Menu危機管理センターバイオハザード生命科学)/インフルエンザ感染症の戦略的対策

  <07秋/新型インフルエンザ考>      予測・ワクチン・・・年内にも承認

 
           
感染症圧力 VS 戦略的対策 


            
 〔極楽浄土のインフラ建設〕 ・・・・・ 宗教の第4の道 


 
                                    

 トップページHot SpotMenu最新のアップロード                          担当 :    里中  響子 

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プロローグ    予測・ワクチン/.....便宜上、私がつけた名称 > 2007. 9.20
No.1 〔1〕 新型インフルエンザ・ワクチン/年内にも初承認の予定 2007. 9.20
No.2 〔2〕 感染症の克服は、グローバル化の抑制〔人間の巣〕の展開 2007. 9.20
No.3     感染症圧力の増大は、生態系のホメオスタシスの起動か> 2007. 9.20
No.4     ストーリイの変動値の高い時代・・・> 2007. 9.20
No.5 〔3〕 戦略的対策・・・結論として 2007. 9.20
No.6     〔人間の巣〕について・・・富士山、浅間山の大量降灰にも> 2007. 9.20
No.7     洞爺湖サミットでは・・・> 2007. 9.20
                                                                                                            <推敲完了/2007. 9.30>  

                                                                                 

                             参考文献

                                   東京新聞/2007年9月1日

                                   新型インフルエンザのワクチン/...年内にも初承認   

  プロローグ                

       予測・ワクチン/.....便宜上、私がつけた名称 >

                    

「ええ...《企画》担当/《危機管理センター》の、里中響子です...

  “暑さ寒さも彼岸まで”と言います...もう、お彼岸ですね...また、温・乾燥した

冬に向かい、インフルエンザ・シーズンが近づいています。最近では、真夏でもインフル

エンザが流行することがありますが、本格シーズンとなると、やはり乾燥した季節

す...

  そこで...朗報が1つあるので、お知らせします。“新型インフルエンザ”予測・ワク

が、年内にも正式承認の見通しとなりました。この、予測・ワクという名称は、私

便宜上つけたものです...一応、お断りしておきます...

  ええ、ともかく...遺伝子工学の成果が試されることになりそうです。この予測・ワク

チンについては、後で説明します」

 

「ええと...

  今回は、高杉・塾長が、久しぶりに軽井沢・基地に来ておられます。急遽(きゅうきょ)

加していただきました... 高杉さん、よろしくお願いします」

「うむ...」高杉が、窓辺でコーヒーを片手に、肩越しにうなづいた。

《flu・掲示板》で簡単に済まそうと思っていたのですが、塾長が参加して下さるという

事で、急遽ページを設定しました...“新型インフルエンザ”感染症全般について、そ

して〔人間の巣〕ついても、あらためて塾長のご意見を伺いたいと思います...

  それから、〔宗教における第4の道〕についても、塾長から提言があるようです。塾長

は、“文明の第3ステージ/意識・情報革命の時代”は、宗教が非常に重要になって来る

と言われていました。それは、具体的にはどのようなものかは、まだ分らないともいわれ

ていましたが、その<最初の提言>になるようです...」

 

  高杉は、ゆっくりとコーヒーを飲みながら、秋の空気になった軽井沢の空を眺めてい

た。遠くに、雑木林の白樺が光っている。窓下には、萩が紫の花をつけ始め、風に揺れ

ていた。

  その、窓近くのススキの株の横から、シャム猫のチャッピーが現われた。チャッピー

は、ゆっくりと欠伸し、周囲を見ていた。それから窓を見上げ、ひょいと飛び上ってきた。

高杉は場所を開けてやり、片手でチャッピーの背中を軽く押さえた。

  チャッピーが、トンと部屋の中に下りる...作業テーブルの響子の方へ行く...椅子

にかけている響子の脚にまとわりつき、頭を擦りつけた...響子が、そっと手を伸ばし、

チャッピーの頭に触れた...

  〔1〕 新型インフルエンザ・ワクチン   

            年内にも正式承認の予定・・・

             

「日本では...」響子が、窓辺の高杉を見ながら、ノートパソコンに両手を添えた。「“新

型インフルエンザ・ウイルス”の発生に備えて...ワクチン年内にも正式承認する見通

しですわ...」

「うむ...」高杉が、窓に片肘をかけた。「年内にですか...」

「はい...」響子が、うなづいた。「年内にです...

  ご承知のように...このワクチンというのは...“新型インフルエンザ・ウイルス株”

から製造した、本物特効薬・ワクチンではありませんわ...【H5N1型】鳥インフルエ

ンザ・ウイルスから、ヒト・“新型インフルエンザ”へ、変異するという予測のもとに...

伝子工学を駆使して作り上げられたものです...

  本物の特効薬・ワクチンではありませんが...的外れでもないと期待されています。

でも、それがどの程度のものかは、私たちには分りませんわ...すでに、備蓄も進んで

いますし、相当な期待はあるようです...」

「ふーむ...」高杉が、作業テーブルの方へ歩き、椅子を引いてゆっくりと腰掛けた。

本物の...」響子が、両手の指と指を突き合わせた。「“新型インフルエンザ・ウイル

ス”が、まだ出現していない段階では...最善の策と思われます。ともかく、ワクチン

手に入るわけですわ」

「なるほど...」

「これは...

  ヒトに感染した、【H5N1型】鳥インフルエンザ・ウイルス株を使っているようです。多

的がズレれていても、それなりの効果があるとも言いますから、一応、朗報ですわ。

ともかく、何としても、ワクチンが欲しいわけです...何か、すがるものが欲しいわけで

すわ」

「関係者は、そうでしょうねえ。国民の側は、だいぶ鈍感になって来たようですから...

  “狼少年・シンドローム”というヤツでしょう。“狼が来た”と何度も嘘をついていると、

物のが来た時にも、“どうせまた嘘だろう”と思いこんでしまうわけです」

感染症一般の問題でも...緊張感を持続させるというのは、難しい問題ですわ」

「まあ...絶えず緊張しているというのも、考えものですからねえ。したがって、ここは

会システムで、強力な防波堤を構築しておくことが大事になりますね」

「はい...ええ...この予測・ワクチンの効果ですが...

  “新型インフルエンザ”が、予想どうりに【H5N1型】から変異した場合のみ有効です。

それも、“予測どうりの的”に変異した場合のみですわ。“強毒型”では、“H5型”の他

に、“H7型”もあります...“H7型”がやって来る可能性も、否定はできません...」

「うーむ...」高杉が、響子の方のノートパソコンをのぞき込んだ。モニターには、遺伝子

操作の概略図が表示されていた。「あの、“新型肺炎・SARS”も...何処へ消えてしま

ったんでしょうかねえ」

「はい。“新型肺炎・SARS”も、新しいニュースは聞かなくなりました。ワクチン開発が、

どうなっているのかも、」

「そうですねえ...

  しかし、あれだけの大流行があったわけですから、大量に、何処かに潜んではいるの

でしょう...感染拡大地図は作られているわけですから、いつでも出動は可能でしょう。

問題は、人類の側の対策の方ですね...十分とは言えないのでしょう」

「はい...そう考えると、恐ろしいですね。“新型インフルエンザ”“新型肺炎・SARS”

が、同時にやって来るようなことも、一応、想定しておくべきなのでしょうか?」

「そうですねえ...

  最悪は、想定しておくべきでしょう。最近は、“原発”などでも、想定外が多過ぎます。

ともかく、想定外の一言で、許されるというものではありません。国の許認可の基準がど

うあろうと、被害を受けるのは社会です。甘い基準こそ、問題です」

「はい、」

「ともかく今後は、より汎用性のある感染症対策を構築して行く必要があります」

「はい。そのことは、後で伺いますわ...」

 

    <予測・ワクチン>    

「ええ...」響子が、髪を耳の後ろへ撫でつけた。「この予測・ワクというは...

  “新型インフルエンザ”の発生に備え...国内ワクチン・メーカーが製造したものに

ついて...厚生労働省/薬事・食品衛生審議会部会が、“承認すべきだ”との結論を

出したものです...

  3社の内、2社の製品について、年内にも正式承認となる見通しです。この予測・ワク

チンは...今も言いましたように、“新型インフルエンザ”への変異が予想される、【H5

N1型】鳥インフルエンザ・ウイルス株をもとに、開発・製造されています...

  したがって、“新型インフルエンザ”ウイルス株を確保し、特効薬・ワクチン本格的

な供給体制が整うまでの間...約6ヵ月間と言われていますが...その間の、“つなぎ

なるワクチン”です。

  したがって...この予測・ワクチンは、医療従事者社会機能の維持に不可欠な人

に、緊急接種することが想定されています」

「うむ、」

「ええと...

  すでに、1000万人分が備蓄されているようですね。そして本年度も、さらに1000万

人分を目標として、製造・備蓄する運びのようです」

「うむ、」

ワクチン・メーカーとしては...

  “北里研究所”“デンカ生研”“阪大微生物病研究会”3社で...今年の1月に

認申請されていたものが、いよいよ承認の運びとなるようです...ただ今回は、“北里

研究所”“阪大微生物病研究会”ワクチンパスしましたが...“デ生研”ワク

チンについては、部会での審議は、“先送り”になったとのことです」

「ほう、どうしてですか?」

「ええと...長期間保存した場合に、“品質が不安定になる恐れがある”、との指摘が

あったためのようですわ」

「ふーむ...それで、“先送り”ですか」

「はい、そのようですわ」

 

  < 私たちの対策は・・・>   

「言うまでもなく...」響子が、ノートパソコンを見ながら続けた。「本物特効薬・ワクチ

の、本格的・供給体制が整うまでの...約6ヵ月間が...パンデミック(世界的大流行)

発生する危険性が、最も高いということになります。特効薬・ワクチンが存在しない“第

1波・大流行”が、勝負になるわけですね」

「うーむ...」

この期間は、誰一人として、“抗体”を持っている者はいないわけです。“新型インフル

エンザ・ウイルス”に対、グローバル化した“世界の数十億の人口”が、もろにさらされる

ことになります...多くの犠牲者が出る恐れがありますわ」

「うーむ...」高杉が、腕組みをした。

「ええ...

  最近はあまり評判の良くない、抗インフルエンザ薬/“タミフル”と...この“予測・ワ

クチン”とが...人類の側の有効な武器ということになります。後は、一般的な医療衛生

インフラ...交通網の遮断...最後は、個人的注意力と、個体の持つ免疫力が防戦す

ることになります...

  【H5N1】型“新型インフルエンザ”は、“驚異的な毒性”が予想されています。これ

までの、“常識の範囲を超えた注意力”が求められます。身の回りの消毒や、手洗い

ども、単なる知識としてではなく、実際に訓練しておくことが、非常に重要になります。

  “新型インフルエンザ”が流行したら、訓練で身につけた注意力が、自分自身と、周り

の人を守ることになります。身近で、練習や訓練する機会があった場合は、是非、まめ

に参加しておくことをお勧めします」

「うむ...」高杉が、うなづいた。「私なども、それが必要なことは分ったいても、なかな

実地訓練する機会はないですねえ...そう心掛けてはいるのですが、病院関係者

ように、そう“手際よく”とはいかないでしょう」

「そうですね...

  これらに関しては、高度情報社会ですから、“信頼できる情報源”からの、“十分な情

報”を、取得することをお願いします。日頃から、厚生労働省自治体関係機関等

ホームページにアクセスし、情報を蓄積しておくことをお勧めします。まず、それが、個人

レベルの対策ということになるでしょうか」

 

      <驚異的な強毒性・・・>     

“タミフル”以外の、」高杉が、自分のモニターを見ながら、顎に拳を当てた。「新薬の開

は、どうなっているのですか?」

「はい。開発は進んでいると思いますわ。そのうちに、その方面のデータも出て来ると思

います」

「うむ、」高杉が、うなづいた。「それにも、期待したいですね」

  響子がうなづき、胸に手をやった。

「ええと...何度も言うことですが...

  通常の...今までの...“弱毒型”インフルエンザ・ウイルスであれば、これまでど

うり、さしたる問題はないのです。“新型”ということでは、誰も“抗体”を持っていないわ

けですが、人類はこれまではそれらを克服してきました。そして、文明全体に、大打撃

与えることも無かったわけです。

  1918年“スペイン風邪”/【H1N1型】...1957年“アジア風邪”/【H2N2

型】も...1968年“香港風邪”/【H3N2型】も、すでに経験しているわけですこれ

までは、それなりの犠牲者は出しましたが、何となく、やり過ごして来れたわけですね」

「うむ」高杉が、うなづいた。

“スペイン風邪”“1918年・ウイルス”は、【H1N1型】“弱毒型”でしたが、4000

万人もの犠牲者を出したのは...1つには、当時はまだウイルスという濾過性の病原

そのものが、知られていなかったからです。

  それに、当時は、現在の医療衛生インフラとは、雲泥の差がありますわ。でも、その

分、現在は世界のグローバル化と、人口の爆発的増加があります。感染症のパンデミッ

に対しては、当時よりは、非常に脆弱な社会的状況にあります」

「そうですねえ...人口が過密な分、それだけ犠牲者も多くなるということでしょう」

「でも、今回は何故...これほど強く警告されているのかと言えば...【H5N1型】

されているからです。このウイルスが、これまでになかった、“驚異的な強毒性”だとい

うことですわ。

  ニワトリにおいて100%近い致死率であり...まだ症例は少ないわけですが、“ヒト

感染した場合”でも、高度治療にもかかわらず、50%を越える死亡率になっていると

言うことです。

  これが、“トリからヒト”へではなく...“ヒトからヒト”へと、爆発的に感染が広がると、

ヒト“新型・インフルエンザ”になるわけです」

「うむ、」

「ええ...

  現在の段階で、どのような死亡率になっているかは、私たちは詳しいデータを持って

いません。ただ、パンデミックとなった場合は、医療体制社会機能も、それから社会の

治安も、大混乱になることが予想されます。

  そうした中で、患者が膨大な数に上った場合、十分な医療支援が受けられない場合

が想定されます。このような場合、相当に被害が拡大することになります。そのために、

医療関係者や、社会機能の維持に必要な人々に、予測・ワクチン緊急接種されるわ

けです...」

「ふむ、」

「ええ...

  流行のピークというのは、それほど長くはありませんわ...この時、個人ができる最

良の対策は、食糧等を備蓄して外界と遮断し、“家にひきこもる”ことでしょうか...2〜

3週間ぐらいは必要かも知れません。ともかく、“信頼できる情報源”からの、“十分な情

報”を取得しておくことをお願いします。

  食糧以外にも、必要なものをリストアップしておいて欲しいと思います。常備薬や、

菌剤マスク免疫力をつけるような食品なども、必要かも知れません...現在は、

度情報社会ですから、情報面での孤立は無いと思います...

  でも、社会機能がマヒしますから、それらも考慮し、万一に備えた十分な備えが必要

です。複合的な災害も、一応考慮して置いて欲しいと思います。意外な所に、落とし穴

いうものはあるものです。専門家経験者の意見を、十分に取り入れて欲しいと思いま

す...

  ええ...あと...本格的“新型・インフルエンザ”克服するには、特効薬・ワクチ

の流通を待つしかありません。それには、約6ヵ月かかるわけですね。特効薬・ワクチ

は、もっと早くに開発できるようですが、それを一般向け増産体制を整え、流通させ

るのに、約6ヵ月間ほどの、時間を要することのようです...

  ええ...増産・流通体制の方は、あらかじめしっかりと指針を作成し、国民に情報開

し、不安不満の無い体制にしておいて欲しいと思います。優先順位の指針なども、

公開しておいて欲しいですね。これは、事前に可能なシステム構築という事になります。

  図上演習情報通信訓練実地訓練も、保健衛生・医療機関だけではなく...

治体・警察・消防・自衛隊をも含め、しっかり行っておいて欲しいと思います。また、そう

した訓練も、国民に開示しておいて欲しいと思います。情報開示パニックを未然に防

ぎます」

「うーむ...」高杉が、うなった。「大変なことになりますねえ...

  ま、パンデミックとなれば、それだけ大きな影響が出るわけでしょう。まさに、人類社会

全体が、1つの“運命共同体”になってしまっているわけですねえ、」

「はい...」響子が、真顔でうなづいた。「文明社会全体が...グローバル化で、非常

に脆弱化(ぜいじゃくか)していますわ」

最大の問題は、そこにありますね」

「はい」

  〔2〕 感染症の克服は、        wpe47.jpg (10922 バイト)

     グローバル化の抑制〔人間の巣〕の展開

           

 

感染症圧力の増大は・・・生態系のホメオスタシスの起動か?>

 

「ところで、高杉さん...」響子が、両手を組み、高杉を見た。「この、初承認となる

測・ワクチンというのは...本当に、有効なのでしょうか?私たちの命綱である以上は、

まず疑って、検証してみる必要がありますわ」

「まあ...それは、もうすぐ分かる事でしょう」

「それは、そうなのですが...」響子が、顎を突き出し、天井を見た。「大きな...“戦略

的な間違い”というものはないのでしょうか?」

「と...言うと?」

“遺伝子工学的な間違い”や...その“標的の間違い”というような...いわゆる、

術的命中精度のことではないのです...そもそも、戦略的“すれ違い/基本的な

間違い”は、無いのかという意味ですわ」

「うーむ...まあ、何にしても、“グローバル化の抑制”が第1でしょう」

「もちろん、そうなのですが...

  人類文明に対する、感染症の脅威というものが、生態系ホメオスタシス(恒常性)

ンクしているとしたら、どうでしょうか。その可能性は、非常に高いと思いますわ。生態系

の中で、“人類の天敵”感染症であるとすれば、まさに明確にリンクしていると考えら

れます」

「うーむ...」

「つまり...

  人体が、怪我や病気から回復するような生命的・復元力が...生態系レベルで起動

しているとしたら、どうでしょうか...生態系にも、ホメオスタシスがあると言われていま

すわ。グローバル化した人類文明が、敵対している感染症の背後には...生態系の復

力/生態系のホメオスタシスが起動していることになります。

  そのような敵に対して、予測・ワクチンというようなものが、単純に命中するものなので

しょうか?」

「なるほど...」

「たとえ...」響子が、人差し指を立てた。「仮に...

  今回の予測・ワクチンは成功しても、第2波/第3波と襲いかかって来ますわ現在で

も、インフルエンザ・ウイルスの他に、エイズ・ウイルスや、エボラ・ウイルスなど、非常に

厄介な病原性ウイルスが出現して来ています...変化の速い、レトロ・ウイルス(RNAウイ

ルス)ですね。“新型肺炎・SARS”もそうです...

  西ナイル熱も、すでに日本に上陸した痕跡があります。“地球温暖化”と共に、デング

なども、北半球の人口過密地帯へと北上してくる様相です...生態系の中に、こうし

予備軍は相当にあるようですわ」

「うーむ...

  響子さんの、言わんとしていることは分ります...生命潮流/生態系の上位システ

に対し...人類科学の浅知恵で対抗し...はたして、有効に機能するものなのかと

言うことですねえ、」

「はい...」響子が、まっすぐに高杉を見つめた。「レベルが、違い過ぎますわ...」

「そうですねえ...

  私も感染症脅威の増大は、人類文明の傲慢に対する、生態系からの反撃だと考え

ています。生態系の、ホメオスタシスの起動/生態系安定化のベクトルだと考えていま

す。こうしたベクトルに対して、遺伝子工学的なワクチンで対抗するのは...はたして、

戦略的にどうかということですねえ、」

「はい...」響子が、唇を結び、高杉を見つめた。「《危機管理センター》としては、非常

に気になる、基本的課題ですわ...」

「なるほど...難しい質問です...」

「だから、高杉さんに、お聞きしたかったわけですわ」

「ふーむ...そうですねえ...

  予測・ワクチンというのは...ちょうど現在、莫大な資金を投入して開発している、“ミ

サイル防衛構想”ミサイルと似ていますねえ...敵側単細胞なミサイルが、都合よ

く射程圏内に侵入してくれば、見事・命中してみせるという代物です。

  ところが...ミサイル単細胞ではなく...ホメオスタシスの情報系が、その背後で

糸を引いているとなると...そもそも、思いどうりに飛び込んで来てくれるかということで

すね。まず、そんなことはないでしょう」

「はい...」

「ひょっとしたら...

  “H7型”が、来るかも知れないということですねえ...まあ、それなりの科学的根拠

があって、【H5N1型】想定しているわけですが...最近は想定外という事が多いで

すからねえ」

WHO(世界保健機関)が、中国大陸南部“新型インフルエンザ”の監視をしていたら“新

型肺炎・SARS”が網にかかってきました。それこそ、無限の可能性があるということで

すわ。“SARS”などは、およそ想像もできないことでした。

  今回も、【H5N1型】に的を絞って待っていたら、想定外のウイルスがやってくる可能

性があります。そうしたものも、一応、想定に加えておくべきだと思います。そんなことを

言えば、あらゆる可能性があるわけですが...それでも、何らかの形で、想定はしてお

くべきですわ。人類の想像力の及ぶ限界まで、」

「その通りです...」

「私は、この“新型肺炎・SARS”の事例も...生態系からの“警告メッセージ”ではない

かと考えています」

「うーむ...」

「高杉さんの言われる...【人間原理空間・ストーリイ】が...“言語的亜空間・座標”

に記述されて行く...“高次元・ストーリー生成の過程”で、発現してきたものではない

でしょうか...

  【人間原理空間】が、高杉さんのおっしゃるように、“単なる確率の世界ではない/超

偶然の世界”という...仮説をもとに言っているわけですが...」

【人間原理空間・ストーリイ】の、人間的バイアス(偏向)を読むとは、さすがに響子さん

ですねえ、」

「ありがとうございます...」響子が、口をすぼめた。「あ...ここは、少し説明しておき

ましょうか?」

「いや、別の機会にしましょう。 この仮説は、まだ考察を重ねる必要があります。

  眼前するこの世の風景や...それが人間的バイアス/個人的バイアスのかかった

“認識の鏡”に映し出されているというストーリイ性の謎は...基本的に不明の部分

多過ぎます。

  まあ、私たち自身のことなのですがね...しかし、“言語的亜空間/相互主体的・バ

チャル空間”と、リアリティーの相関は、“文明の第3ステージ/意識・情報革命時代”

の主要な課題になります...つまり、これからということでしょう」

「はい...ストーリイの生成そのものが...どのような原理どのような力学系で生成し

ているのか...それそのものが、まだよく分かっていないということですね」

「そうです...そもそも、“私という認識主体”そのものが、“何故、ここに出現しているの

か”....そのあたりも、スッキリとしていません...」

「はい...不思議な世界ですね...」

 

ストーリイの変動値の高い時代・・・>

                

「ええ...」響子が頭をかしげ、パソコン・マウスを動かした。「話を進めます...

  ともかく...“新型インフルエンザ”の監視をしていたら“新型肺炎・SARS”が、網に

かかってたという事実があるわけです...これは、ごく最近発生した、非常に象徴的な

現象だと思います...このことの意味を、どう解釈したらいいのでしょうか?」

  高杉が、片手でチャッピーをすくい上げ、膝の上に乗せた。

「いずれにしても...」高杉が、チャッピーの頭を撫でた。「人類文明“ストーリイの変

値”が、非常に高まっていることは確かでしょう。そのために、近未来レベルでも、予

測が非常に難しい事になっています。ちょっとした要素で、全体が激変する様相になっ

て来ています。

  “1発の核爆弾”を高空で爆発させるだけで...電磁波パルスによって大都市機能

根こそぎマヒしてしまいます...また、生態系から来る“新型インフルエンザ”の出現で

あっさりと数億という人口が失われる可能性があります...現在、こうした危険な要

が、それこそ無数に顕在化して来ています。予測が難しい社会になって来ました。

  〔人間の巣のパラダイム〕は、こうしたストーリイの変動性”の高さを、安定化/沈静

へ持って行く“安定化の要素”です...〔人間の巣〕“変動指数”ではなく、“安定指

数”が非常に高いのです。大混乱の様相を呈してきた、現在の地球表層/地球生命圏

には、最適な“安定化の要素”でしょう」

「うーん...そうですね...

  それで...最初の質問に戻りますが...【H5N1型】想定した戦略で...予測・ワ

クチンで...“新型インフルエンザ問題”は、本当に大丈夫なのでしょうか?」

  高杉は、逃げ出そうとしているチャッピーをそっと放り出した。

ギャンブラーなら...この“本命馬”の予想は、避けたいところでしょうねえ...」

「うーん...」響子が、悪戯っぽく頭をかしげた。「うまみがないということですね、」

ギャンブルなら、そうだということです...

  まあ、それはともかく...今回の予測・ワクチンが成功したとしても...やがて、この

“戦術的”遺伝子工学の成果は、“戦略的”ホメオスタシス生命的・復元力に、

されて行くのは確実でしょう...さて、そこで、どうするかということです」

「はい、」

科学者は、むろん、戦術的な打開に没頭して行くでしょう。それは、それでいいと思い

ます。しかし、人類全体が、その狭い視野に集中していては困るわけですねえ。その

本槍では、防御体制全体が非常に脆(もろ)いということです。

  ここは、戦略的な対策が必要です。そうしないと、大打撃を受けることは必至でしょう」

「はい、」響子が、唇を引き結んだ。「そうですね、」

生態系の側には、それこそ多様な攻撃選択肢があります。“新型インフルエンザ”

監視網に、未知“SARS・ウイルス”を準備したようにです...確かに、これは響子さ

んの指摘するように、明確な“警告メッセージ”なのかも知れません」

「はい、」

人類文明に、生命潮流膨大な淘汰的圧力がかかって来るという事は、まず間違いな

いことでしょう...そして、“ストーリイ的な警告”もあったという事です。我々は、この事

態に、真剣に対処しなければなりません...そしておそらく、猶予の無い状況でしょう」

「はい」響子が、頭をかしげ、まばたきした。

  戦略的対策 ・・・ 結論として    

              

「さて...」高杉が言った。「こういう場合は...

  単細胞なミサイルだけで、波状攻撃して来ることは、まず無いと考えるべきでしょう。

状攻撃が無いというよりも、別の攻撃が準備されるでしょう。最近の多様な感染症圧

を考えると、そうした明確な意図を感じさせるものがあります...

  生態系の側は、無限の可能性の中から、自由に創出できるわけです。したがって、守

る側としても、“万能の防護力”が必要となります。万全な戦略が必要となります...」

「はい...まず、その原因となる事象を避けることが第1ですね。それは、“グローバル

化の抑制”になるわけですね、」

「それと...

  万能型・防護力/〔人間の巣〕が、有効という事でしょう。〔人間の巣〕は、それぞれ

1つの単位として、隔離・遮断が可能です。また、内部的にも、防災隔壁による高度な

遮断が可能です...

  この隔離・遮断が、感染症に対して、“万能の防護力”になります。〔人間の巣〕は、も

ともと自給自足社会ですから、外部世界とは容易に遮断が可能ですね。まあ、高度情

報社ですから、情報面では解放システムになっているわけですが...

  この情報面での開放性は、コンピューター・ウイルなどの侵入が考えられるわけで

すが、これは別の機会にやりましょう...話が複雑になりますから、」

「はい、」響子が、うなづいた。

「くり返しますが...

  戦略的な対策としては...まず、“グローバル化の抑制”です。それから、万能・防

護力/〔人間の巣〕の展開ですね...これは、“文明の折り返し”という事で、全てが

連動した流れになっています。

  次に、戦術的には、ワクチンのような特化した対抗手段の他に、汎用性の高い、“高

度な対感染症インフラ”を整備しておくことが重要になります」

「はい...

  私たちも、“タミフル・備蓄”の1本槍には、警告をしています。それは、予測・ワクチ

ンの備蓄”も同様ですわ。ともかく、汎用性に富んだ、厚みのあるインフラ整備を提唱し

ています。

  それから、もう1つ...バイオザードに特化した、〔自衛隊〕の再編成をも提唱して

います」

「うむ、」高杉が、コクリとうなづいた。

〔自衛隊〕訓練された大機動力は...“天敵”である感染症に対して...真正面

ら取り組んで欲しいと思います」

「そうですねえ...」

国民にとっての“巨大な脅威”は...もはや、第2次世界大戦型敵戦力ではありま

せんわ...“人類の天敵”と考えられる感染症の方が、はるかに驚異の度合は大きいと

思います。想定されている犠牲者の数も、桁違いに大きいはずですわ」

「まさに、その通りでしょう」

「すでに...国家間の戦争などというものは、無意味ですわ。人間どうしですもの、話し

合えば済むことです。それに、もう戦争などできない地球環境だと思います。戦力が肥

大化し過ぎてしまって、巨大軍事組織などは、動かせない時代になっていますわ...」

「うーむ...それは、当たっているでしょう...

  戦力が肥大化し過ぎて、この狭い地球では動きが取れなくなって来ています。ここに、

さらに未来型兵器が投入されたら、東西冷戦構造時代への逆戻りでしょう。いや、それ

以上に、実際的・大破壊が進むでしょう。当時は、イデオロギーによる正義自制心もあ

りました。

  しかし、現在はそうした、抑制力/統一的自制心が存在しません...あらゆる兵器

“暴走”が、容易に起こる状況になっています。人間の精神力も、きわめて脆弱な時代

になっています」

「はい...

  アメリカ中国が、太平洋で再び“覇権競争”を展開しようとしていますが、子供の“戦

争ゴッコ”と同じですわ。馬鹿げていて、空虚な感じがしますもの...潜水艦を海中に遊

弋させ、空母機動部隊でけん制しあい、“ただ遊んでいる”だけです...日本は、それ

に付き合う必要はありませんわ」

「その通りですねえ...しかし、響子さんが軍事的なコメントを口にするのは、珍しいで

すね」

「うーん、そうかしら...

  《危機管理センター》としては、《軍事》も重要な課題ですわ...軍事的課題が、国

際社会を閉塞的にし、あらゆる危機に直結してきています...あらゆる軍事組織/あら

ゆる兵器産業が、もう無用の長物になりつつありますわ」

「まあ、そうですねえ...」

「日本は、〔人間の巣〕専守防衛を固め...“日本独自の国際平和戦略”の路線で

いいと思います...“平和憲法”による、“絶対平和主義”の立場でいいと思います。

そして、皆さんが提唱しているように...やはり、“世界政府/地球政府”の創設がい

いですね」

軍事・担当大川慶三郎が言っていました...

  今後、自衛隊の戦力としては、≪武力の整備≫≪大規模災害の機動力...

そして、≪バイオハザードと科学技術的クライシスへの対処≫3部門が、バランス

の良い状態へ持って行くのがいいと...

  響子さんの言うように、実質的“巨大な脅威”というものが、そう言う所シフトして

いるという事でしょう」

「はい」

 

〔人間の巣〕 について・・・ 富士山、浅間山の大量降灰にも>

            

〔人間の巣〕について...」響子が言った。「塾長に、基本的なことを幾つか伺いたい

と思います...

  〔人間の巣〕は、現在、考察が進められているわけですが...〔人間の巣〕は、社会

全体の安全性高機能性高福祉性を、飛躍的に高めるということですね...しかも、

スローフード/スローライフを実現してくれると...」

「そうですね...

  現在の住宅社会インフラは、裸同然という事です。わずかな厚さの壁や、窓ガラス

だけで構成されています。小鳥の巣のように、直に自然の猛威にさらされています。ま

た、そのように発展したために、莫大なエネルギーを消費します。そのことが、“地球温

暖化”に拍車をかけています」

「はい」

〔人間の巣〕は、こうした社会インフラを、“蟻塚(ありづか)のように、生態系と協調した

なものにしようというものです。現在は、緊急“地球温暖化対策”という事もあるわけ

ですが、本来は知的生命体としての、基本姿勢の問題です。

  つまり、理想の姿に転換して行こうというものです。ハマグリのような、硬い殻をもった

生物もいるわけですから」

「実際には、“蟻塚”のような...」

「そうですね...」高杉が、微笑した。「“蟻の巣”も、非常に高度なものがあります。参

考にすべきものが、非常に多くあるようです」

「はい、」

〔人間の巣〕というのは...

  ご承知のように、小規模なマンション・レベルから、都市・レベルまで可能です。将来的

に、どのようなものになるかについては、試行錯誤をくり返し、長い時間をかけて、次第

に決まって行くものだと思います。

  とりあえず、基本的には...頑丈な建造物適量の土をかぶせるだけです。マンショ

ン・レベルなら、都市近郊において、商業ベースでの開発が十分に可能でしょう。まず、

そのあたりから、気軽に入っていけるではないでしょうか。

  その程度の初期型でも...莫大な冷暖房エネルギーというものが不要になります。

地殻変動災害気象災害にも、高度な安全性を保証できるでしょう...コンパクトな都

市レベルのものになれば、社会福祉関係が飛躍的に充実したものになります...」

富士山浅間山などの、“火山灰の大量噴出”にも、一応、耐えられますね?」

「十分に耐えられます...

  農作物の被害などは別にすれば、十分耐えられる耐久力を持っています。一時的な

衝撃に耐えられれば、後はどうにでも対処は可能です...」

「そうですね、」

〔人間の巣〕は、現在の建築基準法で可能かどうか、詳しい事は分りません...

  しかし、はるかに安全な建造物を作るのであれば、基本的には問題はないはずです。

現在でも、巨大な地下街は存在するわけです。

  感覚としては、あのようなものを想定すればいいでしょう。そして上は、野外・公共スペ

ースがいいでしょう...いずれ、世界標準になって行くと思います」

「あの、つまらない事を聞くようですが...10mもの土の重さは、相当にあると思うので

すが...その重量の方は大丈夫なのでしょうか?」

「全く、問題ありません...

  土をかぶせると言っても、超高層ビルを考えれば、たいした重量ではありません。必

要十分な、壁の厚さをとればいいわけです。まあ頑丈という事では、超高層ビルの下部

の方に使う、“高強度コンクリート”なら頑丈でしょう。最近のポリプロピレン入りの“高強

度コンクリート”なら、にも強いと聞いています」

「はい、」

「将来的には、より進んだ新素材や、建築法も開発されて行くのでしょう。大深度地下

も、広がって行くかも知れませんね...

  〔人間の巣〕は、22世紀に入る頃には、相当に進化しているはずです。ひょっとした

ら、25世紀頃には、現在の私たちには想像もつかないものに、進化している可能性もあ

ります...あるいは、技術文明が、その方向へは伸びて行かない可能性もありますね」

「はい...」

「その頃...

  太陽系で、人類文明の版図がどのようになっているのかは分かりません。ただ、

球生態系豊かに復元し、そこに〔極楽浄土〕の風景があることを祈りたいですね...

わずか、400〜500年後の風景ですかが、そこに自然と共生する子孫が、繁栄してい

ることを信じたいものです」

「はい...

  でも、不確定要素が、あまりにもたくさんありますわ。人類は、本当にそこに到達でき

るのでしょうか?」

〔人間の巣〕が、大きなカギを握っていると思います...

  まあ、以後のことは、その時代の人々が解決して行くほかはありません。私たちの仕

事は、子孫にその基礎となる、〔理想郷/極楽浄土〕を残していくことです」

「はい」

 

<洞爺湖サミットでは・・・・・>

            

「ええと...」響子が言った。「高杉さん...

  来年は、北海道で“洞爺湖サミット”となるわけですが...“地球温暖化問題”/【ポ

スト・京都議定書】が、最大のテーマになるようですね。是非、“脱・原発”/“脱・冷暖

房化社会”...そして、そのための〔人間の巣〕を提唱して欲しいですね」

「まさに、そうですねえ...

  人類の英知をもって検証し、世界のリーダーが、決断してほしいですね...難しい選

択肢ではありません。基本的には、特別な予算を必要とするものでもありません。商業

ースのマンションや、災害多発地帯では、自治体レベル予算と権限で可能です。

展途上国でも、十分に可能なものです。

  “巨大ハリケーン・カトリーナ”の通ったニューオーリンズは巨大な都市ですが...アメ

リカ/中西部竜巻多発地帯や、日本の“台風銀座”と呼ばれる台風コースの都市群

は、すぐにでも検討していいのではないでしょうか」

都市風景そのものを、〔半・地下都市/人間の巣〕に切り替えて行くのは、比較的容

ですわ。そう、決断しさえすれば...予算的にも、たいしたものではありません。総合

的に計算すれば、社会的コスト激減するはずですわ...」

「まあ...

  先進国首脳会議世界のトップが政治決断をすれば...〔半・地下都市〕化の普及

ははるかに容易ですね。自治体レベル災害対策ではなく、“地球温暖化対策”が本格

的に進むことになります。

  世界が、この方向で1つにまとまれば、これは画期的なことです。世界中で起こってい

紛争も、終息の方向へ向かうかも知れません。人類は、この“危機の時代”を乗り越え

ることができるでしょう」

「はい...

  〔人間の巣〕は、大量破壊兵器に対しても、“万能の防護能力”を発揮しますから、

ロ対策にもなりますね」

「それと...

  “脱・冷暖房”による、COの削減“脱・原発”の効果だけではありませんね。千年

都市〕を建設するわけですから、住宅用の大量の森林伐採も無くなるわけです...この

方面の効果も、極めて大きいと思います」

「はい...

  理論研究員秋月茜さんも、《OPINION》で言っていました...日本国際社会

に約束した、“京都議定書”COの削減目標を実現できるのも、もはや〔人間の巣〕

展開して行く以外に、方法はないということですわ」

世界的にも、事情は同じだと思います...

  “脱・原発”にも、“舵”を切るべきでしょう。“バイオス・エネルギー”への転換も盛ん

ですが、これも食糧生産の方へしわ寄せが来ています。やはり、〔人間の巣〕ベスト

のだと思います」

「はい、」

日本の政治は、国民の信頼を失って久しいわけですが...〔人間の巣〕推進するの

であれば...政治・行政も、社会の空気も、シャンと背筋を伸ばした姿勢に戻るのでは

ないでしょうか...

  ポスト・阿部政権で、“洞爺湖サミット”になるのか...あるいは、その前に総選挙

あり、政界がするのかは分りません...しかし、いずれにしても、“洞爺湖サミット”

では、〔人間の巣〕を推進して欲しいですね」

「はい...

  “洞爺湖サミット”では、“地球温暖化”に対して抜本的な対策が打ち出されるのを、

界中が期待を持って見つめています...私たちは、〔人間の巣〕にこだわるものではあ

りませんが、〔人間の巣のパラダイム〕が、〔全ての問題解決の方程式〕だと考えてい

ます。是非、推進して欲しいと思います」

「そうですね...」

                   

「響子です...

  今回は、高杉・塾長が軽井沢基地に来ておられたので、“新型インフルエン

ザ”に関するするご意見を伺いました...最初のアップロードから、大幅な変

更が加えられ、時間がかかってしまいました。申し訳ございません...

  それから、ページが大きくなってしまい、また、テーマも明らかに異なります

ので、《極楽浄土のインフラ建設・・・・宗教の第4の道》は、新たなページに

分割することにしました。重ねて、お詫び致します。ご静聴、ありがとうござい

ました...どうぞ、次の展開にご期待下さい...」

 

 

 

  MoMA(ニューヨーク近代美術館)コレクション         

                          

                                          こちらにも、別のもの がございます