MenuMy Assistant Deskマチコ・in・永田町/(真剣勝負)/ミッション永田町・考=第3部
      ミッション/永田町・考   妖怪憑依説 VS 漫才定数説 <第3部> 
  

   
トワイライト・ゾーン  の
 共時性   

   


  
物の領域/光速の壁
心の領域/非局所性 我の鏡像

  
                 
 トップページHot SpotNewPageWavMenu最新のアップロード             担当 : 折原 マチコ

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プロローグ    ・・・・・ ミッション・コーディネーター/マチコの視点! ・・・・・

          ミッション/永田町・考・・・のコンセプト

          
<人間原理・ストーリイ・・・ 源流/分水嶺への遡行>
2012.10.24
No.1 〔1〕 真理/時空間における

        
意味のある偶然の一致 ・・・ 共時性/シンクロニシティの衝撃!
2012.10.24
No.2      <非局所性・・・予知/透視/直感力の場 2012.10.24
No.3        <超偶然の場・・・共時性とマーフィーの法則> 2012.10.24
No.4      <カール・グスタフ・ユング ・・・ ゆかりの風景>  
No.5 〔2〕 霊魂・・・  ニュー・パラダイム仮説/36億年の彼 2012.10.24
No.6       <人間の巣/未来型都市/千年都市・・・の全国展開が急務!> 2012.10.24
No.7      ニュー・パラダイム仮説・・・ 36億年の彼 2012.10.24
No.8       <量子力学・・・//物と心の・・・トワイライト・ゾーンの科学?//

       物/光速度の限界・・・心/非局所性/1人称・参与者 の混在!>
2012.10.24
  *****                                                  推敲完了 2012.11.11
No.9 〔3〕 ストーリイの原型/世界軸と・・・ストーリイ渦の形成・・・  

  

プロローグ    

  
      ミッション・コーディネーター ・・・ マチコの視点    

           

折原マチコです...」マチコが、作業テーブルに両手を置き、頭を下げた。「11月に入って、も深

まって来た様相ですね...

  その日本列島で...政治・行政の中枢=永田町/霞が関は、大混乱に陥っています。“妖怪憑

依・説”をとるにせよ、“漫才定数・説”をとるにせよ...日々・益々、“政治・行政/漫才化の・・・

深刻な病理”が勢いを増し...重篤(じゅうとく: 病状が非常に重いこと)している様相です。

  重ねて...“永田町/霞ヶ関の・・・長年の生活習慣病”悪化し...もはや、“多臓器不全/

重篤な・・・日本中枢エリア”、となっているます。

   “特殊な方向性の・・・社会的病理/国家的病理”ということでは、私たちの期待/好奇心を裏

切らないわけですが、このままでは〔日本国家〕が立ち行かなくなります。もはや、放置しておける

ベルではありませんよね。これは、茶化しているのではなく、政治家の発言が、“アホ”らしく感じて来

ているのは、私だけなのでしょうか...

 

  ともかく、...内閣改造・直後に、“新閣僚/田中・法務大臣の・・・外国人・政治献金問題/暴力

団関係者との交友問題”発覚し...それに呼応し...“野党第1党/自民党/石破・幹事長にも

・・・外国人・政治献金疑惑”持ち上がり...さらに、“新閣僚/前原・国家戦略担当相にも・・・事

務所費・不正疑惑”が持ち上がって...収拾の方向ではなく、放置されているようですよね。

   “ボケ/ツッコミの効果”が...ここで、ひときわ大きく反響し、エネルギー・レベル極大値を示し

ているようです。私たちの仮説...“妖怪憑依・説”“漫才定数・説”の、重要性/信憑性(しんぴょう

せい)も、一段と高まって来たのではないでしょうか。この方面からの解明も、それが正鵠(せいこく: 弓の

的の中心にある黒点)を射ているものなら、まさに、急を要するわけですよね。

  うーん...対策としては...かつては“国分寺”(西暦741年(天平13年)に・・・“弟45代/聖武天皇”の勅願により、

国情不安を鎮撫するために、全国に国分寺国分尼寺が建立された。壱岐や対馬には島分寺(とうぶんじ)が建てられた)を建立した

り...百鬼夜行(ひゃっきやぎょう)に対しては、“結界”を張ったりもしたわけよね。西では、天神様/菅

原道真“霊”が...では、平将門“霊”強力な様子よね...」 

 

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「うーん...」マチコが、スクリーン・ボードの表示を眺めた。「ともかく、こういうことよね...

 

   “立法府/国会/政治は、益々国民と乖離(かいり)し・・・官僚組織/行政機構は、すでに国民

の信頼を失っています・・・”

  “司法/検察組織も、無辜(むこ)の人々に、犯罪者の烙印を押す不祥事が続発している様子

です・・・これらはいずれも、国家3権と呼ばれる、日本の屋台骨を形成する権力機関です・・・”

  “さらに・・・マスメディア・公共放送は・・・ 民主主義の牙城/日本文化の守護神/慣習法の

執行機関の立場を放棄し・・・ 漫才化現象を大車輪で増進させている様相です・・・これらは、

第4の権力と呼ばれている、国民と直接に接している広報組織です・・・”

 

  こうした状況下で...《当ホームページ》では、《激動日本・・・2012/秋の迷走》 ...も起動

しています。

  でも、ここでは...私たちの、“ミッション/永田町・考”コンセプト(骨格となる発想や観点)を、簡単に

おさらいしておきます。その上で、“ミッション”<第3部>を、進めたいと思います...」

 

ミッション/永田町・考・・・のコンセプト  wpe89.jpg (15483 バイト)      wpe75.jpg (13885 バイト)

           

 
「うーん...」マチコが片肘を立てた。「これまでは...

   “永田町・病理の問題”は...単純な、“政治の堕落・・・無気力化/世襲の横行”...と見られ

てきたわけですね。今でも、そう思っている人も多いと思います。でも、それだけでは説明のできない、

“ハイアス/偏向の大きさ・・・安定的な偏向エネルギーの存在・・・多発するストーリイの逆流

渦”...というものが認識されてきたわけです。

  これは...長年、怠け者/無気力者揶揄(やゆ: からかうこと)を込めて呼ばれていた人達が、実は、

無気力症/病気だった、という実態と共通するものがあるようです。つまり、“永田町・病理”も、そう

した“病的な観点”から、“臨床的・再検証”必要だというのが、私たちの主張です。

 

  そこで...私/折原マチコが...かねてから提唱していた2つの仮説...“永田町/妖怪憑依

・説”と、“永田町/漫才定数・説”を軸として...大型の...“ミッション/永田町・考”が、企画

室/企画会議承認を通り、本格起動しました。

  <第1部><第2部>を経て、<第3部>では...【人間原理・ストーリイ】が、“何故、漫才

化して行くのか?”...その、“人間的なバイアス・・・偏向の背景/正体・・・エネルギーの由来

は何か?”...ということを考察して行きます。

  “正体不明の・・・幽霊を補足するような話”ですが...まさに人間は、好奇心の塊です。そうし

好奇心エネルギーとし、まず第1歩を踏み出してみる、という企画です。まだ、未定のものも多く、

今後の新発展も、大いに期待されています...そういうわけで、どうぞご期待下さい!」

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「ええと...」マチコが、髪を後ろで絞った。そして、あらためて、スクリーン・ボードを眺めた。「それに

つけても...

   “永田町・病理”解明を手掛ける...“ミッション・永田町・考重要性を...ヒシヒシと感じて

います。また、本当に...“永田町/妖怪憑依・説”と、“永田町/漫才定数・説”で...この難問

解明できるのかと、日増しに、その重責も感じています。

 

  くり返しますが...私の両手には余るものなので...【茜・新理論研究所】/秋月茜(あかね)さん

と... シンクタンク=赤い彗星/工学・理論派/関三郎さん...それと、My Weekly

Journal政治・部長/青木昌一さんの力もお借りて...この大きな社会的要請に答えたいと思

います。

  あ...青木さんは現在...“風雲急を告げる・・・永田町/離合集散・・・リアルタイム劇場の

解析”...が多忙なため、席を空けています。その間に、私たちで、“新理論の考察を、深めて置

きたいと思っています。

  うーん...“ミッション・コーディネーター”肩書仕事をするのは...生態系監視衛星/

イア・21”《打ち上げ・ミッション》以来ですが...私としては...<第1部><第2部>と順調

展開/進行していると思っています。企画・担当/響子さんの方でも、一応、高く評価しているよ

うですよね...」

 

<人間原理・ストーリイ・・・ 源流/分水嶺への遡行>  

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茜さん...三郎さん...」マチコが、2人の方に顔を向けた。「いよいよ...

   “未踏の・・・複雑な問題/難解な領域・・・漫才化の源流”...に分け入って行くわけですが、

よろしくお願いします!」

「はい!」茜が、唇に微笑を作り、目を細めてうなづいた。

「まあ...」関三郎が、アゴに手を当てた。「ともかく...

  【人間原理・ストーリイの・・・原始の森・・・歴史認識性/波動の源流・・・その分水嶺】 へ...

(さかのぼ)ってみましょう。【何が・・・不完全な因果律を形成し・・・ストーリイとして表象し・・・こ

の豊かな感性の世界を形成ているのか?】...【その不完全ゆえの・・・完璧性の世界・・・そ

の真の姿とは何か?】...ということですねえ...」

 「はい...」茜が、まっすぐに関三郎を見た。「そうですね...

  その未開領域の、【原始の森の・・・探検】になりますわ。でもその未開領域【夢・・・ストーリイ

の発現領域まで・・・遡上/逆行・・・】、して行かないと...“漫才定数・・・永田町/政治ストー

リイの漫才化の係数”、の解明にはたどり着けません...奥の深い、難解な問題ですわ...」

「うん...」マチコが、うなづいた。「だから...“大型ミッション”になったわけよね...」

「そうですね...」茜が、目を閉じてうなづいた。

「うーむ...」関三郎も、目を閉じた。「その通りですねえ...

  思えば...宇宙論の、“ビッグバン・モデル”も...【原初宇宙への・・・逆流/回帰】です...

“ヒトゲノムの解読”も...【人体の設計図への・・・遡行/解析】です...そして、日本人/中山

伸弥・教授が、ノーベル賞を受賞した“iPS細胞”も...【成熟細胞の・・・受精卵への・・・逆流/

回帰】ですねえ...」

「ふーん...」マチコが、腕組みをした。「そうかあ...

  そして...“ミッション・永田町・考は...ええと...【夢/ストーリイの源流・・・意識発現の

分水嶺への・・・遡行/解明・・・】になるわけか...大変なわけよねえ...

  でもさあ、そもそもの発端は...“永田町・病理”解明であり...“永田町/政治ストーリイ・・・

漫才化の怪”よね。それは...【人間原理・・・人間意識の源流/時間軸上に開示される・・・ス

トーリイ性の発現・・・...にまで、(さかのぼ)る必要があるわけかあ...」

「そうです...」茜が言った。

「ともかくさあ...」マチコが言った。「“大型ミッション”になった、ということよね...

  今後...心理学・担当/綾部沙織さんも、こちらの方に参加して来ることになっています。そうい

う次第ですので、よろしくお願いします...」

沙織さんが...」茜が、耳に手を当てた。「参加してくれれば、心強いですわ、」

「はい!」マチコが、両手のコブシに力を入れた。「すぐは無理ですが、その予定です!」

 

 

〔1〕 真理/時空間における          wpe75.jpg (13885 バイト)


意味のある偶然の一致・・・共時性/シンクロニシティの衝撃! 

 

                        

 

「さあ!」マチコが、モニターを見ながら言った。「ええと、少し、“おさらい”“まとめ”をします...

  前の...<第2部>では...“ストーリイの・・・ 逆流渦/仇(かたき)的な状況の出現と・・・

奇妙な偶然の一致・・・強烈なバイアス/偏向をともなう・・・文明史的・結合” について考察しま

した。

  具体的には...“ストーリイの・・・有意/意図性のある・・・コーディネート(各部を調整し全体をまとめ

ること)現象”が...アインシュタインの業績の後半に・・・仇役的スタンスとして・・・強烈かつ連

続的に発現した”...という指摘でした...」

「そうですね...」茜が小さく、しっかりとうなづいた。「ええ、そもそも...

  このストーリイ・ユニット(単位)は、【量子力学】黎明期(れいめいき)において...“コペンハーゲン(デ

ンマークの首都)学派/コペンハーゲン解釈”と...アインシュタイン意見対立/学問論争に...端を

発しているわけです。

  つまり...ボーア(ニールス・ボーア/デンマークの理論物理学者/1885年 ~ 1962年/【量子論】の育ての親。前期・【量子

論】の展開を指導し、【量子力学】の確立に貢献。コペンハーゲンを拠点に活躍したので、コペンハーゲン学派と呼ばれる)や、ハイゼン

ベルク(ヴェルナー・カール・ハイゼンベルク/1901年 ~ 1976年/ドイツの理論物理学者。ボーアを師とし、行列力学と【不確定性原

理】によって、【量子力学】に巨大な貢献を残す)たちとの...確率論的・解釈/【不確定性原理】【相補性】

、をめぐり、それぞれの生涯をかけた、長い長い学問・論争が始まったわけです...」

「うん...」マチコが、うなづいた。

「それと...」茜が、続けた。「これまで、話してきたような...

  “宇宙定数”に関する、アインシュタイン“問題提起”と、“大立ち回り”もあったわけです。そし

て、“量子もつれ”“E.P.Rの思考実験”“問題提起”と...アインシュタイン没後/【ベルの定

理】=“非局所性の数学的・証明/・・・科学における最も深遠な発見”(1964年)の発表に至る、“仇

役”としての、“決定的な寄与”をしているわけですね。

  いずれもアインシュタインは...仇役的・スタンス学問・論争を盛り上げ...結果的に、“人類

文明史に・・・不動の大成果”を、上げているわけです。まさに、これ以上は望めない大スターの

・・・仇役への大転身であり・・・大活躍であり”...人類文明史分岐点において、巨大な足跡

残しています。これは、単なる、“偶然の一致”を超えて、歴史性有意/意図性を感じさせますわ」

「はい!」マチコが、大きくうなづいた。「これは、大きな問題になりますよね!」

  茜がうなづいて、続けた。

「もう1度、言いますが...

  ここに...奇妙な...“人間原理・ストーリイの・・・有意/意図性のある・・・コーディネート

象”が...強烈発現しているということです。

  この現象/事象を...どう解釈したらいいかということですわ。これは、ホモ・サピエンス/現生人

類/現代人の...“種の・・・共同意識体”を超えた、“生命潮流に・・・起因している事象”かも知れま

せん」

「はい...」マチコが、うなづいた。

人類文明が...

  長い...“文明の第1ステージ/農耕・文明の曙”の時代から...“文明の第2ステージ/エネル

ギー・産業革命”の時代へ移行する...文明のパラダイムシフトに...決定的なほど巨大な影響

及ぼしている、と考えます」

「うーん...」マチコが、肩を揺らした。「私たちは...

   “20世紀前半時代・・・奇妙な形で、偶然に形成されたような・・・アインシュタインの業績” を、

“ボケ/ツッコミの効果”...と呼ぶことにしたわけですよね。つまり、“漫才効果・・・漫才定数”

存在裏付けるものとして...汎用性の中での...“特筆すべき・・・ストーリイ”と...位置づけた

わけですよね、」

「そうです...」茜が、上体を前にのり出し、片肘をついた。

「そして...」マチコが、コブシを握った。「それが、最初確認されたのが...

  本題の...日本の政治中枢=永田町における...“数々の・・・(現在も強烈に継続している)

・・・ボケ/ツッコミ現象”...だったわけですよね、」

「そうです...」茜が言った。「でも、その詳細については、膨大な資料になってしまいます...

  マチコさんが、最初に、現内閣の状況を少し紹介してくださいましたが、全体は、ここでは割愛する

ことにします。その“原因/要因/病理”が、他に起因していそうだということもあり、究明途上にある

ということですね。

  ただ、病理の状況としては...“現在の・・・日本の政治風景・・・政治/行政の病理”...を見

渡していただければ...その特異性は、十分に納得のできることだと思います...」

「はい!」マチコが、コクリとうなづいた。

 

              


「ええと...」茜が、腕組みをし、スクリーン・ボードの方を見た。「そこで...

  今回は...この、“ボケ/ツッコミ・エネルギーの効果・・・ボケ/ツッコミ現象”を...ユング心

理学の、“共時性/シンクロニシティ・・・意味のある偶然の一致”の方向へ...拡大/精査し、その

関係性座標や...ストーリイの、連動/干渉/粘性・流動性を...あらためて考察することにしま

しょう」

「はい!」マチコが言った。「どこまで踏み込めるかはともかく、“やってみる!”ということですね?」

「そうです...」茜が、コクリとうなづいた。「ともかく、“踏み込んでみる!”ということですわ」

「ふーむ...」関三郎が、アゴに手を当ててうなった。「ええ、いいですか...

   “共時性”背景には...“リアリティー/迫真世界の・・・姿/実態”...というものが起動して

いるわけです。それが、“この世/この世界の・・・認識/我の認識/1人称的鏡像に・・・変換”

されて...“人類文明の・・・共同意識体/バーチャル空間”の中で...“物の領域・・・物質世界”

“心の領域・・・精神世界”に、分離されているわけですね...」

「はい、」マチコが、うなづいた。

 「いいですか...」関三郎が言った。「『旧約聖書』/創世記/第1章 /第1節 ~ では...

  “光あれ!”“神”が言われ...光が出現します。こうやって、“神”は最初に“光”“闇”を分け、

“光を昼”と呼び、“闇を夜”と呼ばれたわけですね...そこに、“夕べ”があり、“朝”があり、“第1

日目”となるわけです...」

「はい...」

「しかし、ここでは...」関三郎が言った。「人間的側面から、こう説明してきました...

   “母親と未分化の・・・赤ん坊の心ような巨大な唯心・・・1個の全体性・・・眼前するリアリティ

ー世界”を...“光”という名詞で、最初の分断を行い...さらに、受精卵卵割のように、名詞の

だけリアリティーの分断を行い...それらの名詞形容詞修飾し...動詞波動させてきたの

だと。それが、【人間原理・ストーリイの源流域】...だと。

  そして...“ホモ・サピエンスの・・・種の共同意識体/バーチャル空間”座標系に...【人間原

理・ストーリイ】を、構築してきているのだと。まあ...言葉足らずの所/考察不足の所は、多々あ

るわけですが...大雑把に言えば、こういうものだということですね。

  そこで...“我/1人称的な鏡・・・1人称に変換された鏡像”として、映し出された時...そこ

に、どのような変容が起こっていて...どのように補正/修正/解釈するのか...十分なる検証

必要だということですね...“観測者/参与者”解析も、必要になります。

  “量子もつれ”のような非局所性が、どのような座標系位置するのかも、興味深い所です。この

“バーチャル空間”では...ともかく、“物の領域”“心の領域”も...何の分け隔てもなくスムーズ

に表示されているわけです」

「うーん...」マチコが、首をひねった。「そういうものかしら...?」

「まあ...」関三郎が、ミケの頭から背中に手を滑らせた。「そうですね...

  我々の見ている...“眼前する風景/リアリティー世界”というものは...“継ぎ目のない・・・

滑らかな∞(無限大)世界”であり...“過不足のない全体世界であり・・・全体が1つの世界/巨

大な1個の卵のような世界”である...ということです」

「ふーん...」マチコが、後ろで髪を絞った。「“巨大な・・・1個の卵のような世界”...かあ...」

「こうした...」関三郎が言った。「...“全体性の/唯一世界”で...

  【人間原理が・・・時間軸上で起動】すると...どうなるかということですねえ。まあ...“時間”

“空間”は...【人間原理・ストーリイ】“内部に存在”するのか、それとも“外部の絶対座標系”

存在するのかも、基本的問題点になります。

  滑稽(こっけい)な話ですが...はは...“この我とは何か?・・・と・・・まさに、我が考えている”

という風景です。ここが、“1人称的鏡像・・・の考察の自己矛盾・・・非常に困難な所”...です」

「で...」マチコが、頭を傾げて促した。「結局、どうなのかしら...?」

「うーむ...

  この、【人間原理・ストーリイ・・・人間原理・時空間】というのは...“特異なベクトル空間・・・

力と方向性を持つ・・・意識空間”...とは考えられないでしょうか。さあ、その中で、“1人称/我

の鏡像の中で・・・そこに映されている物/物質”...とは、実在なのでしょうか?」

「はい...」茜が、うなづいた。「同じように...

  私たちはよく“夢”を見ますし...“想像力”も働かせます。その、“夢の中の・・・物/物質”...

“想像の中の・・・物/物質”は...どの座標系において実在で、どの座標系では非実在となるの

でしょうか。あるいは、“認識/1人称的・鏡像”そのものが、“夢”のような非実在なのでしょうか、」

「うーむ...

  ともかく、ここは...“地球生命圏・・・グローバル・ブレイン/“36億年の彼”/ガイア・フィー

ルド・・・という特異場の中”...です。これは、生命現象にともなう“特異場”で...さらなる開放系

システムが、その背後にあるとは思いますが...」

「つまりさあ...」マチコが、まばたきした。「そうした...

  “特異場”で...“共時性・・・意味のある偶然の一致”が...起きているということよね...?」

「まあ...」関三郎が言った。「そういう事ですかね...」

 「“特異場”というのはさあ...都合のいい解釈じゃないのかしら?」

「はは...」関三郎が、頭をなでた。「鋭いことを言います...

  その通りです...まあ、何でもありという“場”ですね...“局所性/部分性”否定された空間で

は、1点を突つけば、巨大な全体ユラリと反響します。また、そのことにおいて、時間性空間性

超えて、事象多重に反響しています...」

「うん...」

 「ちなみに...」関三郎が言った。「“量子もつれ”は...

  銀河系の両端/10万光年の距離を超えても、瞬時に影響するという、【量子力学の原理】です。

これは誤差というような問題ではなく、【原理】でそうなるということです。つまり【原理】ですから、【不

確定性原理】などもそうですが、説明を必要としない、基本中の基本と認められたわけですね。

   “眼前する世界/リアリティー空間とは・・・このような空間”...でもあるということです。これ

は、“非局所性”顕在化しているわけですが、この特質“心の領域”において、通常的にみられる

ものです。人間には物質性精神性“2面性”が見られるわけですから、不思議ではないのかも知

れません。つまり、“リアリティー空間”とは、“単純な・・・物理空間ではない”...ということですね」

「つまり...」茜が、両手を組んだ。「【量子もつれ】は...

  長年の...膨大な観測/実験結果からも証明されている、ということですね。確か...《量子情

報科学のスタート》でも、説明していたはずですわ」

「ま...」関三郎が、モニターに目を移した。「そういうことです...

  さて...【人間原理・ストーリイ・・・人間原理・時空間】というような“動的な特異場”は...“精

神性・・・心の領域”としか、考えられないのかも知れません。

  難しいのは...“物の領域/光速の壁・・・と・・・心の領域/非局所性/量子もつれ”...と

人間の中に混在し...“境界領域の・・・生命現象”...となっているということです」

「うーん...」マチコが、神妙にうなづいた。「そうかあ...

   “物質と精神との・・・境界領域の科学”...というわけかしら...まるでさあ、“霊魂”のような

存在よねえ、」

「そう...」関三郎が、大きくうなづいた。「まさにその通りです...

   “霊魂が・・・関係する科学・・・参与者が介入する命題”...なのです。まあ、現実の...“この

世/この世界の・・・リアリティー風景”においても...“物質性と精神性が・・・有機的に混合”

されているわけです...つまり、これが...“この世界・・・そのものの姿”...なのです...」

 

「ふーん...」マチコが、ポン助の配った、お茶とお茶菓子に手をかけた。「ありがとう、ポンちゃん」

「おう...」ポン助が言った。「タルト(パイの1種)で良かったよな?」

「あ、うん...」 

 

<非局所性・・・予知/透視/直感力の場      

                   wpe56.jpg (9977 バイト)      


「いいですか...」茜も、自分の茶碗を手元に引いた。「少し、話を戻します...」

「はい...」マチコが、茶碗を両手で包み、口へ運びながら言った。

 「うーん...」茜が言った。「そもそも...

   【量子もつれ】/【ベルの定理】などの...“局所性の否定 = 非局所性”という特質から類推

て...“この世/この世界とは・・・部分系/局所性の成立しない・・・1個の巨大な全体世界”

であり...“我/1人称の鏡像に・・・投影/認識される何者か・・・”...ということなのでしょう

か?」

「うん...」マチコが、コトリ、と両手で茶碗を置いた。

「ともかく...」茜も、茶を一口、すすった。「...現在...

   “怪現象が・・・日本の政治中枢/永田町で・・・顕在化している...という、重大事態惹起

(じゃっき: 事件や問題などを引き起こすこと)しています。

  でも、“怪現象”と言いますが...私たちはそもそも...“この世/この世界”というものを、“十

分には・・・知り得ていない”...のではないでしょうか。“私たちが何者で・・・何処からやって来

て・・・何所に存在し・・・何処に去っていくのか”...さえも、定かには理解されていないわけです

から...」

「うーん...」マチコが、脚を組み上げ、膝に両手を置いた。「そんなことをさあ...よく聞くわよね、」

「そういえば...」茜が、三郎の方に顔を向けた。「三郎さんが、言っていましたわね...

   “永田町・・・怪現象の顕在化!”は...“ホモ・サピエンスの・・・脳内形成の・・・バーチャル

文明空間/バーチャル文明座標系が・・・次のステージへ変容して行く・・・まさにその、変容過

程ではないのか?”...とか。そうなのでしょうか、三郎さん...?」

「ハッハッハ...」関三郎が、満面で顔を崩した。

「うーん...そうなのかしら?」マチコが、重ねて三郎に聞いた。

「まあ...」関三郎が、肩を左右に揺らした。「それを...これから、考察して行きましょう...

  ホモ・サピエンス...“外適応/前適応・・・その進化の産物である・・・巨大な頭脳/過大

な頭脳”も...こうした、“微小な変異・・・かすかな変動指数の高まり”から...観測が始まるの

かも知れない、と言ったわけです。その発端は、非常にかすかなものでしょう...」

「そうですね...」茜が、うなづいた。「“ボケ/ツッコミ・エネネギーの・・・異常な高まり!”...と

いったようなことから、事態進行して行くのかも知れませんね...」

 

「いいですか...」関三郎が、モニターに目を置きながら、言った。「人間には...

   “5感/5つの感覚器官・・・視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚”があるわけですが...その上に、“直感

力/第6感”があると言われます」

「そう...」マチコが、大きくうなづいた。

「そして...

  “外適応/前適応”している...ホモ・サピエンス進化の臓器/巨大な頭脳は...“第7感”

“第8感”の出現をも、すでに引き出しているのかも知れません。生命潮流というものが存在し、その

方向にベクトル(/力と方向)を持つものなら、進化はそうした“新しい感性”の獲得なのかも知れません」

「うーん...」マチコが、口に手を当てた。「“第7感”“第8感”というのはさあ...どんなものなのか

しら?」

「まあ...」関三郎が言った。「私は、その方面には詳しくはないのですが...

  例えば...“予知”“過去知”“透視”というものが、一般的/日常社会の中で、しばしば起

こっているわけですね。これらは、どのように分類されているのかは知りませんが、歴史記述の中に

散見されますし、事実なのでしょう。ああ、そうそう...“霊が見える、という人もいるようですね。

   “霊”知覚するなどというのは、“5感”“直感力/第6感”とは、異なるものなのでしょう。その

物理的/時空構造解は...“心の領域・・・非局所性”のことであるとすれば...非常に難しい、の

でしょうねえ。

  が、しかし...“共時性・・・意味のある偶然の一致”などで...“物の領域”“心の領域”の、互い

の橋頭堡を確保できれば...“総・・・統合”というものは、可能なのでしょう。それが、“この世/こ

の世界の・・・超媒体/1人称的鏡像の姿・・・生命体の意識場”...なのかも知れません。

  高杉・塾長が言っていましたが...“そして・・・気がついてみれば・・・そこに、我/神格に近

い1人称の我が・・・存在していた”...ということになるのかも知れません。“悟り/覚醒”...と

はそういうものだと、塾長は言っていましたから...」

「はい...」茜が、唇を引き結んだ。「覚えておきますわ...」

「うーん...そうかあ...」マチコも、大きくうなづいた。

 

「ええ...」茜が、耳に手を当てた。「話を進めましょう...

  いいですか...いわゆる、“知識”というものには...今、話してきた“5感”や、“直感力/第6感”

のように...知覚的に、ダイレクトに取得する“直接的・知識”と...それとは別に、記憶や、膨大な

社会的/文明的なデータから取得する、“間接的・知識”というものがあります。

  ほとんどの“知識”は、データの集積/“間接的・知識”なのですが...知覚としての基盤/キャッ

シュ・メモリーに例えられるのは...やはり、頭脳インターフェース(接触面)になる“直接的・知識”

のです。

  別の見方をすれば...私たちの大容量・頭脳というものは、“ホモサピエンスの・・・文明史的・

ブレインの・・・インターフェイス”...とも言えますわ。また、“時空間的/全地球生命体・・・36

億年の彼/グローバル・ブレインの・・・真の意味でのインターフェイス”...なのかも知れませ

んね」

「うーん...」マチコが言った。「それは...“進化”なのかしら?」

「ええと...」茜がうなづき、一緒にスクリーン・ボードを眺めた。「“退化”...ではないと、思います」

「うん...でもさあ...

  そうした、“透視”なんかができる...“この世/この世界”というのはさあ...もう一度、しっかり

と、考え直す必要があるのかしら?」

「ま...」関三郎が、顔を上げた。「その通りです...

  学習していく必要があります。“リアリティー世界・・・眼前している迫真世界”というのは...

な、“4次元時空間・・・3次元/立体空間 + 時間”...ではない事は明らかでしょう。

  つまり、“3次元/立体空間が・・・時間軸上を・・・非可逆的に・・・未来へ流れている世界”...

ではないということです。何故か...非局所性象徴するような、“予知・過去知・透視”などが、

の中にも散見されてるわけです。これは、世界のあり方を、再考する必要があるということです」

「うーん...昔からさあ...そうした予言者や、超常現象というのは、語られて来ているわよね...」

「そうです...」関三郎が、うなづいた。「そうしたものが...

  全く語られないような...文化圏民族があるとしたら...この方がむしろ不自然です。しかし、

ここでは、そうしたシャーマン(超自然的存在と、直接に接触・交流・交信する役職・・・呪術者、巫(ふ、かんなぎ)、巫女(みこ、

ふじょ)、祈祷師)的/能力者よりも...それを可能としている、“この世/この世界の・・・時空構造”

方に、焦点を合わせているわけです。ま、物理的解明は、限界があるのかも知れませんが...」

「うん!」マチコが、うなづいた。「つまりさあ...

   “単純な・・・4次元時空間・構造”...ではないということよね!」

「そうですね...」茜が、小さくうなづいた。「そして、もう1つ...“定義”を加えれば...

   “何故か・・・日本の政治中枢/永田町・政治ストーリイが・・・漫才化して行く・・・時空間・構

造でもある”...ということですわ。その“ボケ/ツッコミ効果の・・・顕在化するリアリティー世界

の・・・構造解”...とは、どのようなものか...ということです」

「うーん...」マチコが、大きく肩を傾げた。「結局、さあ...

  “ボケ/ツッコミの・・・強力なバイアス/偏向のかかる・・・人間性空間”...ということに、な

るのかしら?」

「そうですね...」茜が、ボールペンをクルクルと回した。

<超偶然の場・・・ 共時性とマーフィーの法則>     


  
   
         


「さあ!」マチコが、コントローラーを取り上げ、スクリーン・ボードに向けた。「“共時性/シンクロニシ

ティ(Synchronicity)・・・ 意味のある偶然の一致”、ということですよね...

  ここに表示してあることは、前回/<第2部>でもちょっと紹介しました。そもそも、“共時性”とは、

ユング心理学に出て来る言葉です。今回は、この心理学・概念を使用して...“この世/この世界

・・・眼前するリアリティー/迫真世界”...の構造を考察します...」

「そうですね...」茜が、マチコを真似て、後ろに手を回して髪を絞った。「ユング心理学は...

  本来なら...シンクタンク=赤い彗星心理学担当綾部沙織さん守備範囲になり

ます。綾部沙織さんの、まさに専門の分野ですね。

  でも...どういう巡り会わせなのか...彼女はマチコさん交代で、《軽井沢基地》にいます。

子さんたちと、《万葉集の考察》参加しているわけですね。ソレというのも、マチコさんがそこを抜

け出し、“ミッション・永田町・考”ページを立ち上げたためです。ほほ...“永田町/衆議院・参

議院と同じょうに・・・奇妙なネジレ・パターン”...が入っているようです」

“ネジレ”かあ...」マチコが、宙を見た。「“ネジ釘”というのはさあ、しっかりと留るわよね...」

「いいですか...」茜が言った。「《軽井沢基地》では、そういう次第ですが...

  こちらの、ユング心理学考察の方が、むしろ沙織さん専門分野になってしまったわけですね。

そこで、ともかく私が...“共時性/シンクロニシティー・・・意味のある偶然の一致”、を説明する運

びになったわけです。

  この“ネジレ”も...“アインシュタインの・・・歴史的事例”には遠く及びませんが...“皮肉な

・・・有意の偶然の一致・・・ボケ/ツッコミ効果”が...歴然と現われています。ともかく、ごく頻繁

に、こうした“ネジレ現象”発現しているようです。これは、“一般化”できるのかも知れません...」

「うーん...」マチコが、楽しそうに顔を崩した。「【人間原理・ストーリイ】というのはさあ...

   “あざなえる縄/・・・禍福はあざなえる縄の如し・・・”というように、“ネジレ ~ カラミ”ながら、

進んで行くのかしら。あ...“糾う/あざなう”というのはさあ...糸を撚(よ)り合せることよね...」

「ほほ...」茜が、両手をこすり合わせた。「辞書を引いたのですか...

  ともかく、そういうわけで...ここは僭越(せんえつ: 立場を超えて、出過ぎたことをすること)ながら、私/秋月茜

が、がコメントをさせていただきます。“共時性”という概念を、ほんの少しお借りするだけですから、」

 

  マチコが、コントローラーを操作した。そして、ユング/ゆかりの風景を、スクリーン・ボードに呼び

出した。その横で、ポン助が空になった茶碗と皿を集め、後かたずけをしている。

 

 

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         <カール・グスタフ・ユング ・・・ ゆかりの風景> 

                        

         ユングの別荘/ボーリンゲン                          ユング研究所/チューリッヒ                

    (ユング自身が、何年もかけて手作りしたもので・・・            (現在・・・旧ユング研究所と、ISAP/国際分析心理研究所の、

       ユング心理学では、特別の意味のある場所)               2つの養成機関がある     = 画像/Wikipedia より =)

  ********************************************************


「ええと...」茜がスクリーン画像を眺め、静かに目礼した。「...そうですね...

  前にも紹介しましたが...カール・グスタフ・ユング(1875 ~ 1961年)は、スイス精神科医であり、

理学者です...深層心理について研究し、“分析心理学/通称=ユング心理学創始しました。

  ユングは...フロイト(オーストリアの精神分析学者、精神科医・・・精神分析を創始/1856 ~ 1939年)多くの弟子

の中で...おそらくもっとも...精神分析学体系を拡大し、それを前進させた人物と言われます。

  ユング心理学(分析心理学)は...“個人の意識 ~ 無意識 ~ ”分析をするという点では、フロイ

“精神分析学”共通している様です。でも、“個人の無意識”にとどまらず...“超個的/人

共通の・・・集合的無意識 ~ 普遍的無意識 ~ ”...の分析も含まれる所が、違って来るようです

わ...」

「ふーん...」マチコが、うなづいた。「“集合的無意識 ~ 普遍的無意識 ~ ”...かあ...」

「ええと...」茜が、モニターから顔を上げた。「徐々に、説明して行きます...」

「あ、はい...」マチコが、椅子を引いた。

「まず...」茜が、コントローラーを手に取った。「高杉・塾長が、提唱されている...

  <ニューパラダイム仮説>/“36億年の彼”...も、その“超個性/トランス・パーソナル心理

学”(個を超える領域への精神的統合を重んじる心理学・・・行動主義心理学、精神分析、人間性心理学に続く、第4の心理学)の、

長線上にあるようです。つまり...その“超個性”具現化したものであり、そもそもが、ユング心理

影響下にあると...高杉・塾長も、話していました」

「アッ...」マチコが、ニコッ、と顔を輝かせた。「塾長に、聞いてきたわけね?」

「はい...」茜が、白い歯を見せた。「ええと、それから...

  日本におけるユング心理学ですが...“心理・臨床”において...“箱庭療法”(ユング派のセラピスト/

療法士の、ドラ・カルフによって新展開した療法。具体的には・・・セラピストが見守る中で、箱の中にクライエント/来談者が、自由に部屋に

ある玩具を入れていく療法)積極的に取り入れたことで、世界的にも知られているようです。

  この“箱庭療法”は、日本において、急速かつ広範に普及したようですね。導入したのは、河合隼

(かわいはやお: 元・文化庁長官/京都大学名誉教授/心理学者・心理療法家/1928 ~ 2007年)で、1965年のこと

と言われます。

  あ、ええと...シンクタンク=赤い彗星心理学担当綾部沙織さんも...河合先生

訓導(くんどう)を受けたと、聞いております...」

「あ、そうなんだ...」マチコが、顔を輝かせた。

「...と...」茜が、笑った。「聞いていますが、何度か、講演を聞いただけかも知れません...」

「はい!」マチコが、うなづいた。「でも...すごいですよね!」

 

「ええと...」茜が、モニターに目を移した。「また、話を戻しましょうか...」

「はい、」

「あ...」茜が、モニターを見ながら言った。「ここですね...

   “共時性/シンクロニシティ・・・意味のある偶然の一致” とは...“非・因果的な・・・複数の事

象の生起”決定する...【法則・原理】として...これまで知られていた...【因果性とは・・・異

なる原理】として...ユング心理学によって提唱されたものです。

  つまり...【複数の事象が・・・偶然の一致をみる】...とは...【意味/イメージで・・・類似

性/近接性を見せる時・・・従来の因果律では関係性も持たない場合”...であっても、これを、

“共時性・・・シンクロニシティの・・・作用”...と見なすわけですわ」

「うーん...」マチコが、腕組みをした。「そんなことが...【原理】、として認められるんだあ...」

「そうです...」茜が言った。「ただ...科学という学問的・範疇を、超えている可能性があります...

  でも...こうした現象頻繁観測され...社会の中で、“広く認められている!”ということは、

確かなようです。

  したがって、そこへ...“どう・・・切り込むか!”...それが、私たちの課題になります。ともかく、

ユング“共時性”という、興味深い示唆を与えてくれたわけです...」

「うーん...」マチコが、アゴに手を当てた。

                  wpe75.jpg (13885 バイト)             


「まあ...」関三郎が言った。「“共時性”というのは、非常に面白い概念です...

  私なりに、少し調べてみたのですが...“マーフィーの法則”(Murphy's law)事例などは...ほとん

ど全部があてはまるようです。

   “マーフィーの法則”というのは、1度は耳にしたことはあると思います。例えば、“下に落としたトー

ストが・・・バターを塗った面を下にして着地する確率は・・・カーペットの値段に比例する”...などと

いう...経験から生じた...ユーモラス哀愁に富む...まあ“経験の法則”ですね...

  こうしたものは、多くは都市伝説の類ですが、よく当たっているようです。はは...何といっても、

“法則”と名が付き...民衆から支持されているわけですから、無視できないものがあります」

「うん!」マチコが、楽しそうに、うなづいた。

「私たちが...」関三郎が言った。「今...

  ここで取り組んでいるのは...“共時性”“マーフィーの法則”をも含めた...【人間原理・場】

おける...“意識と・・・物理の・・・発達心理学的/源流の解明”、なのかも知れません。

  “我/(赤ん坊の自我・・・発達心理学における・・・母親と未分化の意識状態)から・・・初期

分化/食欲の覚醒を経て・・・受精卵の卵割のように分化して行く意識と・・・リアリティーの名

詞的分割/形容詞的な修飾/動詞による波動”、により...【1個の・・・人間原理・ストーリイ】

発現して行くわけです。

  うーむ...それらが...“過不足のない・・・流動性の中で絡み合い・・・眼前するリアリティー

の中で・・・相互主体的/文明社会を・・・ダイナミックに構成”、して行くわけですねえ...」

  マチコが、頭を傾げた。

「つまり...」関三郎が言った。「やがて...

   “因果律の共鳴が始まり・・・時間認識が始まり・・・ストーリイ的認識が・・・1人称的上映を開

始し・・・自我の目覚め/生命活動の主体的な始動”...となるわけです。さあ、この...“意識

の座標系/それ自体も含め・・・我々は一体・・・何処に存在しているのか?”という所まで...

遡って考える必要があります」

「その先に...」マチコが言った。「“漫才常数”があるんだあ...」

「そうです...

  【人間原理・ストーリイ】解明され...その先に...“ストーリイ/漫才化のバイアス”も、

間的/比例係数として、顔を出してくるということです。まあ、難解な課題を並べましたが、ともかく、

ブラリと歩き、“原始の森”に入って行ってみましょう。ともかく、考えるのは自由ですから...」

「はい...」茜がうなづいて、コブシをもう一方の手で包んだ。「“共時性”は...

   確率論的・確率よりも、はるかに高い確率で起こるわけです。しかも...“当該の現象を・・・希望

する人には・・・よく起こる”、とも言います。また...“強い感情を帯びている場合にも・・・よく起

こる”、という...“人間的・特徴”もあるようですわ。

  いずれにしても...再現性/計量化は難しいようです。“マーフィーの法則”なども加えて、このよ

うな、【人間原理・時空間・・・ストーリイのダイナミックな流動】という...“気まぐれ・・・とも見え

る・・・動的な器”を...どのように補足・解明したらいいかということですわ」

「うーん...」マチコが、力を込めて腕組みをした。「そうよねえ...

   “永田町/政治力学の・・・漫才項の係数/漫才定数・・・”という課題は...そんなに複雑な背

があったわけかしら」

「そうですね...」関三郎が、頭に手を当てた。「赤ん坊は、1年もたてば大きくなります...

  しかし...その赤ん坊を、ロボットとして組み立てるとなると、絶望的に難しくなります。いや、難し

いのではなく、不可能でしょう。さらに赤ん坊意識を、発達心理学的追跡し、ロボットロードして

いくことも、すぐに計算時間爆発してしまいます。

  つまり...私たちは...そんな事をやろうとしているのかも知れません。その絶望的生命体の、

“発生/成長/進化の光景が・・・まさに今/現在も・・・この地球生命圏の中で・・・・日常的に

溢れかえっている”...わけですねえ。

  その、“全生態系・・・地球生命圏”も、今...“種の・・・大量絶滅の・・・断崖・・・”...に近づ

いているようです。雑草は今も眼前で、猛烈な勢い繁茂しています。不思議な光景ですねえ。まあ、

そういう私もまた、“この風景の・・・参与者”...なのです。“我・・・参与者の自覚”が...最大の

であり...問題なのかも知れません...」

「うーん...」マチコが、首をかしげた。「難しいわけなんだあ...」

「しかし...」関三郎が言った。「こうやって...

  人類文明は...“眼前する・・・このリアリティー世界を・・・自らの頭脳で再構成”、して来たわ

けです。を操り、道具を使い、言語を用いて...“文明社会・・・高度なコミュニケーション社会”

させてきたのです。

  そうやって...“文明の第1ステージ/農耕・文明の曙”の時代から...“文明の第2ステージ/エ

ネルギー・産業革命”の時代に入って来たわけですね。それが、18世紀から20世紀の、大戦争時代

と重なります。

  <2度の世界大戦・・・第1次世界大戦、第2次世界大戦>を経て...最後に、地球滅亡のシ

ナリオ/世界核戦略体制を...創出して来たわけです。その<負の遺産>は、21世紀に入った

も、<人類文明に・・・大きな影>を落としています。

  しかし、そうした一方で、“文明の第2ステージ”/大工業化時代の中で、“コンピューターが発明”

され、“ヒトゲノムの解読”が行われ...“受精卵から遺伝子発現への・・・後世学的光景の読み

取り”が始まり...“新たな・・・次世代ステージ”への変容も、胎動し始めていたわけです...」

「はい...」茜が、うなづいた。「ええ...

  “文明の危機”...の話が出てきましたので、ここで...“企画室/依頼”メッセージを入れて

おきましょうか...〔人間の巣/未来型都市/千年都市〕の、全国展開/世界展開提唱してい

る、当ホームページとしての、推進・課題です...」

 

 

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       <人間の巣/未来型都市/千年都市・・・の全国展開が急務!>

 

              


「ええ...」茜が、用意した資料を、スクリーン・ボードに表示して言った。「現在...

  まさに...“文明の第3ステージ/意識・情報革命”の時代へ...〔人間の巣/未来型都市/千

年都市〕という...次世代ステージへの橋頭堡(きょうとうほ: 渡河作戦や上陸作戦のとき、上陸地点に確保し、その後

の作戦の足場とする拠点)が築かれようとしています。

  その一方で、短視眼的な...<旧パラダイムの・・・既得権構造>との摩擦も、顕在化して来て

いるようです。でも、未来志向で...“グローバル化/資本主義/市場経済/競争社会”を超え、

〔人間の巣のパラダイム・・・新しい共生社会〕への移行が始まれば、〔競争社会の負の遺産〕は、

次第に解消されて行くはずです。

 

  まさに...競争社会権化でもあった...“核弾頭/覇権主義・・・大資本/大量消費/巨大

市場”も...時代的役割を終了し...歴史的・記述へと役割が変貌して行く段階に入りました。現在

は、最後の残り火が、激しく燃焼し、輝いているように見えます。

  それも、“地球温暖化/海洋酸性化”“気候変動”“干ばつによる飢餓”“新型感染症のパンデ

ミック”...等で、その競争原理の輝きも、急速に消えて行くものと思われます。あるいは...一番早

くやって来るのが、“世界経済の破綻/世界金融の破綻”そのものなのかも知れません。

 

  出口の見えない、先進・各国の危機は...ヨーロッパでも、アメリカでも、日本でも...〔ポスト・戦

後民主主義・・・人間の巣のパラダイム〕で...パラダイム・シフトし...〔新しいステージの文明

繁栄〕へ...ゆるやかに移行して行くこと...つまり、軟着陸可能です。

  また、中国インドという人口大国...同じく、発展途上/東南アジア諸国は...先進国の轍(わ

だち: 車輪の通った後のぬかるみ)(はま)るのではなく...最初から、〔人間の巣のパラダイム〕で、安定

な、永続社会志向して欲しいと思います。むろん、これは世界中で可能な、〔安定化の方向〕です。

 

  今、響子さんたちは...千年以上昔の日本...万葉集を考察しているようです。その(いにし

え)の千年と同じように...千年後の未来社会も、確実にやってくるのです。時代の変動が大きく、

年後日本はどのような姿かは分かりませんが、その時は確実にやってくるのです。

  私たちは、100年先と言わず...千年先〔未来型都市/千年都市〕を...子孫たちに、しっか

りと、その“礎”(いしずえ)を残して行かなければなりません。ちょうど...千年前...“第40代/天武

天皇”のように...〔新しい日本/新しい国造り〕...を実行しておかなければなりません。

 

  ええ...日本の政治は、ますます混乱して行く様相ですが、社会の方向性は...〔ポスト・戦後

民主主義・・・人間の巣のパラダイム〕方向で...間違いはないものと思います。

  この方向性は...〔大自然と協調〕し...かつて、〔確実に存在した・・・社会システム〕であり、

〔郷愁の時代への・・・回帰〕であり...〔極楽浄土のインフラ建設〕ということになります...」

 

      
   

                       【茜・新理論研究所】/秋月茜・談     house5.114.2.jpg (1340 バイト) 

  
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                                     h4.log1.825.jpg (1314 バイト) house5.114.2.jpg (1340 バイト)

「うーん...」マチコが言った。「つまり...

  それが...人類文明の姿なのかあ...でもさあ、茜...“文明が・・・進化していく必要”...は

あるのかしら?」

「そうですね...」茜が、頭を傾げた。

「うーむ...」関三郎も、腕組みをした。「難しい問題ですねえ...

  確かに...他の動物昆虫などを見ていると、そのことを強く思います。人類も、原人のままの

方が、幸せなのではないのかと...」

「はい...」マチコが、うなづいた。

「でも...」茜が、頬に手を当てた。「私は、こう考えますわ...

  そうではあっても...ホモ・サピエンスは、“外適応/前適応”“大容量の頭脳”を与えられて...

それを活用するように...進化期待され、義務付けられている...のではないでしょうか?

  生命潮流においては...その頭脳駆使し...その方向進化するようなベクトル、が働いてい

るのではないでしょうか...つまり、そうした、予定された動因に...素直従うべきだということで

す...

  “人間は考える葦である”(パスカル・・・随想録/『パンセ』)...という事ですわ...」

「うーん、そうかあ...」マチコが言った。「進化はさあ...確かに、私たちの意思ではないわよね、」

「そうです...」茜が、静かにうなづいた。


 

〔2〕 霊魂と、ニュー・パラダイム仮説/36億年の彼    wpe75.jpg (13885 バイト)

                     


「ええと...」マチコが、スクリーン・ボードを見た。「もう1つの実態として...

  “霊魂”という、重要な要素があるわけですね。“霊魂”という言葉を辞書で調べてみたら、こういう

説明がありました...

   “肉体とは別に・・・それだけで1つの実態を持ち/肉体から遊離したり/死後も存続するこ

とが可能と考えられている・・・非物質的な存在・・・”、ということです。

  あ、それから...別の言い方をすると...“魂”であり、“魂魄”(こんぱく)ですね。“非物質的な存

在”というのは、もう少し説明が必要だと思いますが...うーん...どうなのかしら...?」

  茜が、唇をすぼめ、うなづいた。

「そうですね...」茜が言った。「“非物質的な存在”定義してしまうのは...確かに、その実態

判明してから、ということになるのでしょう...

  まさに今、その“物質的・・・実態”と、“精神的な・・・意識/幻影/夢”との、統一問題を考察してい

るわけです。この観点から、それでは“人間”は、物質なのか、非物質なのかということも言えるわけ

です。

  結論を言えば...“生物体としての・・・ヒトの人体”と、“精神的な病理を持つ・・・1人称的/

意識”との、“2面性”を持つわけです。これは、【量子力学】“相補性”とも似ています。それに、

“心の状態・・・意識の重ね合わせ状態”は...“量子重ね合わせ状態”とも似ています...」

「うん...」

「ともかく...」茜が言った。「辞書を引いても、“霊魂”については十分に説明されていないわけです

ね...

  つまり...“この世/この世界のエキス・・・この世界の中心的な存在・・・”、でありながら...

難解すぎて、学問的にも未開領域なのです。科学的メスを入れることも、理論的構成をすることも難

しく...おそらく、“文明の第3ステージ/意識・情報革命”の時代において、解明が進んで行くもの

と思われます」

「そうですね...」関三郎が言った。「どういう展開になるのか、楽しみです...」

「ええ...」茜が言った。「ともかく...

  ユングは...“霊的エネルギーを拡張した・・・生命エネルギー”...というようなものを、考えて

いたようですね。深い所は、専門家綾部沙織さん参加を待ちますが...

  私たちは...“霊魂が介在する座標系において・・・共時性/意味のある偶然の一致・・・過

不足のない時空間ストーリイの・・・ 逆流/揺らぎ/反響を・・・補足/定量化”...しようとして

いるのでしょうか?」

「茜...」マチコが言った。「“リアリティーに・・・過不足が無く・・・ストーリイが流動していく”...

ということはさあ...そこは、“相対的・時空間”なのかしら...?」

「うーん...」茜が、口に手を当てた。「そうですね...でも、単純ではありません...

  先ほども問題にしたように、全てが...“我/1人称の鏡像に・・・転換/変換され・・・人間原

理・ストーリイとして・・・時間軸上に・・・因果律的に開示されて行く・・・”、ということですね...

  でも...“因果律を超える・・・共時性/過不足のないリアリティーの光景・・・非局所性が・・・

発現している”...ということでしょうか?これは、つまり...“物の領域と心の領域の・・・トワラ

イト・ゾーン・・・非常に微妙な人間性を持つ・・・バーチャル時空間”...ということでしょうか?」

「うーん...」マチコが、神妙に肩を傾げた。「“量子もつれ・・・非局所性”なんかはさあ...

  やっぱり...“心の領域・・・1人称的/自我の・・・鏡に映された鏡像・・・”だから、実現するの

かしら?」

「そうですね...」茜が、うなづいた。「いい所を、突いていると思います...研究してみる必要が、

あると思います...」

「はい...」マチコが、うなづいた。

            wpe75.jpg (13885 バイト)         house5.114.2.jpg (1340 バイト)


「さあ...」茜が続けた。「そして...“本題”に戻りますが... 

   “何故・・・永田町/政治力学において・・・政治ストーリイ漫才化の怪現象が・・・継続的に顕

在化するのか・・・そのミステリアスなバイアス/偏向の・・・エネルギーの正体は何か?”...と

いうことですね、」

「うーん...」マチコが、椅子の背に体を投げた。「でもさあ...どっちにしても、難しい話よね...」

「そうですね...」茜が言った。「“超個的・人間心理/場での・・・漫才化の多発現象・・・”、という

ことになるのかしら...でも、何故...“漫才化の・・・運河化/カナリーゼーション”...が起こる

のかしら。それも、“微妙に・・・ネジレた形”で...」

「しかし...」関三郎が、体を前にのり出した。「“iPS細胞”発見されたことで...

  最初の、“分水嶺/受精卵の卵割”からの...遺伝子発現“運河化/カナリーゼーション”という

考え方は...その逆流もありうる、ということが証明されたわけです。“運河化”は、否定されたわけ

ですね、」

「でも...」茜が言った。「逆流も、ありうるということで...

   “後成学的風景/エピジェネティック・ランドスケープ”(コンラッド・ウォディントンの理論/イギリスの発生生物学者)

という考え方全体が...否定されたわけではありませんわ。遺伝子発現は...そのように、オー

ケストラ壮大な楽曲を奏でる交響曲ように...“運河化”され...生み出されてきます」

「そうですが...」関三郎が言った。「逆流もある、ということは、構造的・問題です...

  ま、苦しい作業ですが、これも考察しなければならんでしょう。“この世/この世界・・・眼前する

リアリティーの光景”が...そういう実態であるのなら...“観測者/1人称的・参与者の座標”

も含めて...さらに、考察を深めなければならんでしょう」

「うーん...」マチコが、体を前に戻した。ミケの頭をなでた。ミケが、マチコの手をなめ返した。

 

「まず...」関三郎が言った。「しっかりとした、アンカー(錨/いかり)を打ち込む必要があります!」

  茜が目を閉じ、唇を結んでうなづいた。

「うーん...」マチコが言った。「ともかくさあ...

  “共時性”が、未知なる“漫才定数”に、確実影響を与えているということかしら。“マーフィーの

法則”なんか以上に?」

「そうですね...」茜がアゴを突き出して、宙を見た。「【人間原理・ストーリイ】が...

  どのような構造であり...“人間原理空間という・・・1種のベクトル空間”で...どのように波動

しているのか...さらに、研究する必要がありますわ。

   “横糸/空間的 - 色彩・模様”と...“縦糸/時間的 - 変化・運動”が...どのように、“織

物/布模様/人間原理・ストーリイ”...を紡(つむ)いで行くのか。その辺りがまだ、根本的には

されていません」

「うーん...」マチコが、頭を傾げた。「こういう問題はさあ...

   “文明の第3ステージ/意識・情報革命”の時代の...本格的・課題になって行くるわけかしら?」

「もちろん...」茜が、うなづいた。「そういうことになりますわ...

  哲学融合した大課題です。でも、そもそも...“時間的・布模様・・・人間原理・ストーリイ”の、

“4次元連続体・・・時間方向への立体的・流動・・・”概念は...先ほど マチコさんも問題にしま

したが、“絶対・時空間座標”で紡がれているのでしょうか。それとも、“内包する・・・相対・時空間座

標”に、紡がれているのでしょうか?

  あるいは...“この世/この世界の・・・超媒体/1人称的・鏡鏡に・・・何者かの幻影が・・・

鏡像として投影されている”...ということなのでしょうか?

  こうした、“基本的な・・・明確になっていない・・・難題”...が山のようにあります。まず、こうし

問題整理を行い、スッキリさせておく必要があります」

「うーん...」マチコが、うなづいた。「そうよね...」

 

ニュー・パラダイム仮説・・・ 36億年の彼      
  

              


「いいですか...」関三郎が、スクリーン・ボードをスクロールした。「高杉・塾長の...

  ≪ニュー・パラダイム仮説≫/≪36億年の彼≫によれば...

“地球生命圏の・・・膨大な数量に及ぶ・・・総/生命個体”は...“36億年の彼/超越的時空

間に瀰漫(びまん)する・・・1個の全体性/全地球的人格・・・グローバル・ブレイン/ガイア・フィ

ールド”と...“無意識レベルの・・・超回線リンクで・・・全て結ばれている”...と言います。

  その、“超回線リンクの・・・成立の有無・・・生物体と死骸・無生物・物質との・・・境界にな

る”...とも言っています。

  いわゆる、“有機生命体”は...その“無意識レベルの・・・超回線リンク”で、“発生”“遺伝子

発現”“ホメオスタシス(恒常性)、それから“本能”や、“種の意識体の動静”などの...“膨大な情

報の海/グローバル・ブレイン”からの、支配を受けていると言います。さらに、“進化”“生命潮

流”などの、開放系システム上位・階層レベルでも、“一体的支配”を受けていると言います。

  そして...その“超回線リンク”が切れると、いわゆる“死骸/無生物”になる、とも言っています

ね。それが...“生と死が・・・分かれる時”、のようです。その時...“命は・・・全地球的人格に

回帰し・・・涅槃(ねはん: 悟りの境地)/ニルバーナを経て・・・融合するようだ”...とも言っています。

  そういう意味で...“個体や種は・・・人体に例えれば・・・細胞や臓器のような開放系システ

ムであり・・・死はプログラム細胞死/アポトーシスであり・・・真の意味の死は存在しない”...

とも言っています。

  あ、それから、この...“グローバル・ブレインの・・・及ぶ範囲/特異場”を...“ガイア・フィ

ールド”表現しているようです。“ガイア・フィールド”に関しても...塾長は、特異な考えを持って

いるようです。

  ともかく...≪36億年の彼/全地球的人格≫は...“リアリティー/眼前する風景と同じよ

うに・・・1個の巨大な全体性”...だということです、」

 

「うーん...」マチコが、うなづいて、口を尖らせた。「高杉・塾長はさあ...

  昔から、そんななことを言っているわよね。私は、塾長アシスタントだったからさあ...昔からよ

く聞かされていたわよね...

  “36億年の・・・全/地球・時空間に広がる・・・超越的人格”だとかさあ...“地球生命圏は

・・・超越的時空間に広がる・・・1個の巨大な生命体”だとか...“命は波のように伝わり・・・本

当の意味での死は・・・1度も訪れていない”...とかさあ。

  あ、そうそう、それに...“私たちの個体の死は・・・細胞が毎日新陳代謝しているようなもの

だ”...とも言っていたわよね。それは...“秋/木の葉が落ちても・・・木は死んでいないように

・・・魂も<36億年の彼>の元へ・・・回帰して行くようだ”...とも言っていたわね」

  茜が、唇を結んで、神妙にうなづいた。

「でもさあ...」マチコが、体を乗り出した。「ホントなのかしら...?」

 「ほっほっほっ...」茜が笑い出した。

「うーん...」マチコが、額に手を当てた。

仮説ですから...」茜が、笑いを殺しながら言った。「断定はできませんが...

  むろん...瑕疵(かし: キズ、欠点)はないようですわ...私は、良い方向性を打ち出している、と思っ

ています」

「ふーん...」マチコが、2度うなづいた。「やっぱり、そうなんだあ...」

「まあ...」関三郎が言った。「人類文明では...

  “霊魂”という...“この世界”エキス(物事の最も本質的な部分、精髄)さえ、座標が定まらず...【量

子論/量子力学】【相対性理論】という...ダブル・スタンダード枠外に、放置されています。

  さらに、そのダブル・スタンダードの...【基本的枠組・・・時間と空間の姿】さえも...絶対・時

空間/【量子力学】...相対・時空間/【相対性理論】に割れ、収拾のつかないのが現状です」

「うーん...」マチコが、うなづいた。「そうよね...」

 

<量子力学・・・//物と心の・・・ トワイライト・ゾーンの科学?//  

   物/光速度の限界・・・ 心/非局所性/1人称・参与者の混在


      
      


「ともかく...」茜が言った。「くり返しになるかも知れませんが...

  “人間的な意味”で...確実なのは...あの20世紀初頭/パラダイムシフト以前の、“眼前する

・・・直接的知識・・・迫真/リアリティーの光景”、だけなのでしょう。“我思う、ゆえに我あり・・・

見ている、ゆえに眼前の迫真の光景あり”...という根本真理です。

  そして、この...“迫真/眼前するリアリティーの光景”というのは...実は、映画モニター画

のような、“枠組み・・・上下・左右の枠組・・・上下・左右の端/限界”...というものが、全くな

いわけですわ。それは、“眼前するリアリティー世界が・・・巨大な1つの全体世界”...である、と

いうことを意味しています」

「はい!」マチコが、うなづいた。

「これは...」茜が言った。「あまりにも当然なことで...普通は問題にもされません...

  でも、実は...“重要な・・・覚醒!”...なのです。つまり...“この世/この世界の・・・超媒

体/参与者/1人称的・鏡像解釈”において...“眼前する・・・迫真的光景/リアリティー世界

の光景”とは...“切れ目のない・・・非局所性の世界・・・超越的な1個の全体世界”である...

ということです。

  私たちは...“眼前の巨大な1個の世界・・・眼前するリアリティー・・・迫真の光景”...という

ものを、“十分に理解しているとは・・・とても、言いがたい”...ものがあります。科学的にも、日常

/慣習的にも...です。そのことが、様々な超常現象や、不思議な体験を生み出しているのですわ」

「ふーん...」マチコが、宙を見回した。「1個の...切れ目のない全体かあ...確かにそうよね、」

「いいですか...」茜が言った。「この...

   “唯心”(/すべての存在は、心の現われであって・・・(ただ)だけが存在する)ともいうべき概念は...仏教/『華

厳経』(けごんきょう: 大乗経典で・・・華厳宗の根本聖典)の、中心思想とも重なります。1点を突けば、その衝撃が、

全体に反響するような...“唯(ただ)1個の・・・全体性の世界”...なのです...」

「うん...」マチコが、ボンヤリとうなづいた。

「そして...」茜が言った。「いいですか...

    “自然界は・・・切れ目が無く・・・局所性が・・・成立しない”...ということは、【ベルの定理】

よって、数学的にも証明されているわけです。また、【量子・現象としても...“量子もつれ”などとし

て、“観測/実証”が重ねられ、確証されているわけです...」

「つまりさあ...」マチコが言った。「眼前の...

  “リアリティーの光景/リアリティーの世界・・・大自然の風景”...というのはさあ...“切れ

目も・・・局所性も無く・・・全体が卵のような・・・1個の全体性の世界”...ということかしら?」

「そうです...」茜が、うなづいた。「“部分系/局所系”が成立しないというのは...日常/感性

して、奇異な感じもします。

  でも、それは...“ニュートン力学”【一般相対性理論】のような違いなのでしょうか。“ニュートン

力学”というのは、“人間・感覚的”には分かりやすいわけですね。でも、より精密計算するには、

“アインシュタイン方程式”が必要なのです。

  あ、でも、注意しなければならないのは...近似値的ニュートン力学の方が、“人間的・感性/

人間的・真理”には、近いのかも知れません。これは、今後、もう少し深く考える必要がありますわ。

【人間原理】から、新しい方向性が出てくるのかも知れません」

「うーん...」マチコが、口に手をやった。「そして...さあ...

   “この世界は・・・光速度を超える・・・情報伝達”もあり...という、“リアリティー構造・・・非局

所性の世界”...ということかしら?」

「そこが...」茜が言った。「今も言ったように...

  日常的・感性や...“人間的・感覚/人間的・真理”微妙に...あるいは大きく...乖離(かいり)

が生じている所です。これは、人類文明長い歴史が形成してきた、“ズレ/ネジレ”なのかも知れ

ません」

「でもさあ...それもまた、真理よね...」

「そうです...」茜が微笑して、うなづいた。「そこが、難しい所ですわ...」

「うん...」

「ともかく...」茜が言った。「この辺りから...

   “物/物質と、心/精神という・・・2つの領域のトワイライト・ゾーン”(昼と夜の間、夕暮れ時)におけ

る...“夜の側/心の領域”の、現象面でのグラデーション(物事の段階的変化)が強くなるのでしょうか、」

「うーん...現象面での...グラデーションかあ...」

「当面...」茜が言った。「説明ができるのは...この程度のことかも知れませんわ...

  でも...“トワイライト・ゾーン”構造というものが分かってくれば...対処の仕方も、しだいに

明らかになってくるのかも知れません...」

「もともとがさあ...」マチコが言った。「この...

  “眼前している・・・迫真の光景”というのは...“唯心”なのかしら...“トワイライト・ゾーン”

なのかしら...?

  それから...“唯物”(ゆいぶつ/唯心の反対)というのかしら...物質が先にあって...精神性付随

湧いてきた...というのはアリなのかしら?」

「アリというか...」関三郎が言った。「それが...

  科学技術文明・時代の...唯物論/現代物理学スタンスです。そしてその基盤が、先ほども言

いましたが、【量子力学】【相対性理論】という、ブル・スタンダードになっているわけです」

「あ...そうかあ...」

「ともかく...」茜が言った。「2003年に...

   ≪量子情報科学≫スタートしています。【相対性理論】のいう、光速度を超える問題について

は、検証研究が続いています。                         <・・・・・詳しくは、こちらへどうぞ>

  分かっていることは...光速度を超える、“量子もつれ”という【量子・現象が...【量子力学】

おいて、確認されたということですわ」

                                    

「その、仮説ですが...」関三郎が言った。「高杉・塾長は...こう言っていました...

  “物の領域”で、“光速度の限界/光速の壁”が現れ...“心の領域”で、“非局所性/1人称

的・参与者・・・曖昧さの壁・・・確率性・相補性・量子重ね合わせ・人間性”...などが顕在化

ているのではないかと...」

「はい...」茜が、口に手を当てた。

「しかし...」関三郎が言った。「まあ...

  デカルト分離した、“物の領域”“心の領域”が...こうした、“グラデーションによる統合”

可能なのか、ということにもなります。

  当のデカルトのように...“神による統合”の方が完璧なのですが、“神学”というのは、どうも私

たちの、(のぞ)いたことのない学問ですねえ...」

「あ...」マチコが言った。「そう言えば、前にさあ...

  高杉・塾長が...“人間は・・・神なのか?”...と言っていたことがあったわよね。こういうことを

言っていたのかしら...“神による統合!”が...“人間による統合!”でもいいわけよね?

  この世界は...“我/1人称的鏡像への・・・転換構成/認識構成”になっているわけだし...

“1人称的・・・相互主体的な・・・社会構成・・・迫真の光景”...になっているわけだしさあ...」

「うーむ...」関三郎が、腕を組んだ。「あるいは、そうなのかも知れません...

  まあ...“人間=神”だとすれば、コトは簡単なのかも知れませんね...“我/1人称の鏡像世

界”では...“我は・・・まさに・・・神の座標”に...君臨しているのかも知れません。

  まあ、しかし...茜さんの言うように、とりあえずは...“物質性と精神性の・・・トワイライト・ゾ

ーンを・・・創設する”...ということで、納得しておきましょうか、」

「はい、」茜が、小さくうなづいた。

 

【量子力学では...」関三郎が言った。「その黎明期(れいめいき: 夜明けに当たる時期)から...

  “観測者/参与者という・・・量子世界のインターフェース・・・人間性の問題”が...クローズ・

アップしていました。

  また...【不確定性原理】などの確率の導入や、【相補性】などの曖昧さも受け入れ...“物の

領域から・・・心の領域への・・・境界領域/トワイライト・ゾーン” に...当初から、を踏み入れ

ていた、というべきなのでしょうか、」

「でも...」茜が、やや首を傾げた。「皆が、それを受け入れていたかは、疑問ですわ...

   【標準理論/標準モデル】は、そのネーミングにもあるように、“素粒子物理学における・・・標

準理論/標準モデル”...ということです。“霊魂”などは、どの論争にも、出て来ませんわ」

「うーむ...」関三郎が、アゴをなでた。「まあ、その通りです...

   ともかく、“ヒッグス粒子”発見された様子ですし、これから面白くなりそうですねえ」

「はい...」マチコが、大きくうなづいた。

                        

 〔3〕 ストーリイの原型/世界軸と・・・            

                ストーリイ渦の形成・・・

                  

 

 

 

  MoMA(ニューヨーク近代美術館)コレクション         

                               

                                          こちらにも、別のもの がございます