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  AI/人工知能・・・の考察 (4) 

  
生成AIの思考力 オウム以上 → フクロウ以下

         
トップページNew Page WaveHot SpotMenu最新のアップロード   担当: ボス= 岡田 健吉

            

 2025年10月           上から ・・・下へ   
   
 10月  2日

 《生成AI の・・・思考力》  (1)

【プロローグ】 (1)


“参考文献”

『日経サイエンス…2023・10』

  ■ 特集/大規模言語モデル・・・科学を変えるAI 

                          (人工知能 “An AI Mystery”)

      ● オウム以上フクロウ未満? 生成AI の “思考力”

         <★ ★ 生成AI は、事前に教えていない事を・・・

             どういうわか、理解している様だ。いったい、何故なのか?

                            G.マッサー (SCIENTIFIC AMERICAN 編集部)

  
                                                            (/ネットより画像借用)



《生成AI の・・・思考力》 (2)        

【プロローグ】 (2)


「ええ…」茜が言った。「この論文記事は…

“参考文献”日経サイエンス・・・2023・10

■ 特集/大規模言語モデル・・・科学を変えるAI (人工知能 “An AI Mystery”) の、

最初に、掲載されていましたが…

ここでは…

1番最後に持ってきました。理由は、単純で、この論文記事を読むには、多少予備知識

必要と思ったからです。

さあ…

そう言うわけで、予備知識も蓄えた所で、また同じメンバーで、最後まで考察したいと思い

ます。

ええ、今回は…

<AI 開発の・・・現場> と言うより、その背後 <学術的な・・・考察> になります。

従って、ここでは厨川アンさんに、(うかが)ことが多くなるかと思います。アン、よろしくお

願いします…」

「はい…」アンが、眼鏡の隅を、そっとで押した。「私の…

専門分野ではありませんが、科学者としての立場から、答える事が出来るかと思います」

「はい…」茜が、うなづいた。「よろしくお願いします…」



《生成AI の・・・思考力》 (3)    

【オウム以上 → フクロウ以下?】 (1)

「ええと…」茜が言った。「まず…

<オープンAI(社) <ChatGPT> や、同種 <生成AI/人工知能> が…

今後世界を、どの様に変えることになるのか、まだ、誰にも分からない状況の様です。これ

は…


これらの 、<AI> の内部で・・・

         何が起こっているのかを・・・誰も理解していない事が・・・ 一因


…と、言われます。

これらの、システムの中には…


“学習 ・ 訓練した範囲を・・・はるかに超える能力を・・・発揮するもの 


… も、ある様ですね。

何故

そんな事になるのかについては、の、<AIを・・・発明 ・ 開発している人達 > も、

している様子です」

「はい…」アンが、アゴを当てた。「これらの <AI システム> が…

人間同様に…

<実世界のモデル を・・・内部に作り出している・・・ ことを示す、“試験結果” が、

えている、様ですね。モデル構築仕方は異なるものの、私達に、通じる所がある様

です。

 

                                                      (/ネットより画像借用)

 

 10月  3日

《生成AI の・・・思考力》 (4)  
                    
米/ブラウン大学            (/ネットより画像借用)

【オウム以上 → フクロウ以下?】 (2)


ええ…

米/ブラウン大学(Brown University/・・・アメリカ/ロードアイランド州/プロビデンスに本部を置く私立大学。アイビ

ー・リーグを構成する、伝統的な名門校の1つ。)パヴリツクEllie Pavlickは、この様に言っていますわ。


 

「これらの <AI> が・・・

どう機能しているかを知らずに、<AI> をより良く、より安全なものにするために、

何かの工夫をしようと言うのは、バカげていると思う。」

 


…と。

は、<AI> が示す、説明のつかない能力に、説明をつけようと取り組んでいる、研究者

1人ですね」

「うーむ…」高杉が、腕組みをした。「バカげていると、その研究者は言いますが…

“より良く・・・より安全にするために・・・” ではなく…

<致死兵器システム・・・戦争玩具 への、組込みは、すでに始まっているわけです

ねえ。それを、戦場実戦投入しているウクライナが、最先端にあるとも聞きます。西側

軍需産業が入っているのでしょう」

「そうですね…」北原が、うなづいた。

 

  <致死兵器システム・・・戦争玩具!>                   (/ネットより画像借用)

 

《生成AI の・・・思考力》 (5)    wpe7.jpg (10890 バイト)

【オウム以上 → フクロウ以下?】 (3)


「ええ…」アンが言った。「いいですか…

パヴリックら、研究者たちは…

あるレベルでは、<GPT/= 事前訓練済み ・ 生成的トランスフォーマー> や、他の、

<LLM/・・・大規模言語モデル> を、完全理解している、と言います。

<LLM> は、<ニューラルネットワーク> いう、<機械学習システム> に、基づいて

るわけですね。

そして…

その <ニューラルネット>

<人間の脳の・・・神経細胞の接続を・・・大雑把にモデル化した構造> の様ですね。

この <ニューラルネット> プログラムは、比較的簡単な様子です。コンピューター画

面表示にして、数画面程度の様です。

これが…

<★ 一種の・・・自己修正アルゴリズムを・・・構成 して…


<★ 文中で・・・

    次に出現する、確率が最も大きそうな単語を・・・

   インターネット上にある・・・

   数百ギガバイトのテキストの海から・・・

   膨大な統計解析に基づいて・・・選び出す


…わけですね。

そして…

さらに訓練を加えることで、システムはこの選択結果を、<ユーザーとの対話形式> で、

提示できる様になる、というわけです」


《生成AI の・・・思考力》 (6)   

【オウム以上 → フクロウ以下?】 (4)


「うーん…」支折が、うなづいた。「すごいものですね…」

「でも…」アンが、赤毛(す)上げた。「この意味では…

<AI> は、学習したコトを、”単に・・・吐き戻している” だけですわ。“思考” は、していま

せん」

「そうですね…」支折が言った。

この意味では…」アンが、重ねて言った。「ワシントン大学/シアトル校の…

言語学者/ベンダーEmily Bender言葉を借りれば、<AI は・・・確率論的なオウム>

と、いうコトになります」

「あ…」支折が、を和ませた。「挿絵(さしえ)にある、オウムですね?」

「そうです…」アンも、口元をゆるめた。「でも、<LLM/・・・大規模言語モデル> は…

何故か…

“司法試験でも・・・優秀な成績を取り”“ユーザーの婚姻関係を・・・ブチ壊すたくらみ”

で、考案する様ですね。

<単純な・・・自己修正アルゴリズム が、こんな広範能力獲得するとは、ほとん

どの人は、予想していなかった、と言います。

「うーん…」支折が、大きく上体を揺らした。「ここが、まさに、大問題なわけですね

   

 <AI/人工知能>                                 (/ネットより画像借用)


  

 10月  6日


《生成AIの・・・思考力》 (10)    

【オウム以上 → フクロウ以下?】 (8)


“邪推” ですか…」支折が、をすぼめて笑った。「暗黒物質/ダークマターが、見つから

ないのも、そういうコトかしら?」

「まあ…」高杉が、を置いた。「軽々コトは、言えませんが…

物理学/量子力学 が…

<コペンハーゲン解釈の・・・波束の収束> 以来<観測者/主体・・・の大問題

を、放置して来たのも、事実です。それを放置し、ひたすら波動関数計算し、科学技術文

を、推進してたわけですねえ。

<エンタングルメント・エントロピー/EE (エンタングルメント/=量子もつれの、度合い/強度を表す指

標。物理量) などの、指標を使っても、<非局所性(/物理学、特に量子力学において、物体の性質や状

態が、直接的な物理的接触や局所的な相互作用を介さずに、遠隔地の物体に影響を及ぼす現象。/= 量子もつれ) が、

回避されるわけでは、ありません」

<AI> は…」アンが言った。「つまり…

<LLM/大規模言語モデル> による、<生成AI> は…

発明・開発した人達当惑し、理解できない領域がある、と言いますね。でも、実は、電子

工学機器の方も、量子力学 の、<重ね合せ状態 → 観測 → 波束の収束> を、

できないままに、棚上げし、ここまで、学技術文明進展して来たわけです。


 

  

                                             (/ネットより画像借用)

 

《生成AIの・・・思考力》 (11)      

【オウム以上 → フクロウ以下?】 (9)


ええと、高杉さんは…

暗黒物質・候補/<アクシオン(/強い相互作用における、CP対称性の破れの問題を解決するために1977年

に提案されました。) や、<WIMP(ウインプ/・・・重力や弱い核力のみを通じて、通常の物質と相互作用する重い

粒子) が見つからないのも、量子力学 の、この ”未解決問題” が、いよいよ、結晶化

/析出して来たと、推測しているわけですね?」

「そうです…」高杉が、小さく強く、うなづいた。「量子力学 の…

”観測者問題” は…

デカルトが、<この世を・・・物の領域と、心の領域に・・・分割> し、科学技術文明

されて来た、<心の領域> に、属するものです。

デカルトの場合は…

この世を、2つに分割しても、<神> がそれを、問題なく統合しました。しかし、物理学

場合は、そうはいきません。ハハ、それでは、<神という・・・物理数/物理量?> でも、

導入するのでしょうか?」

ホホ…」アンが、をやった。「<神という・・・物理数??> ですか。電荷スピン

と、同じように?」

「まあ…」高杉が、を押さえた。「<西欧の神/アブラハム系の神


   

アブラハムの神 

アブラハムは・・・

旧約聖書に登場するイスラエルの民の祖。イスラムでは、アラブ族の祖。テラの子。イサクの父。

神に対する絶対的信頼と服従により「信仰の父」 と呼ばれる。ユダヤ教 ・キリスト教 ・イスラム教でも、模範的な篤信者とし

て尊崇される。

ちなみに・・・

第1次米トランプ政権のアブラハム合意(/アラブ首長国連邦とイスラエル国間における平和条約及び国交正常化。これを

皮切りに、多くの国が、イスラエルとの国交正常化に動き出した。)” は、彼の名に、ちなむものです。)、

 

アブラハムの神

ユダヤ教キリスト教イスラム教において、共通する神であり、全知 ・ 全能 ・ 全善

いう、3つ絶対的属性を持つとされ 、唯一無二の、完全存在として、信じられてきた。

ユダヤ教では

この神「ヤハウェ」 と呼び、天地創造から、イスラエル民族選別に至るまで、歴史

中で選民を導く存在として描く。

キリスト教では

その神の愛を、体現する者として、「神の子・・・イエス・キリスト」登場し、神は “父”

して、より人格的に、捉えられるようになる。

イスラム教においては

「アッラー」 と呼ばれ、すべてを支配する一の存在として、厳格かつ慈悲深い姿で語られ

る。しかし、聖典記述を追っていくと、この神は単なる “完全な機械的存在” というよりも、

むしろ、深く人格的で、感情を持った存在、として描かれている。


 
  

 

一神教で、一面怖い存在ですが、<日本の・・・八百万の神々(やおよろずの・)かみがみ/・・・

古事記/上巻・・・天あまの岩戸 の段』 で、八百万の神が集まったとされます。「八百万」 は、極端に数が多いという意味。

森羅万象の、あらゆる所に神々を感じるのは、日本人の自然崇拝のDNAかも知れません。 は、そんなに、怖く

ありませんから、」

「だから…」アンが、笑いながら、言った。「物理数に使うと…」

「ともかく…」高杉が、言った。「私は

<物の領域と、心の領域の・・・再統合!!


…で、<文明の第3ステージ・・・意識・情報革命の時代> が、開闢(かいびゃく)して行くと、

予想を立てています。これは、コペルニクス <地動説> から、再び<天動説> に 、

回帰する様なコトかも知れません」

「ふーん…」アンが、指を当てた。


     

                       (/ネットより画像借用)    <神という・・・物理数??>


《生成AIの・・・思考力》 (12)    
                                      ニューヨーク大学    (/ネットより画像借用)

【自分で計算・・・ルールを理解】 (1)


「ええ…」茜が言った。「を戻しましょう…

2023年3月に…

ニューヨーク大学で開かれた学会で、コロンビア大学哲学者/ミリエールRaphael Milliele

は、<大規模言語モデル> が、成しうる事について、“仰天物の・・・実例” を、もう1つ

報告した、と言います。

<大規模言語モデル> が…

コンピューター  ・ プログラムを、書けることは…

すでに、示されていましたが、これはそれほど、驚くには、当たらない様ですね。インターネ

ット上には、多くのプログラム公開されていて、それを真似ることができるからです。

ミリエールらは…

ここから、さらに1歩踏み込んで<GPT> が、プログラム実行も、できるコトを、示し

ました」

「ふーん…」支折が、腕組みをした。「それが、そんなに、驚くコト、なのかしら?」

「ともかく…」茜が言った。「説明しますわ…」

「はい…」支折が、うなづいた。


  

  コロンビア大学/ニューヨーク州ニューヨーク市に本部を置く・・・アメリカの私立大学。

  各種大学ランキングで、上位に位置する、全米有数の名門校。 アイビーリーグの1校。

                                        (/ネットより画像借用) 

 
  

 10月  8日

《生成 AI の・・・思考力》 (13)  
               フィボナッチ数列とは何か?美しき黄金比と、自然が調和した神秘の数学   (/ネットより画像借用)

【自分で計算・・・ルールを理解】 (2)


ミリエールは…」茜が言った。「プログラムの中に…

フィボナッチ数列(/フィボナッチ数列は、前の2つの数を足して、次の数を生成する数列。1, 1, 2, 3, 5, 8, 13,

21, 34, .. という形で続く。最初の2つの項は1であり、それ以降の項は、前の2つの項の和として計算されます。自然界の

様々な所に、この数列を見出すことができます。)の、83番目を、計算する様に、書き込んだ、と言い

ます。


これは、多段の推論を要する・・・非常に、高度な課題だ


…と、言っています。

そして、このボットbotrobot (ロボット) から派生した言葉。指定された、作業処理を自動化するプログラムや、ア

プリケーションを総称して、ボットと呼びます。)は、見事に、それをやってのけたそうです。

しかし…


フィボナッチ数列の・・・83項の数は、何か?


…と、直接、聞いたところ、<GPT> は、間違った回答を、出力したと言います」

「はい…」支折が、うなづいた。

「これは…」茜が言った。「このシステムが…

単にインターネット内容を、 オウム返ししている 、だけではない・・・コト!  ” を、う

かがわせる、と言います。

むしろ…

<GPT> は、自分で計算して・・・正解に達したのだ と、ミリエールは言ってい

ます」

「うーん…」支折が、神妙に、うなづいた。「間違ったコトが…

かえって、コピペ(/コピー&ペースト) したのではない、と、分かったわけかしら?」


  

<フィボナッチ数列>                                 (/ネットより画像借用)

 


《生成 AI の・・・思考力》 (14)   

【自分で計算・・・ルールを理解】 (3)


「そうですね…」茜が、うなづいた。「<大規模言語モデル> は…

コンピューター上で走っていますが、それ自体は、コンピューターではありません。作業記

などの、計算必要要素を、欠いているからです。

従って…


<GPT> それ自体は・・・プログラムを、実行できない”


…というのが、暗黙の、了解事項、と言います。

それで…

<GPT> 開発した、<オープンAI(社) では、プログラム実行できるようにするた

めに、<特別な・・・プラグイン(/アプリケーション ・ソフトウェアの、機能を拡張するために、追加することのでき

る、プログラム ・モジュールの1種。) を、導入したという事です。

<ChatGPT> は、質問に答える時に、このツールを使っている、という事ですわ」

「うーん…」支折が、神妙に、ユックリと、うなづいた。「はい…」

「でも…」茜が言った。「ミリエールの、実験では…

こうしたプラグインは、使っていない、と言います。つまり、コレが、言いたかった、わけです。


システムは・・・

プラグインに頼るのではなく・・・

文脈にしたがって単語を解釈する・・・自身の仕組みを利用することによって・・・

1種の記憶を、その場で、作り上げたのだろう・・・


…と、ミリエールは、考えている様ですね」

「はい…」支折が、今度は、シッカリと、うなづいた。


《生成 AI の・・・思考力》 (15)       

【自分で計算・・・ルールを理解】 (4)


自然界では…」茜が言った。「生物が、既存能力を…

別の目的のために、流用することがあります。それと、似ている、と言っていますわ。

この…

即興的・能力は…

<大規模言語モデル> が、表面的統計解析をはるかに超えた、内的複雑さを、発達

せている証拠、と、言えるのだ、そうです。

これらのシステムは…

学習内容に関する、本当理解獲得している様子で、その例が、研究で、見つかってい

、そうですね、」

「はい…」支折が、用意されていた、スクリーン・ボードの方を眺めた。

茜が、ボードコントローラーを取り上げた。

「ええ…」茜が、画像1つを、拡大した。「2023年5月に…

表現学習・国際学会(ICLR)で…発表された、ある研究では…

ええと…

米/ハーバード大学/博士課程の大学院生/リーKenneth Liと、その共同研究者達

ここに、共同研究者が、記載されていますね…


マサチューセッツ工科大学/ホプキンス(Aspen K. Hopkins)、ノースウエスタン大学/バウ

(David Bau)…それから、ハーバード大学の、ビエガス(Fernanda Viegas)と、フィスター

(Hanspecter Pfister)と、ヴァッテンベルク(Martin Wattenberg)


達が…

独自

小規模なGPT/・・・ ニューラルネット> を作り、その ”内部的な働きを・・・調べ

られるようにした” と、いう事ですわ」


ハーバード大学                                   (/ネットより画像借用)