AsianVox/阪神大震災 page4


3度目の外出。
これは電池の入手と、食料の入手、実家への2度目の連絡が目的。
関東に連絡してどのような状況であるのかとても知りたかったのです。

自転車をこいで、比較的被災の少ない異人館街のほうをとおって探しまくります。写真は中山手教会、十字架が落ちています。


新聞会館?だったか、書類がたくさんちらばっていました。

下山手教会。無残な姿です。

下山手教会の下のほうにある雑貨屋で電池を買おうとするも、そこの店員さんの家でも使いたいので、とのことで売り物であっても売っていただけませんでした。
事態は深刻なのだ、と思いました。


結局、2度目の電話を家にして状況を聞きます。
とんでもないことになっているようです。長田区が凄いとのこと。
13時、食料はお菓子を少々入手、お金もあまりないので冷蔵庫にあるものがつきたら大阪か明石のほうまで自転車をこいででも買いに行こうと思いました。
帰ってきたら近所の骨董品屋さんが燃えています。


店の人だと思いますが、路上に売り物を引っ張り出していました。
その後、消防車が来るのですが水が無いとの事で近くにある新生田川から水を確保する策をとったみたいです。


鎮火に向かっているようですが、全焼だと思います。
うちのほうにも延焼してくるかと心配だったので最低限の荷物をまとめました。


場所は飛んで南京町の入り口。
ここに来れば少しは食料が手に入ると思いましたがダメです。


異人館の下のとおりにあるマンション。
非常階段がとれて倒れそうです。
上の階の人はどうやって降りるのでしょうか。
階段もいつ倒れてくるかわからないので近寄れません。


こちらは倒れてしまった非常階段。
茶色のマンションの階段が歩道に横倒しになっています。

中国銀行。表にガレキがたくさん。
裏は・・・

・・・ありません。
表の一面だけ残って跡は崩れてしまったようです。
このような古い銀行の建物は軒並み崩れているようでした。

ビルの谷間の駐車場もくずれたビルのガレキの下になっています。

県庁の近くの教会だったと思います。
道路がガレキで通れません。クルマも一台犠牲になっています。

この日の撮影したものはこれで終わりで、あとは荷物をまとめて近くの安全な場所に避難することにしました。
冬で寒いので野宿するわけにもいかず、倒れるかもしれない自分のマンションには居たくありません。
部屋に鍵をして出て、最初に近所の小学校に向かいました。

が、そこには遺体、けが人が運び込まれており、人もたくさん居たので思い当たるもう一つの場所に行きました。
新神戸オリエンタルホテル。ホテルの下にはOPAというショッピング街があり、その通路は24時間歩けるようになっているのでそこに行きました。
既に何人かは居ましたので同じように寒い風をしのげるところを陣取って少し休憩。

その後、ホテルのロビーに様子をうかがいにいったところ、明かりとテレビがあったのでそこに居ることにしました。このホテルは自家発電装置があるため、周りが停電であっても電気がありました。
ただ、ロビーにはシャンデリアがあり、余震のたびにおおきく揺れて怖かったです。
テレビには長田区の惨状が延々と流されていました。
死者の数はどんどん増えていきます。
信じられません。
自然と眠くなりますが、余震のたびに目が覚めます。
寝不足のまま次の日の朝を迎えます。

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