めると異人館街。登りつめる10メートルほど手前に、道路西に面してある「ラ・ノビータ」って云う店。
ね? 名前覚えやすいでしょう?
だって、坂を登って行って「ノビタ(伸びた)」だもんね。
  
テーブル4つだけ。表の道路側は全面ガラス張り。
全面ガラスばりだから、表の道を歩くカワイ子チャンが拝める。
それに、向かいのインド人の宝石屋が、次々美人のパートをおくんですねぇ。
        
コーヒーを自家焙煎しているから、ほのかに香りが籠もっています。
で、コーヒー180円。ケーキも安い。
時々作るビッグ・サイズのシュークリームは100円。
ね? 神戸的でしょう?
  
でも、あまり宣伝しないでね。何しろ、テーブル4つだけなんだから。