魂を貪るもの外伝

私の家族

七瀬家の秘密より

 


 

 

友美「まぁ上がれ」

京「はぁ……」

友美「ようこそ死と狂乱のお祭りに」

琴美「新年そうそうわけのわからないこといわないでよ!!」

友美「軽い冗談だ」

夏美「お姉ちゃんの冗談は…本当になるから……」

友美「うっ…きついこというな」

 

 

自宅へ京さんに上がってもらい、今はリビングにいてもらう。

私の家は普通の自宅クラスだと思う。

ただ隣の敷地に武術を教えるところがあるぐらいかな?

生活は普通の水準だと思う。

猫ヶ崎高校に通っている人たちは結構、お金持ちが多い。

私の通っている中学校もそうだし。

 

 

琴美「あっお姉ちゃん…また贈り物……」

友美「うん?」

友美「ああ…アメリカの国防省からに贈り物か」

京「国防省!?」

夏美「それに前総理大臣からの贈り物……」

友美「なんだ?まだ総理の座につきたいのか…あほかあいつは」

京「あの…ご職業は?」

友美「うん?ただのOLだぞ」

 

 

不安げそうに友美お姉さんを見る京さん。

パジャマ姿からいつもの礼服に着替え男装美人に変身した友美お姉さんは笑う。

いつもちゃんとした格好でいてくれたらいいのにな…と、ときどき思うのは内緒だ。

 

 

琴美「あっ!!孤児院からも」

友美「…たく…余計なお金を使わずにもっと自分たちで……」

夏美「でも…これ子供たちの手作り作品だよ」

友美「私みたいなヤクザにお礼なんて……」

琴美「あっ照れている」

夏美「本当だ」

友美「うるさい!!」

京「…あなた本当にただのOLですか?」

 

 

少し不安そうに喋る京さん。

でも正真正銘のただのOL…少し特殊なOLかな?

なんかこの前、特別内務次官クラスに昇進とかなんとかいっていたと思う。

そういえばどんな職業なんだろう?

実の姉の職業が不明なんて…不思議だよね?」

 

 

友美「なんだその目は?」

京「い、いえ…はは」

友美「いいか琴美の友達だから遠慮してやっているんだからな」

琴美「お姉ちゃん…恋…」

 

 

シャキン!!

 

 

果物ナイフが琴美姉さんの口元に止まる。

冷汗をかく琴美姉さんと京さん。

あくまでも交際を認めないつもりみたい。

 

 

琴美「はは…友達だよ友達」

京「そ、そうですよ…はは」

友美「そうか…ならいいぞ」

 

 

くるくるとナイフを回してから元にもどす友美お姉さん。

それからしばらくの間、ぎこちない会話が続く。

姑みたいな感じがときどきする友美姉ちゃん。

会社でもやっぱ怖いのかな?

私にはやさしいんだけど……。

 

 

友美「うん?」

友美「クイーンオブソ…?!」

琴美「どうしたの?」

 

 

一枚の年賀状を見て顔が青ざめる友美姉さん。

見たことのない顔だ。

どうしたんだろう?

 

 

友美「い、いや…見間違いだ…何かのな…」

友美「後で燃やしておこう…」

京「?」

琴美「お父さんはそういえば?」

友美「親父か?」

夏美「お母さんと一緒に初詣に……」

琴美「初詣?」

友美「そういえばそういっていたな」

琴美「……じゃそろそろ帰ってくるの!?」

夏美「そういえばもうこんな時間」

 

 

日も暮れてもう赤い空が見える。

夕方になるまでずっとこんな会話が続いていたんだ…凄いな。

くすっと笑う私。

それを京さんが見ていたらしくつられて笑う。

顔が真っ赤になっていくのがすぐにわかった。

……恥ずかしい。

 

 

厳「今、帰ったぞ!!」

明美「ただいま♪」

琴美「!?」

友美「主のお帰りだぞ」

京「琴美…何をそんなに慌てているの?」

琴美「と、とりあえず京!!この窓から出て!!」

京「はい?」

琴美「理由は後よ!!」

京「ぐわっ!?」

 

 

窓から無理やり落とされそうになる京さん。

何がなんだかわからないまま窓から突き落とされそうになっている。

友美姉さんはその様子をみながらにやにやと笑っている。

そろそろお父さんが……。

 

 

巌「留守番ごくろう!!」

夏美「何も不審なことはありませんでした」

明美「ちゃお♪初詣…多かったわよ」

琴美「はは…どこに行って来たの?」

巌「うん?」

明美「とりあえず…神社を全部かしら?」

友美「年寄りなのにご苦労さまでした」

巌「相変わらずの口調で何よりだな友美」

 

 

敵意剥き出しにしながら喋る両者。

ここだけの話…友美姉ちゃんとお父さんは仲が悪い。

いや仲が悪いというか…う〜ん…難しい関係かな?

別に暴力…なんてなかったよね?

 

 

琴美「きょ、今日は友美姉ちゃんが夕飯作りだよね?」

巌「うん?何を焦っている?」

友美「多分、男友達が来ていたからではないか?」

巌「なに!?」

明美「えっ!?琴美ちゃんに男友達できたの!!」

 

 

驚きの声を上げる両親。

でもお互いに違う響きがあるをすぐに理解する。

お母さんは目を輝かせているし…お父さんは……。

 

 

巌「この家に男が入るなど許さん!!」

友美「立派にあんたも男だけど」

巌「むむ…わし以外だ!!」

明美「もう帰ったの?」

夏美「それが…ええっと…なんというか……」

琴美「だめ!!」

巌「どこかに隠れているのか!?」

友美「うん?ここにいるぞ」

 

 

窓外に手をやったかと思うと凄い勢いで京さんを部屋に戻した。

呆然とする京さんと琴美お姉ちゃん。

「まぁ!!」と感激するお母さん。

今にも飛び掛ろうとするお父さん。

 

 

京「は…初めまして」

巌「うおぉぉぉぉ!!」

京「!?」

 

 

巌「破邪封印!!黙示録正拳!!」

京「危ない!?」

巌「避けただと?!」

 

 

鬼のような形相で拳をだすお父さん。

しかし、予測したような動きで京さんは避ける。

そういえば有名な武術の後継者とか…琴美お姉ちゃんはいっていたような。

京さんとお父さんが戦っている間に私たちはテーブルでお茶を飲む。

いつものことなので別に気にしないらしい。

 

 

友美「ほぅ…親父と決闘か。楽しそうだな」

琴美「お姉ちゃんがわざわざ京を!!」

友美「あのな琴美」

琴美「?」

友美「新年は笑いが大事じゃないか」

琴美「それはお姉ちゃんだけじゃない!!」

 

 

巌「エーテルローリングサンダーパンチ!!」

 

 

友美「まだこんな名前なのか…親父は」

夏美「う〜ん…とりあえず名前はどうでもいいといっていたよ」

友美「たんなる自己満足か」

 

 

巌「ゴールデンデリシャスハイパーマグナムパンチ!!」

 

 

明美「いつのまに琴美ちゃん彼氏なんかできたの?」

明美「あの男毛がなかったのに…このこの」

琴美「もう!!そんなじゃ!!」

友美「ただの友達だよな?」

夏美「どうして友美お姉ちゃんは友達を強調するの?」

 

 

巌「北斗乱舞滅殺白虎拳!!」

 

 

友美「あのな夏美?」

夏美「はい」

友美「世の中は困難が多ければ多いほど恋は盛り上がるという」

夏美「そうなんですか…大変なんですね恋するって」

明美「だから戦うのよ♪」

琴美「騙しちゃだめでしょう!!」

 

 

巌「超電磁破壊魔装置キック!!」

 

 

琴美「だいたいお姉ちゃんだって彼氏とはどうなっているのよ!!」

友美「な、なんのことだ」

明美「結婚しないの?」

夏美「お姉ちゃん…べたべただったよね…前に会った時」

琴美「そうそう性格が180度回転していたし」

友美「ふん!!」

明美「お母さんはみんなが幸せに生活できる男のひとだったら応援するわよ」

夏美「私にもできるかな……」

 

 

京「お〜い…誰か止めてくれ!!」

巌「この悪魔がなかなかやりおる!!」

 

 

私たち4人の会話が終わったときはこれから二時間後だった。

完全に京さんのことを忘れていたともいえる。

いつもこんな調子なのでお父さんだけ暴走することが多い。

そして私たちはただのお話タイム。

この時間が楽しいといったら京さんに失礼かな…くすっ。

 

ただこれから京さんと琴美お姉ちゃんが卒業するまでの間。

二度と私たちの家に足を運びませんでした。

理由はわかりますけどね…ふふ。

 

女性だけの姉妹。

みんな個性的な一面をもっている家族。

私もこれから素晴らしい人生を送れれば……。

 

 

友美「だったら猫ヶ崎高校にでも行けばいい」

琴美「そうそう。あの高校だったら日常が退屈しないからね」

 

 

だそうです。

受験シーズンになる今年。

猫ヶ崎高校に入れるように頑張りたいと思います。

そして私も素敵な出会いがあったら…いいなと。

 

前編  INDEX


 

後書き

 

まずは謝罪から…申し訳ありません(汗)

新年予定がすでに3ヶ月!!

もう新年なんてありゃしない!?

 

こんばんわ&こんにちは。

ブギーです。

七瀬三姉妹の主な風景。

それプラス両親ネタです(笑)

 

ただこれを書いている最中、ある事実に気づきました。

某漫画に似ているネタだと(謎汗)

(主人公が悪魔の顔を持っているが心は天使の漫画です。)

 

いやはや…まぁいいか(爆)

そうそうどなたか心優しい方いませんでしょうか?

七瀬三姉妹のCG募集★

来てくれたら嬉しいな…(ぼそっ)

 

それでは♪