大阪旅行1:前夜、夜行バス

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 さて、順番は前後したが、大阪旅行記である。2/5-2/9と2泊5日で行って来た。実際に大阪にいたのは2/6(木)から2/8(土)の3日間である。私が大阪で勤めたのは約三年。現在の職に就いてからも、それと同じ三年が経ってしまった。大阪の三年を振り返る意味で、この時期に行っておきたかった。また、当時の人々とはこの3年間、一部の人とは年賀状やメールのやり取りが数回あった程度。ここらで行っておかないと、このままずっと疎遠になりそうで、それは避けたかった事がある。
 本当は3月に青春18きっぷを使って行きたかったのだが、職場の同僚と3月に韓国に行く話があり、大阪に行けるかどうか分からなかったのだ。そのため、この2月に行くしかない。青春18きっぷが使えない時期なので、どのように安く行くか検討したが、JRバスの青春ニュードリーム大阪号という5000円の夜行バスで往復することにした。現地の移動はスルッとKANSAI 3DAYチケットを使う。これは5000円で関西圏の私鉄・地下鉄が3日間乗り放題というもの。これを使うために滞在期間を3日にしたのである。これだと往復と現地の交通費は合計15000円きっかりで済む。青春18きっぷを使うよりは高いがやむを得ない。
 スルッとKANSAI 2DAYチケットというのもあり、これは2日間乗り放題。しかし、単品発売はせず、パックツアーの付属品であるとの事だった。しかし、後で知ったが渋谷のBOOK1STで3800円で単品発売されていた。今度はこれを使っていこう。
2/5(木)出発
 夕食・入浴を済ませ新宿駅の高速バス乗り場へ。新宿発の便の一覧表が掲示されている。どの便も「空席あり」の表示だが、私が乗る青春ニュードリーム大阪号だけは「満席」。格安便のため、平日でも人気が高い模様。発車10分前に改札開始。2階建てで、私は二階だったが天井が低い。席は狭く、ぎゅうぎゅうに押し込まれている。通常の夜行バスは三列シートだが、青春ニュードリーム大阪号は格安便のため4列シート。荷物を置く為の網棚も、2階建てのためスペースが少ない。椅子の前後の幅も通常の夜行バスより狭い。うーむ、こりゃ参ったなあ。こんなのに乗るのか・・・。私の隣が空席。発車までの時間が迫ってくる。「頼む。来るな・・・」定刻に発車。やった!。隣が空席。ラッキー。
 しかし、本当に狭い。隣の席との間には肘掛けがあり、そのため隣の人とぶつかる事はない。しかし、この肘掛けが邪魔で、両肘をだらっと垂らす楽な体制が取れず、腕を組むか膝の上に手を載せるしかない。隣が空席の場合や隣同士家族の場合などの為に、肘掛けを持ち上げて無くす事が出来る乗り物も多いが、これは固定式なので邪魔な肘当てをどかせられない。それでも隣が空席のお陰で荷物を置けて助かった。ロクに荷物を置く場所もないのだ。他の席を見る。人間近い位置に他人がいると、無意識に遠ざかろうとするようだ。つまり、座席の右側に座っている人は右側に、左側に座っている人は左側に体をよじり、首も不自然に傾いている。これは、人間的な乗り物ではない。昔のロクに座席もなかった時代の人から見れば叱られそうだが、何もお金が全く無いわけで無し、他の交通手段が無いわけでも無し、もうこれに乗るのはやめることを決意。一生の内1回だけ格安夜行バスに乗ったわけだが、その1回が隣の人が不在だったのは好運である。
 サービスエリアでは通常の夜行バスではいちいちアナウンスはしないものだ。しかし、格安便なのでアナウンスが入る。これは狭くて不満が高まっている車内のガス抜きの意味もあるのだろう。すなわち、トイレに行きたいが窓側なので行けない様な場合、車内アナウンスが入って車内がざわざわすれば、出やすくなる。通常の夜行便だと、隣の人に遠慮せずに外に出られるので、車内アナウンスは不要なのだと思う。そう考えると、同じ格安夜行バスでも途中休憩のないカジュアルツインクル号(4800円)など、行き詰まったまま終点まで乗らねばならず、車内の治安が心配である(大げさ)。
 寝付けない、寝付かないと思いつつも、いつのまにか眠っていた。

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