My Weekly Journal / 第1編集室OPINION2001年


    
 wpe5A.jpg (45859 バイト)     OPINION        2001年

 

 

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   トップページHot SpotMenu最新のアップロード                         執筆/担当:   津田 真 

    wpe5A.jpg (45859 バイト)   INDEX                                          

No.15 国家存亡の危機!私たち国民は、今何をなすべきか! 2001. 3.22
No.16 国家存亡の危機!自民党は、小泉総裁を実現できるか! 2001. 4.17
No.17 国家存亡の危機!参議員選挙/国民が動けば、この国は変わる! 2001. 7.24

  

 

   特集・ 2001年 参議員選挙      

   

 

                                                                    No.15     (2001.3.22)

  2001年、国家存立の危機

       私たち国民は、今何をなすべきか

              index.1019.1.jpg (2310 バイト)   

  <対話形式>      青木 昌一          津田 真  

 

「ええ、政治担当の青木昌一です。

  今回は、津田・編集長をゲストとして迎えています。私はもっぱら聞き役

に回ろうと思っています。どうぞ、ご期待ください...」

 

<元 凶>                          

  

「さて、状況を説明するまでもなく、

 

 2001年(21世紀)の初頭より、日本は、

     まさに国家存立の危機に立たされています!

 

  津田・編集長、私たちは一体どうすればいいのでしょうか?」

「ええ、まさに非常事態ですねえ...状況を益々混乱させているのは、自

民党の野中・前幹事長ではないでしょうか。

  私はむろん、個人攻撃をする気は毛頭ありません。しかし、この野中氏

の政治的影響力が、大混乱の元凶と見ています。つい先日も、このような

状況下で、自分の所属する“橋本派の結束”が、最も大事な事だなどと言

っています。マスコミ報道の“切り口”というものもありますが、国家存亡の

折に、何故そんな派閥次元の概念が優先されるのか...冗談なのか、

何処まで本気なのか、国民には理解のしようがないわけです」

「なるほど...確かに問題発言ではありますね、」

「まあ、本人も、国民に不人気なのは承知しているようで、自分が首相に

なることは200パーセント無い”と言い切っていますがね。しかし、そう言

いながら、本意が何処にあるか分らないというのが、益々国民に政治を

分らなくさせています。野中氏を称して、“密室政治の権化”と言った人が

いますが...うーん...まさに、そういうことなのでしょうか、」

「しかし、津田・編集長...」青木昌一は、タバコに火をつけ、煙をひとつ

吐いた。「野中氏は、何故これほど大きな政治的影響力をもっているので

しょうか。そこが、私には不思議なのです。非常に、古い体質の政治家の

ように見えますが、」

「うーむ...一言でいえば...“非常に高い変動指数”を持っているとい

うことでしょうかね...この我々の“参与”する、“人間原理空間”の、“ス

トーリイ”に対する“変動指数”です...」

「ははあ...その、高い変動指数というのは...つまり、影響力が大き

いということでしょうか?」

「ええ。一言でいえば、そういうことです。人によっては、西郷隆盛や坂本

竜馬のように、革命を引き起こすほどの変動指数を持つ人もいます...

  ただし、私もそうした“人間原理空間”や、“ストーリイの変動性”の意味

を、深く研究してみたわけではありません。また、こうした考え方は、この

世の存立するデザインそのものに影響しますから、慎重にしないといけま

せんね...」

「ふーむ...」

「野中氏の並外れた変動指数が、このバブル経済崩壊という状況下で、

必ずしも良い方向へ向いていなかったことが、この現在の日本の政治的

大混乱を招いていますね。野中氏はその力を、“平成維新の大改革”

方向へ向けていたなら、相当のことができたはずです。

  しかし、やってきたことは、“加藤・元幹事長の改革の芽を潰す”という

ような仕事だったわけです。高い能力を持ちながら、器が小さすぎたとい

うことでしょうか。だから、現在の“国家存亡の危機”に至ってもなお、“橋

本派が大事だ”、などという視野の狭い発言が飛び出してくるわけです。

  また、あの“加藤政局”において、加藤・元幹事長の改革の芽を潰し、

その上で一体何をやりたかったのか...このことに対する明確な答えも、

未だに国民の前には示されていないわけです。むろん、“予算を通すこと

を最優先した”などという言い訳は、通用しません。何故なら、改革の芽を

潰し、予算を最優先したにもかかわらず、この国は益々混乱に拍車をか

けているわけですから。つまり、改革の芽を潰したということは、結果的に

その判断が間違っていたということの証拠ですから...」

「すると...ただ潰しただけだったのでしょうか?国家が衰退していくのを

承知で?

「うーむ...少なくとも、私たち国民に“納得のいく説明”は、一言もなされ

てはいませんね。しかも、屁理屈ですむ問題ではありません。これは、

旧・加藤派である宏池会を分断して出ていったグループについても、同じ

です。その行動は、我々国民にとっては、未だに“大きな謎”なのではな

いでしょうか。何故、彼等は加藤氏の改革を支持できなかったのか。何

故、彼等はむざむざ、この愛すべき日本の国を、大混乱に陥れていった

のでしょうか?

  むろん、彼等は有力な政治家集団であり、頭脳集団です。それなりの、

十分な理由はあったと思うのです。したがって、このことについては、来る

参議員選挙の折に、地元選挙民に対し、膝を交えてしっかりと説明される

と思います。

 

  しかし、それにしても、国民が圧倒的に支持した“加藤政局”における

改革の芽を 潰し、さらに国家を大混乱に陥れた“真意”とは、一体何だっ

たのでしょうか...その説明を、是非聞いてみたいものです。その納得

のいく説明がない限り、私たちはこの国の唯一の主権者として、彼らには

その責任を取ってもらわなければなりません!

...」

 

「まさに、そういうことですねえ...」

“国民の大多数の意思に反し”、“改革の芽を潰し”、それが一体何にな

ったというのでしょうか? また、あの時の“与党3党”の動きも、私は本当

に、今でも分らんのですよ...」

「そうですねえ、」青木昌一は、タバコを吹かし、天井を見上げた。「...

そして、彼等は、その責任を取ろうともしない...」

「結局...野中さんの非常に強い影響力が、そうさせたのでしょうかね」

「なるほど...人間が持つ、“人類文明ストーリイ”に対する“変動指数”

ですか...実に、不思議な...面白い説明ですね」

「不思議な...ですか?」津田は苦笑した。「はっはっは...実は、この

“変動指数”の概念は、高杉・塾長の受け売りなんですよ」

「ははあ...なるほど、」青木は、タバコの煙を吐きながら笑った。「どう

も、津田さんの言葉とは思えないと思っていました。高杉・塾長なら有り得

ますね。最近は、ニュー・パラダイム仮説の“36億年の彼”の方は、執筆

していないようですが、」

「今は、“仏道”の方に力を入れているようですね」

「うーむ...そのうち、是非ここにも、ゲストとして来て欲しいのですが、」

「ああ、それなら、頼めば来てくれるでしょう」

「そうですか!」

「多分、」

<国家大改造の時>         

 

「さて、それで、どうするかということが重要です」青木が言った。「森首相

の後継は、森派・会長の小泉純一郎さんでいいのでしょうか?」

「いや、私はここは、議会制民主主義の原点に立ち返るべきだと思いま

す。野党は“力がない”、“まとまりがない”、“任せられない”と言います

が、我々国民が野党に力を与えるべき時ではないでしょうか。結局、この

ような状況を作ってしまったのも、我々国民が長年にわたって、“自民党

的体質”を助長してきたという、大きな責任があると思うのです。

  議会制民主主義のルールにのっとって、この現在の状況を変えるとい

うことになると、ここはやはり“与野党逆転の政権交代”が最もふさわしい

姿ではないでしょうか。それ以外では、実質的な効果は非常に期待薄だ

と思いますね。

  したがって、我々国民も、何もやってくれない政治をけなすだけではな

く、力強く拮抗する対抗勢力を、築き育て上げていかなければならないの

です」

「なるほど...やはり、ここは、政権交代が一番近道ですか?」

「はい...そのために、議会制民主主義というルールが確立されている

わけです。

  それから、21世紀の、日本の“新・民主主義”というものは、特定の政

治家が叫び、特定の政党が組織していくというものではないということで

す。“新・民主主義”の本質は、まさに“私達国民一人一人”の、“真の民

主主義創造のプロセス”でなければならないのです。つまり、それは私達

一人一人の、“自覚”の内にこそあるのだということです」

「はい...ええ、まさに、そうだと思いますね」青木は、タバコを灰皿の中

でもみ潰した。「この日本の国を再生させるのは、首相の首をすげ替える

ことでもなければ、単に与野党を逆転させることでもないということです

ね。まさに、21世紀の日本の“新・民主主義”は、私たち国民一人一人の

“自覚”の内にあるのだと思います。

  したがって、“平成維新”の本質もまた、国民が新・民主主義に目覚め

ることなのだと思います。ここがしっかりしていないと、どんな改革も失敗

に終わってしまいますね」

「そういうことです。また、こうした視点から眺めれば、自民党はいったん

下野すべきですね。そうしなければ、解党的な出直し、抜本的な党改革

ど、できるはずがありません。そして一方、野党側には、一度政権を担当

させることが、最も良い薬になり、日本の国家再生の原動力になるのでは

ないでしょうか。むろんそれには、国民の支持と、野党各党の政権担当に

対する自覚が必要になります」

「はい、」

「特に、野党各党は、過去の一切の“しがらみ”を捨て、国家再建のため

に大結束することが必要です。そして、それをアピールすれば、国民は必

ずついて行きます。また、“支持政党ナシ”の過半数の国民も、まさにそ

れを期待し、待っているのです。その点では、野党は“国民の真”を信じ、

大きな旗印を掲げ、決戦の参議員選挙に突入していって欲しいものです。

  それから、私たち国民一人一人もまた、何が真実かを見極め、何が国

家の大改造に必要かを見極め、真の決断をしていかなければなりませ

ん。単に、“私を見て、握手をしてくれた”だとか、“親の代から世話になっ

ている”とかで投票していては、日本はいつまでたっても変わってきませ

ん。

  ともかく、ここは私たちの“国”であり、私たちの“時”なのです。この現

状を変えていくのは、まさに私たちであり、いよいよその“自覚”が必要な

時代に差しかかってきています。

 

  繰り返しますが、今こそ議会制民主主義の原点に立ち返り、政権交代

の妙薬が必要な時ではないでしょうか。

 

...」

「ええ...ありがとうございます、津田・編集長!まさに、そのとおりだと

思います。また、自民党の大改造も、いったん下野して行うというのは、

的を得ていると思います。痛みを伴うものではありますが、そうでなければ

変わる筈もありません。さらに、また、自民党が下野しなければ、痛みの

伴う日本の“国家大改造”は、進むはずもないのが分ってきました」

「そうですね...やはり、政権交代が、最もスムーズに、平成維新の国家

大改造に至る道だと思います。まさに、現在の日本は、世界中が注目し

ている状況ですから」

「はい...ええ、津田・編集長、どうもありがとうございました。

  さあ、21世紀における最初の全国選挙である参議員選挙を、日本の

“新・民主主義”の、出発点にしたいものです...」

 

                   

 

 

 

                                       No.16>  (2001.4.17)

  2001年、国家存立の危機!

  自民党は、小泉総裁を実現できるか

                  

 
          
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            <青木 昌一/政治部>             <津田 真/編集長>

 

「ええ、青木昌一です!

  さあ、自民党総裁選に、小泉純一郎氏が打って出ました。これは、“加

藤政局”の第二幕ということになるのでしょうか?」

「そうですね!」津田真が、両コブシをテーブルに置いてうなづいた。「加

藤紘一氏が、敗北宣言の後、“第二幕があるんだ!”と、血の出るような言

葉を吐いて舞台を降りて行きました。そして今、まさに国民が圧倒的に支

持した、“加藤政局”の第二幕がスタートしましたね。こうした勢力が自

民党内に存在しているということは、まだまだ自民党も捨てたものではな

いという気がします」

「小泉さんの打ち出す“手”も、キレがいいですね。“与党3党の枠組みの

見直し”、“この選挙は、自民党員だけの選挙ではない”というように、まさ

に私たち国民全体に呼びかけていますから、」

「加藤さんの時にも、“国を思う真剣さ”を肌で感じましたが、小泉さんにも

同じ気迫を感じますね。是非頑張ってほしいものです」

 

ここが分らない!現在の政治力学...      

 

「さて、津田・編集長、ここでいくつかの問題点を検証していきたいと思い

ます。今回の自民党総裁選は、“小泉対、橋本、亀井、麻生”という1対3の

戦いの構図になっているといいます。何故こんなことになっているのでしょ

うか?」

「そうですねえ...テレビや新聞等のマスコミによれば、亀井さんは、実力

者の野中前幹事長とは“深い信頼関係”で結ばれているといいます。ま

た、与党に入っている公明党や保守党の幹部も、野中さんとはやはり、

“深い信頼関係”があるといいます。そしてまた、古賀・幹事長は野中さん

を師と仰ぎ、“師弟関係”にあるといわれています。

  こうした報道に対して、否定的な発言がなされていないということは、自

他共に認めているということなのでしょうか...むろん、“深い信頼関係”

や“師弟関係”は、本来は美しい響きのある言葉です。ところが、私たち

国民が、少し離れた所から政治を見ていると、この言葉の意味がどうもよく

分らないのではないでしょうか。いってみれば、モザイク模様がかかってい

る様なのです...

  私は、今の政治を分らなくしている元凶の1つは、この“関係式/(政治力学

の連立方程式)にあるのではないかと考えています。つまり連立(政権)方程式

(深い信頼関係)(師弟関係)です。これで、イコール(=)現在の“国家存立

の危機”とすれば、答えは出るのでしょうか、」

「はっはっはっ...方程式は何本になるのですか?」

「うーむ、3本ぐらいかな...いや、こんな無責任なことを言っていても、し

ょうがないですか...」津田は、アゴをつるりと撫で下ろした。

「まあ、しかし...確かに、野中さんを師と仰ぐという関係は、理解しがた

いものがありますねえ。まあ、私たちのような、外部の者には、ということ

でしょうが...

  しかし、そもそもあの野中・前幹事長という人は、政治権力の中枢を混

乱させた人であって、そうした指導力があったのでしょうか?」

「指導力はあったでしょう。しかし、どうも結果的に見れば、国が混乱する

一方でしたねえ...確かに、その人が口を出すと、事態が必ず混乱して

いくというような人は、しばしば見かけますがね...だが、野中さんの場

合は、そのスケールが違った...」

「公明党と保守党との、“深い信頼関係”の方はどうでしょうか?」

「ええ...」津田は、椅子の背に体を引いて、腕組みをした。「もちろん、

“深い信頼関係”が有ろうが無かろうが、そんなことは自由なのです。しか

し、それが私たちの選出した国会議員となると、興味津々ですね。まし

て、そうした所に、政治力学の“連立”方程式の変数があるとしたら、私た

ちには“知る権利”もあるのではないでしょうか。むろん、形式的なもので

はなく、主権者として、“納得の出来る理解”がほしいものですね、」

「なるほど。それで、その“深い信頼関係”とは何なのでしょうか?変数

というのは、こじつけの様な気もしますが...はっはっはっ」

「はっはっは...さあ、つまり、そこが分らんのですよ...

  見解の相違はあるかも知れませんが、ここ数年間、連立与党は日本の

国を大混乱に陥れています。莫大な税金を銀行に投入したにもかかわら

ず、景気はいっこうに回復せず、経済は減速傾向にあるといいます。これ

もまた、紛れもない失政であり、現在まさに緊急事態に突入しているわけ

です。

  いったい、こんな連立与党の大失政の連続の中で、“深い信頼関係”が

醸成されるものなのでしょうか。このあたりで、まず首をひねりたくなるわ

けです。我々国民にとってみれば、未曾有の政治的信頼の失墜の中で、

“深い信頼関係”を築いてきたなどという冗談は、理解できないということ

ですね」

 

小泉・新総裁への流れ                

 

「ええ...私はですね、津田・編集長...亀井さんの派閥は、決選投票に

なった場合、小泉さんの方に乗ると思うのですが...ここは、中曽根・元

首相が動くと思うのですよ」

「ははあ...」

「亀井さんと野中・前幹事長は、例の“深い信頼関係”“癒着?”している

ようですが、ここは橋本派を封じる千載一遇のチャンスです。そもそもこの

国を混乱させた元凶の1つが、橋本派の鉄の支配体制にあった訳ですか

ら、国のためにもいいことです。中曽根さんは、動くのではないでしょう

か?

「うーむ...まあ、総裁選における、小泉さんの地方票の出方次第でしょ

うね...」

「なるほど...」

「まあ、私としては、最初の投票で、小泉さんに圧勝して欲しいですね」

「決選投票ではなく、ですか?」

「ええ。これが、自民党の総裁選ではなく、首相公選制による首相の選出

なら、小泉さんが圧勝のはずですよ」

「うーむ...橋本さんや、亀井さん、麻生さんはどうでしょうか?」

「まあ、今回、実際にヤル気になっているのは、橋本さんだけだと言われ

ていますね。しかし、どうも全体の状況を眺めていると、まず橋本さんでは

この国の大改造は出来ませんね。

  よくて、景気浮揚...そして時間をかけた部分的な改革の波...およ

そ彼は、革命と呼べるような大改造はやらないでしょう...」

「保守修正主義ということですか?」

「まあ、橋本さんは、“200日くれ”と言っていますが、いまさらそんなことを

言うのなら、何故ここ数年間に、すでにやっていなかったのかということで

す。小渕政権でも、森政権でも、まさに旧・竹下派、現・橋本派の支配体制

にあった訳ですから、出来たはずです。それを、ここに来てまた“200日く

れ”というのは、虫が良すぎるし、信頼できません。

 

  まして、橋本さんは、判断ミスから一度“失政”をしているわけです。そ

れにもかかわらず、もう一度この国の舵を取りたいというのなら、よほどの

プランと、国民を納得させる実績を、すでに示しているべきです。ところが、

どうも見ていると、“ただ、もう一度やってみたいだけ”という印象です。だ

から、自分の本来の主張である“財政構造改革”路線を棚上げし、変節し

てまで出てきたわけです。その上で、本意に反し、一体何をやろうというの

でしょうか。この国の舵取りとは、そんな軽いものではないし、どうにも信

頼できません...

 

  “前回の失政が、肥やしになり、この次に生かせる”と言っている人もい

ますが、私の見る所では、プラスにはなりませんね。今の橋本さんは、全体

のタガが緩んでいて、張りつめたものがありません。したがって、この場合

は、失政は大きなマイナスポイントだと思います。そうだとすれば、日本の

首相として再登板してもらうのは、この国にとって、非常にリスクが高い

いうことになります。

 

  いま、これほどの高いリスクを背負ってまで、橋本さんに再登板しても

らう理由は何処にあるのでしょうか?」

「すると、小泉さんに、」

「と、なれば、当然そういうことになりますね。

 

  小泉さんの場合は、YKKと言われた改革派としての経緯があり、筋金

入りです。また、国民の側に立って、民意というものを巧みに吸い上げて

いますね。橋本さんのように、本来持っていた財政構造改革路線を棚上

げにして立候補したような、付け刃ではないわけです。

 

...」

「すると、与野党の政権交代の方は、どうなりますか?」

「それはそれで、別の話です。

  私は小泉政権が出来て、より高い次元で、与野党が参議員選挙で激突

することを望んでいます。

  橋本政権で、野中・青木氏の支配体制で、より混乱が深まった方が面

白いなんていう人もいます。しかし、それは面白いかもしれませんが、無責

任というものです。むろん、冗談なのでしょうが...

  私は、ともかく小泉さんに、国家大改造の先鞭をつけてもらいたいので

す。その上で、維新革命的な改革を主張する野党と激突して欲しいという

ことです。こうしたプラス志向で、国家大改造が動いているうちは、株の大

暴落などというものを心配する必要はないと思います。むろん、事態は世

界経済と連動していて、もっと複雑な動きになると思いますが、ここでもプラ

ス要因として働くと思います...」

「小泉さんの、連立の枠組みの拡大ということは、どうでしょうか?」

「まあ、そのあたりは、臨機応変ということですね」

「うーむ、分りました!ここは、変革を望む国民としては、どうしても、小泉

さんに圧勝してもらいたい所ですね!」

「そういうことです。また、小泉政権を望むだけでなく、私たち国民もまた、

21世紀型の新民主主義社会建設のために、政治に目覚めて行かなけ

ればならないということです。

  21世紀型・新民主主義社会は、特定のリーダーや特定の政党を選ん

で、それでよしとするものではないのです。肝心なのは、一人一人が、社

会人として、その新民主主義を体現して行くことなのです。

  つまり、市民社会のレベルでも、新民主主義を浸透させていくことが、よ

り重要になってきているということです」

「その新民主主義とは、具体的には、どういうことなのでしょうか、」

「日本は、前の戦争で敗戦したことにより、占領軍によって最初の民主主

義を植え付けられました。まあ、そのせいか、民主主義の形式だけが先行

し、真の民主主義は育っていなかったといわれます。

  そこで、21世紀の始まりと共に、改めて真の民主主義社会を模索し、試

行錯誤の中で日本型の新民主主義を構築していこうということですね」

「はい!ええ...そういうことで...21世紀の初頭から、政治の嵐が巻

き起こっているようです。ええ...是非、より良い社会を建設していくため

に、私たちも再度民主主義というものを自覚し、この国の形を作っていきた

いと思います...

 

  そして、ここはまず、小泉氏の圧勝を期待しています!ここから、日

本の新民主主義がスタートしていくことを願っています! 」

 

                                      

 

   

 

                                 <No.17>    (2001. 7.24) 

                            2001年、国家存立の危機!

   参 議 員 選 挙 

         wpe23.jpg (21694 バイト)    index.1019.1.jpg (2310 バイト)             

               青木 昌一                  津田 真                

  国民が動けば、この国は変わる! 

 

「ええ...政治部の青木昌一です。小泉内閣がスタートし、はや3ヶ月近

くなるわけです...津田・編集長、言いたい事は色々とあると思います

が、何か一言...」

「そうですねえ...まず、小泉内閣の実現は、大変良かったと思います。

それから、自民党の総裁の選出だったとはいえ、国民の気持が、大多数

の国民の総意が、小泉内閣を作り出したということですね。したがって、今

回はまさに、“国民が動けば、この国は変わるんだ”ということを如実に示

したと思います」

 

  < 選挙戦の焦点         

「はい...

  ええ...さて、選挙も、はや終盤です。津田・編集長いったいこの選挙

は、どういうことになってしまうのでしょうか...大量のタレント候補、元官

僚や既得権を代表する候補...これが、我々国民が望んでいた、参議員

選挙の姿なのでしょうか...?」

「うーむ...選挙をこんな形にしてしまったのは、与党が押し切った、比例

代表の非拘束名簿方式が主犯でしょう。それから、やはり民主党の責任

が大きかったのではないでしょうか。それと、自由党も。この野党2党は、

小泉内閣と方針が重なる部分が多いのなら、やはり小泉さんを支持すべ

きだったと思いますねえ...

  そうすれば、おのずと反・改革派勢力や、既得権勢力というものが、敵

対勢力として浮かび上がってきたのではないでしょうか。そうなれば、国民

としても選びやすかったのです。ところが、この2党が反・小泉内閣の方向

へ行ってしまったから、かえって敵が見えなくなってしまいました。色々理

由はあるでしょうが、執行部の責任は、大きいと思いますね。またしても、

大きな戦略的なミスを犯したことになるわけですから...

  まあ...結果で、何とかカバーできれば、いいですがね、」

「うーむ...そうですねえ、」青木も、首をひねった。「まあ、色々事情はあ

ったのでしょう...

  しかし、民主党は最初の方針通り、小泉内閣支持の方が求心力が高

まったと思いますね。その方が、人気で民主党の方が上へ行ったかも知

れません。また、その方が国民にとっても、新世紀維新にとっても良かっ

たのです。

  ところが結局、国家の大改造よりも、自分達の党や身分の方が可愛かっ

たと言う事でしょうか...そうとしか思えないのですが、」

「そこまで言うのは可愛そうでしょう」津田は、苦笑し、腕組みをした。「しか

し、ともかく、自由党も民主党も、言っていることが分りづらいですねえ。選

挙戦のための反対のようになってしまって、聞いているその場では分る気

もするのですが、後になってみると、何を言っていたのか、サッパリ心に残

っていない...

  一方、小泉首相の言っていることは明確です。しかし、こっちの方は、腹

の中に相当量の“虫”がいるというわけです。うーん...」

 

< そこで、どうするか ...?>

「さて、そこで、どうしたらいいでしょうか?」青木昌一が、身を引いて言っ

た。

「結局...これから予想される政界再編成をにらんで、人物で選ぶという

ことですね。やる気のある若い人がいいです。そういう意味では、民主党

でも、自由党でも、自民党でもかまわないと思います。

  ただし、自民党の場合は、真の改革派であるという保証が必要だと思い

ます。一時的に派閥を離脱した人や、官僚OBは、これまでの長い歴史的

経緯から、敬遠するのが賢明だと思います。何故なら、国会議員が官僚O

Bや、ニ世議員で占められる割合が、益々高まってしまうからです。まあ、

こうした意味から言えば、選挙地盤を世襲する二世議員も敬遠したいとこ

ろです。

  それから、今回は女性候補やタレント候補が多いわけですが、こうした

人たちは、その政治的能力をしっかり吟味する必要があると思います」

「はい。それから、参議員でも、衆議院でも、地方の代議員でもそうですが、

問題のある候補は、選挙民が厳しく排除していくべきだと思いますね。そう

でないと、社会的な矛盾が、大っぴらに一人歩きしてしまいます。また、そ

れが選挙で支持されてしまうと、そうした議員は、同じ事を何度も繰り返し

ていくことになります。ともかく、今回も、選挙公約というものは、しっかりと

監視していく必要がありそうです」

<  結 論 ...

「で、結論は、どうなりますか?」

「まあ、人物で選ぶと言うことです。それから、やはり自由党民主党

若手がいいですね。自民党なら、厳しくチェックする必要があります。ふ

たを開けたら、反・小泉ということは、多分にありそうですから、」

「うーむ、それと自由党や民主党といっても、政治的能力も、要注意です

ね」

 

   <政界再編成をにらんで......>

(1)人物で選ぶ...

(2)自由党民主党、の改革勢力から...

         (3)自民党なら、経歴、公約、政治活動を厳しくチェック...

(4)政治的能力をチェック...

 

「さあ、新世紀維新への第1歩です。しっかりと、信念を持って投票したい

ものです。国民の一人一人の1票が、この国を動かしていくのです!」

 

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                           2001年、国家存立の危機!

                 維新革命への始動!