資源・エネルギー省エネ・文明形態(グランドデザイン)/エネルギー管制
      wpe75.jpg (34365 バイト)  文明のエネルギー管制  wpe89.jpg (15483 バイト)

               地球環境復元への道 ・・・ 

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 トップページHot SpotMenu最新のアップロード                          担当 : 堀内 秀雄

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No.1 〔1〕 人類文明の総合的なエネルギー管制 2006. 5.14
No.2 〔2〕 省エネ高機能・地下都市空間へのシフト 2006. 5.14
No.3 〔3〕 日本が先鞭コンパクトな中核都市の建設 2006. 5.14

  

   〔1〕 人類文明の総合的なエネルギー官制 house5.114.2.jpg (1340 バイト)

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「折原マチコです!久しぶりに、原子炉のお仕事です!

  ええ...原子力・エネルギー問題にとりかかったのですが、当初の予定とは異

なり、非常に多岐に分類される問題であることが分かりました。

  うーん...とりあえず、4人のメンバーで行けるところまで行ってみることにします

が、時間がかかりそうです」

「そうですね...」夏美が、マチコの方を見て言った。「高杉・塾長がよく言っていまし

た...“とりあえず、ブラリと歩き始めてみる”...ということですね」

「はい」マチコは、笑顔をこぼした。「軽い気持ちで、“とりあえず、歩き始めてみる”とい

う手法は、私たちの得意とするところです。私と夏美は、高校時代からの親友ですけ

ど...二人とも、キューリー夫人の伝記を読んで、感動したわよね...あの頃か

ら、私たちは放射能原子力の専門家よね、」

「うーん、そうかしら...」夏美が、頬に笑窪を作った。「伝記を読んだだけじゃないか

しら...でも、“老朽原子炉の解体”を担当したから、やっぱり、私たちが詳しいかし

ら...」

  マチコは、作業テーブルの上のノートパソコンや、メモのファイルを整えた。それか

ら、左右を見回しながら歩いて来る、竹内建造を見上げた。

「お久しぶりです、竹内さん!」マチコが言った。「また、よろしくお願いします!」

「おう、ジャジャ馬か、」竹内は太い声で言い、作業テーブルの端にヘルメットを置い

た。

「あら、ごあいさつねえ」

「いや、」竹内は、唇をなめた。丸く巻き上げた図面を手に持って、ドッカリと椅子に掛け

た。「君たちに会えるのを、楽しみにしていたよ。今日は、高速増殖炉の話かね?」

「いえ、」夏美が答えた。「予定はそうでしたが...その前に、原子力発電安全性

問題や人類文明としての総合的エネルギー管制を、ザッと考えてみようと思います。

詳しくは、別途考察するとして、軽くおさらいしておきます」

「ウーム、それはいい...」竹内は、うなづいた。「いい心がけだ」

基礎知識は大事ですよね」マチコが言った。「今...原発反対運動というのは、ど

うなっているのでしょうか?」

「日本の原子力行政に対する不信感は...」堀内秀雄が言った。「一連の不祥事

事故で、根強いものがあります」

ドイツは、」と、竹内が言った。「“脱・原発”に...大きく舵を切りました...これが、

あるいは...正しい選択なのかも知れません...」

「ドイツの離脱は、大きな影響があるでしょうか?」

「あるでしょう...」竹内は、強くうなづいた。「EUの大国/ドイツが、“脱・原発”を推

進し始めたということは、当然、大きな影響力をもちます...EU各国は、条件はそれ

ぞれ異なりますが、元々それほど変わるものではないからねえ...」

「はい、」夏美が言った。

「しかし...」堀内が言った。「当面、原子力発電を抜きにしては、エネルギー問題

語れない時代に突入しました...核融合炉の実現には、まだ当分時間がかかるで

しょう」

「まさに、そうなのです...」竹内は、丸めた図面で肩を叩いた。「そこが問題です」

 

〔2〕 省エネ!    wpe8B.jpg (16795 バイト) 

      高機能・地下都市空間へのシフト

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「私は...」堀内が言った。「“人類文明の総合的なエネルギー官制/地球環境復

元”の視点から...人類文明は“地下の巣”へシフトするべきだと考えています...

こうした視点に立てば、将来的には、それほどの大電力エネルギーというものは必要

としません。本質的には、自然エネルギーで十分まかなえるものと考えています」

「つまり、」マチコが言った。「太陽エネルギーや、水力・風力エネルギーですね?」

「そうです。あと、波力地熱のエネルギーというものも使えるでしょう。基本は、文明

を地下にシフトすることにより、“コンパクトな巣”を形成し、陽光の溢れる地上世界は、

大自然に還すということです。

  これは、“文明の基本戦略/グランドデザイン”に属するものです...“人類文明

の地下都市空間へのシフト”です。こうした文明形態を選択すれば、“エネルギーの浪

費/環境破壊”というものは、極限まで縮小することが可能です...」

「はい!」夏美が、強くうなづいた。

「基本的に人類も、他の生物種と同等のレベルで、“謙虚に文明を維持”していくべき

です。そのために人類も、“地下都市空間”という“人間の巣”を持つべきだということ

です。それがつまり...“文明のターニングポイント”の、大きな柱の1つになると考

えます」

「今、そうした選択をすれば...」竹内が、丸めた図面を揺らして言った。「21世紀の

半ば...いや22世紀には、人類文明の地下都市へのシフトは実現しているでしょう

か?」

「そう思います...

  しかし、これは、パラダイムシフトと、莫大な推進力を必要とします...社会形態

政治形態も、抜本的に変えて行かなければなりません。現在の、20世紀の遺物/覇

権主義の残滓(ざんし/残りかす)が取りざたされている地球の風景から...“地球政府”

主導の管理へ移行していくことも必要でしょう...

  “地球政府”の強力な指導力のもとで、“反・グローバル化”を進め、地域独立性

多様性を高め、それをキッチリと“保障”して行く必要があります。当然、社会形態とし

ては、穏やかな農耕型文明が基本になります...」

「ウーム...」竹内がうなった。「その頃になれば...核融合炉実用段階に入って

いますかねえ...しかし、問題は、如何に地下都市空間へシフトして行くかでしょう」

「その通りです...まさに、“文明をデザインして行く時代”なのです...

  21世紀前半を、如何にデザインして行くか...これが、人類文明の大きな試練

なるでしょう...“人口爆発”“巨大飢餓”“グローバル化による多様な危機”“科

学技術の暴走”“地球環境の崩壊”等...全て、超えていかなければならない試練

になります」

「具体的には...どうしますか?」

「そうですねえ...

  ここでは、食糧問題や、感染症の問題はパスしますが...エネルギー問題に限っ

てみても、大きな決断が必要になります...まず、“脱・車社会”“脱・飛行機社会”

“反・グローバル化”の推進でしょう。そして、“文明の地下空間へのシフト”では、技術

革新的な準備も必要になります」

「なるほど...」

「まず、前段階として...地上において、“コンパクトな中核都市化”を建設して行く必

要があります。これには、少々説明が必要になりますね、」

「お願いします」夏美が言った。

「うーむ、私の方も、」堀内が、顔を崩した。「実は、まだ準備ができていません。それ

に、これは新たにページを設けて説明する予定です...しかし、まあ、少し触れてお

きましょう」

「はい」

「日本は急速に、高齢化社会人口減少が進んでいます...これに対応するために

は、社会形態の版図ダイナミックに変貌させて行く必要があります。“文明の曙”

来、人類が開発・発展・拡大させてきた社会形態のベクトルを...いよいよ現実に、

速・縮小“切換え”る時が来たと言うことです...

  この“切換え”は、急速な人口動態の変動から、まさに日本が先鞭を付けて行かな

ければなりません...そして、これはまた、大量生産・大量消費/経済中心主義

ら、穏やかな農業型社会/文化中心主義へ移行して行くことも示唆しています...」

「あの、」夏美が言った。「“少子化対策”が叫ばれていますが、あれは、どうなるので

しょうか?」

“少子化対策”は、戦略的に間違っています。政策そのものが、いずれ空中分解

るでしょう。いずれ、世界の総人口が90億人に達するという数字も出現しました。これ

は、条件によって非常に幅のある予測です。しかし、その先に見えるのは、“人口爆

発”“巨大飢餓”です。

  “少子化対策”は、弱者を“巨大な飢餓”へ追い込む政策とも言えます。また、日本

は、食糧自給率から言っても、人口減少は歓迎すべきことです...したがって、今、日

本がなすべきことは...人口減少社会へ向かって、ダイナミックに社会構造を変えて

行くことです...

「うーん...その必要性は、感じるわよね、」マチコが言った。

「そこで、具体的にどうするかと言うことです、」堀内が、みんなを見回して言った。

「はい、」夏美が、コクリとうなずいた。

〔3〕 日本が先鞭  wpe89.jpg (15483 バイト)house5.114.2.jpg (1340 バイト)

       コンパクトな中核都市の建設

       wpe74.jpg (13742 バイト)        wpe75.jpg (34365 バイト)

「日本では...現実に過疎化が進み、第3セクターへ移行した鉄道が、さらに続々と

廃線へと追い込まれています...これは何を意味しているのか...日本における

社会形態の版図が、減速・縮小化していく傾向を示していると言うことです。

  日本の社会形態の版図が、転換点/ターニングポイントに近づいているのです。

そして、まさにこれは、“文明のターニング・ポイント”と、同一軌道上にあるものです。

つまり、日本の社会形態の版図は...まず、地上において...“コンパクトな都市化

傾向”を必然的に取り始めているということです...」

“コンパクトな都市化傾向”というのは、」夏美が言った。「日本が急速に、高齢化社

へ向かっているからでしょうか?」

「それも、1つの要因です...」堀内が、夏美にうなづいた。「そして...これは実は、

“脱・車社会”への序曲でもあるということです...

  自治体としての社会管理の観点から見ても、離島過疎地の管理は、非常にコスト

なものになります...また、人間はもともと自転車で行けるくらいの、生活圏という

のが便利で安心なのです...買い物でも、娯楽でも、医療でも、行政サービスでも。

  “コンパクトで機能的な家”が便利で使いやすいように、都市という上位レベ

でも、それは同様なでのです。人間的サイズというものがあるのです。様々なサービ

という点でも、人間的ふれ合いという点でも、最も理想的なものを、社会工学におい

て構築していくことが必要です...」

「うーん...」マチコが言った。「今までの、農村の概念はどうなるのかしら?」

農地も同じように、機能的に集中化し、余分なものは大自然へ返していくことになる

と思います。中核都市の都市周辺には、都市人口をまかなう都市農業が活性化して

いくことになります...」

都市農業ですか?」竹内が言った。「自給自足に近い?」

「そうです...

  競争原理ではなく、それに従事して行く人々も多くなると思います...私たちは、

国のネギペルーのカボチャを食べる必要はないのです。都市周辺で採れる野菜

食べればいいのです。これは貿易や経済摩擦の問題ではなく、“反・グローバル化”

問題です。

  “反・グローバル化”では、それぞれの地域都市は、自立性を高めて行くことにな

ります。文化・宗教・民族・食糧...全てに於いて、自立性多様性を高めて行くとい

うことです。しかし、これは特別なことではなく、昔はみなそうでったのです...

  ネギカボチャが海を渡ってくることに、どれほどのエネルギーを浪費しているか、

よく考えるべきです...グローバル化経済の方が、むしろ異常なのです...季節の

野菜や果物を、自転車でいける距離から持ってくる...これが、一番のがいいので

す。そこで、季節の祭りをやり、地域独特の文化を形成するのです...

  全て、昔はあったものです...その時代に、私たちは単に立ち返るのではなく、“発

展的に立ち返る”のです。進化と構造化のベクトルの中で、“スパイラル状に文明を推

進めて行く”のです...」

「はい...」夏美が言った。「“反・グローバル化”では、資本主義/経済中心主義も、

しだいに変わって行くのですね?」

“巨大資本の世界支配”は、なくなっていくでしょう...大企業も、大量生産も、必要で

はなくなります...

  要するに、私たちは、“文明そのものをデザインして行く時代”に入ったと言うことで

す。今までのように、“自然からあらゆるものを自由に奪っていた時代”からの、ターニ

ングポイントがやって来たと言うことです...

  人間の“幸福の形”...“価値観”というものを、新たに構築しなければならないで

しょう...」

「うーん...価値観が、変わってくるわけね、」マチコが言った。

「今後、こうした傾向は、強まって行くでしょう」堀内が言った。「コンパクトな中核都市

が進み...その次の段階として、“地下都市へのシフト”が始まります。“人間の

巣”を、冷暖房の必要のない、地下都市に建設するという時代が来るのです...

  地上の道路網は、幹線道路をのぞき、それほど必要のないものになります。しかし、

文明の地下都市へのシフトは、陽光溢れる地上世界から、遠く離れるということでは

ありません。“人間の巣”は地下都市に建設し、環境と対話しながら、大自然に隣接

して生活して行くことになると思います...

  現在の文明形態は、都市、河川、網の目のような道路網、海岸線...全ての面で、

人類はあまりにも地上世界を独占し過ぎています...そこで、まず“人間の巣”を、

暖房の必要性のない、地下都市に作るのです。

  台地の上なら、“水はけが良く、風通しも良い地下都市”が建設できるかも知れま

せん。それには、膨大な技術革新も必要になるでしょう。その方面に、科学技術を大転

していくことも、必要なことかも知れません」

「そうよね...」マチコが言った。「今の“グローバル化社会”というのはさあ、本当に

“つまらない社会”よね...どうして、こんな社会になったのかしら...」

「だから、今...」堀内は、マチコにうなづいた。「“人類文明の大ターン”が必要なの

です。日本は、急速に高齢化社会へ突入して行きますが...ここでも、“大ターン”

必要としています。まず、コンパクトな中核都市の建設です。ここは、都市プランナー

の腕の見せ所でしょう...

  “脱・車社会”“脱・飛行機社会”“反・グローバル化”という、文明のターニング

ポイントの流れから言えば...コンパクトな中核都市の建設は、“社会単位”の形成

の1ステップとして、大きな意味を持ちます...

  1つの“社会単位”として、どのぐらいの人口が理想的なのでしょうか...仮に、10

万人の中核都市を、“1つの社会単位”とし...それを基本に社会が回転して行くと

いう共同体はどうでしょうか...

  そして、そうした“社会単位”10個集まって、上位集団とする...そうした中で、

人々はそれぞれの夢を実現し、生活して行くわけです。芸術家も、スポーツ選手も、

も...

  文化生活/消費生活/労働生活/の全体が見渡せる、“人間サイズ”“コンパク

トな中核都市”です。“背伸び”をすれば、全てが手の届く所にある社会です...それ

が、夢の持てる社会です...

  企業家や、ヒーロースターも...その都市の中で評価され、それを上位集団へ

上げて行く...賃金も、都市住民平均の10倍程度がいいのかも知れません。そうで

なければ、ヒーロースター同じ仲間とは言えなくなります。あとは、賃金ではなく、

会的評価でステップアップして行けばいいのです...

  世界がグローバル化した現在は、まさにこれとは逆の状況に陥っています。あまり

にも、“バカバカしいほどの格差”が生じてしまっています。これでは、ヒーロースタ

でさえありません。単なる、“巨大なインチキ”であり、やっていることは“裸の王様”

です...」

「うーん...そうなのよね」マチコが、口に手を当てた。「スターヒーローはさあ、身近

にいるのがいいのよね、」

「ウーム...“コンパクトな中核都市”を、生活/文化/労働/の中核にですか、」竹

内が、腕組みをした。「“都市の独立性”というものが、格段に高くなりますねえ...

存の自治体は、どういう関係になるのですか?」

「それは、なるようになっていくでしょう...

  いずれにしても、“脱・車社会”“脱・航空輸送網”“反・グローバル化”という流れ

が、本格化していくということになります...日本は、“少子化対策”ではなく、社会形

態をダイナミックに再編成して行くということ...コンパクトな中核都市化”を進めて

行くべきです...」

「ウーム...」竹内は、作業テーブルの上の丸めた図面を取り上げた。

「まあ...」堀内が、ため息をついた。「この課題は、ページを新たに作り、別途に詳し

く考察して行くことになります。高杉・塾長や、津田・編集長たちの知恵もお借りして、」

 

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「はい!」夏美が言った。「ええ...では、このページはこれで終ります。どうも、ありが

とうございました」

「ありがとうございました!」マチコが言った。「今後の展開に、どうぞ、ご期待くださ

い!」

    

 

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