MenuボスのTwitter文学響子の土佐日記/プロローグ

         響子の・・・ 土佐日記  

  (4)  <難波 ~ 京都/2月7日 ~ >

                               < 463 ~ 555/完 >
  
      
         

トップページNew Page WaveHot SpotMenu最新のアップロード         担当: 里中 響子 

                    

             上から ・・・下へ   
 10月  8日

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(463)

二月七日 (原文・34-1)


七日。今日、川尻に舟いりたちて、漕ぎ上るに、川の水干て、悩みわづらふ。舟の上るこ

といとかたし。かかる間に、舟君の病者、もとよりこちごちしき人にて、かうやうのこと、さ

らに知らざりけり。かかれども、淡路専女の歌にめでて…

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(464)

二月七日 (原文・34-2)


…都ほこりにもやあらむ、からくして、あやしき歌ひねり出だせり。その歌は、


★ 来と来ては 川上り路の 水を浅み 舟もわが身も なづむ今日かな


これは、やまひをすれば詠めるなるべし。ひとうたにことの飽かねば、今一つ

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(465)

二月七日 (原文・34-3)


★ とくとおもふ 舟悩ますは わがために 水の心の 浅きなりけり


この歌は、都近くなりぬる喜びにたへずしていへるなるべし。淡路の御の歌におとれり。



「ねたき。いはざらましものを」



とくやしがるうちに、夜になりて寝にけり。



 10月  9日

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(466)

二月七日 (原文・34-4)

 
八日。なほ川上りになづみて、鳥飼(とりかひ)の御牧(みまき)といふほとりにとまる。こよひ

舟君、例の病おこりて、いたく悩む。ある人、あざらかなるもの持て来たり。米(よね)して

返り事す。男どもひそかにいふなり。


「いひぼして、もつ釣る」



とや。

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(467)

二月七日 (原文・34-5)


かうやうのこと、ところどころにあり。今日、節忌(せちみ)すれば、魚(いを)不用。


九日。心もとなさに、明けぬから舟を曳きつつ上れども、川の水なければ、ゐざりにのみ

ぞゐざる。この間に、わだの泊の分れの所といふ所あり。米(よね)、魚(いを)など乞(こ)

ば、行(おこな)ひつ。



 10月  10日

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(467)

二月七日 (現代語役・34-1)


七日。今日、河口に舟が入り込んで漕ぎ上るが、川の水が減って、難渋(なんじゅう)する。

舟が上ることは、たいそう困難である。

こうしている間に、舟君である病人は、もともと無骨(ぶこつ)な人で、このような(歌を詠む)

ことはまったく知らなかった。

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(468)

二月七日 (現代語役・34-2)


こうではあるけれど、淡路の専女の歌に感心して、都に近づいて、気持ちが高ぶったせ

いもあろう。やっとのことで、妙な歌を捻り出した。その歌は、


はるばる・・・

やって来たものの・・・

川を上る・・・

水路の水が浅いので・・・

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(469)

二月七日 (現代語役・34-3)


舟も私も・・・

難儀(なんぎ)する今日だな・・・


これは、病気をしているので、詠んだのであろう。一首の歌では言い足りないので、もう

一首、


早くと思う・・・

舟を難渋させているのは・・・

私のために思う・・・

水の心が・・・

浅いからであったなあ・・・



 1月  11日

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(470)

二月七日 (現代語役・34-4)


この歌は、都が近くになった喜びに我慢しきれずに言ったのだろう。淡路の御仁(あわじ・

の・ごじん)の歌には劣っている。


「腹立たしい。詠まなければよかった」


と悔しがるうちに、夜になって寝てしまった

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(471)

二月七日 (現代語役・34-5)


八日。依然、川を上るのに難渋して、鳥飼(とりかい)の御牧(みまき)という所の近くに泊る。

今夜、舟君(紀貫之)は、いつもの病気が起って、非常に苦しむ。ある人が、新鮮な食べ

物を持って来た。米で返礼する。男どもがひそひそ言っているようである。

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(472)

二月七日 (現代語役・34-6)


「飯粒(めしつぶ)を使ってもつ(魚の名)を釣る」


とか。このようなことは、所々である。今日、精進をするので、魚は不要。

九日。待ち遠しさにいらだって、夜が明けないうちから、舟を曳きながら
(淀川を)上るが、

川の水がないので…

 

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(473)

二月七日 (現代語役・34-7)


…膝行(しっこう/神前や貴人の前などでひざまずき、ひざがしらをついて進退すること。)するようにだけ舟底

をこすって進む。この間に、和田の泊(とまり)の分岐点という所がある。(そこにいた者が)

米、魚などを求めるので、やった。



 1月  12日

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(474)

二月七日 (響子の言葉・34-1)


「うーん…2月7日

いよいよ、淀川(よどがわ)河口に舟が入り…都/京へ向かって川の遡上に入ります。

この、淀川というのは…

琵琶湖から流れ出す唯一河川です。<瀬田川 → 宇治 → 淀川>と…名前を変

えて大阪湾に流れ込んでいる…

 

岡田健吉‏@zu5kokd1 
                              現在の淀川                    (/ネットより画像借用)

《響子の・・・土佐日記》・・・(475)

二月七日 (響子の言葉・34-2)


流路延長75.1km一級河川です。一応、河川法上琵琶湖水源としています。

ともかく…

当時/平安時代初期にも水運は盛んだったのでしょう。でも、真冬の2月で、川の水量

も減っていた様ですね。本文にも、<舟が上ることは、たいそう困難である>…とあり

ます。

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(476)

二月七日 (響子の言葉・34-3)


それにしても…

本文記載されている…舟君/紀貫之さん病気とは、どの様なものだったのでしょう

か。故人ではありますが、になります。

八日九日も…

も近く、海賊危険性は無くなったわけですが、水量が少なく、が進みません。

 

岡田健吉‏@zu5kokd1                                     現在の淀川                    (/ネットより画像借用)

《響子の・・・土佐日記》・・・(477)

二月七日 (響子の言葉・34-4)


そこで、夜が明けない内から、(ひ)き綱を使ってを曳きます。それはまるで、膝行(しっ

こう)する様に舟底をこすって、わずかに進むだけです。

<和田の泊の分岐点>という所で、舟を曳くのを手伝ってもらったのでしょうか。地元の

に、…

 

岡田健吉‏@zu5kokd1     

《響子の・・・土佐日記》・・・(478)

二月七日 (響子の言葉・34-5)


<米、魚などを求めるので、やった。>…とあります。

この辺りまでくれば…

<土佐から京都へ帰る一行で・・・歌人/紀貫之>…と、知れ渡っていたのかも知れ

ません。古代でも、当時の有名人/『古今和歌集』編者なのですから。

そして、足の速い馬などでをする…

 

岡田健吉‏@zu5kokd1                                      現在の淀川                    (/ネットより画像借用)

《響子の・・・土佐日記》・・・(479)

二月七日 (響子の言葉・34-6)


…人々の情報から、<土佐から帰京の・・・紀貫之一行は・・・今、淀川を遡上してい

る>…ことなども、に知らされていたのかも知れませんね。

インターネット社会現代とは違い、当時の、<情報伝達の・・・どかさ/奥ゆかしさ>

が偲ばれます…」



 1月  13日

岡田健吉‏@zu5kokd1 
                             渚の院・小野の雪(伊勢物語)  異本伊勢物語絵巻(東京国立博物館)

《響子の・・・土佐日記》・・・(480)

二月九日 -  続き (原文・35-1)


かくて、舟曳き上るに、渚の院といふ所を見つつゆく。その院、昔を思ひやりて見れば、

おもしろかりける所なり。しりへなる岡には、松の木どもあり。中の庭には、梅の花咲けり。

ここに人々のいはく、

 

岡田健吉‏@zu5kokd1