名古屋旅行記1
初日・夜行バス

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 いつも通り、渋谷のLECで簿記講座を受講した。池尻大橋の温泉へ。大江戸東山温泉といい、天然温泉である。刺激が強く、ベトベトする印象がある。30分しかいられなかったのに(実際に入っていたのは15分程度)1000円も取られた。本来は健康ランドのようにゆっくりと半日くらいかけて過ごす所なのだ。
 湯冷めしないように十分に乾かし、新宿へ。バスの出発は23:30。まだ40分ほどある。「そうだ、今日はななごん氏がムーンライトえちごで新潟に行く日だった。もしかしたら会えるかも?」と思い立ち、ムーンライトえちごの発車ホームに行ってみた。古めかしい車両がちょうど入線してきた。周りにの新しくてピカピカの通勤電車がたくさんある中、なんだか異質である。マニアっぽい人達がたくさん乗車していき、写真を撮っている人もいた。
 ななごん氏が見あたらないのであきらめ(後で掲示板で聞いたところによると、出発日はこの日ではなかった。さらに、彼は高崎から乗車したので、いずれにせよ会えるはずもなかったのだ)、新南口の高速バス乗り場へ。大勢の人が待っている。たくさんの夜行バスを裁いている。10分に一本の間隔で次々と発車。前のバスが出た後、つまり当該バスの発車10分前に乗車開始。大荷物はトランクに預け、身の回り品だけを持ってバスに乗り込む。私は一番後ろの席だった。
 三列シート。椅子と椅子は間隔が開いており、隣の人とぶつかる心配はない。しかし!私の乗る一番後ろだけは三列の椅子がくっついているではないか!ひどい。と思ったが、私の席は右端。左端にも乗客はいたが、真ん中にはお客はいなかった。予備として空けてあるのだろう。
 私の左のおじさんは旅慣れた様子で、乗り込むと同時に空気を入れる枕を膨らまし(周りにもこれを使う人は多く、車内にはプシューという音が鳴り響いていた)アイマスクをして寝てしまった。各シートには毛布とスリッパが備え付けてある。その真ん中の誰もいない席にあった毛布も、当然のように自分の物として掛けていた。
 私は勝手が分からず、がさごそがさごそしてしまい、ビニール袋のガサガサした音を響かせてしまった。前の座席の人がこちらを見て「倒していいですか?」と聞いてきた。これがマナーの様だ。私は一番後ろの席で、遠慮は無用。思い切りリクライニングした。
 初台から高速に入り、消灯。車内は真っ暗。この段階ではリクライニングは倒しても良いという事らしい。消灯前に倒す場合には後ろの人に断るというルール(?)の様だ。
 酔い止めの薬を飲んだからすぐ眠れるかと思うが、そうでもない。「究極の眠れるCD」というCDをポータブルMDで聞く。いつの間にか眠っていた・・・。途中サービスエリアに停車。不思議な物で、停車すると目が覚める。他の客も同様の様で、起き出した人が多い。ここで疑問が。「外に出ても良いのだろうか?」真っ暗で他の客の動向はうかがえない。でも、時々プシューとドアの開く音がする。降りている乗客がいるようだ。私も隣のおじさんをけっ飛ばしてしまったが、外に出ることを試みる。運転手に「出て良いですか?」と聞くとまたもやプシューとドアを開けてくれた。何時に戻れば良いのかは、ドアの上に表示してあった。
 この後も数回の停車をした。車内にトイレはあるので、別に外に出なくても良い。きっと喫煙者のためのタバコ休憩の意味合いもあるのだろう。このようにして、車中泊を過ごしたのであった。

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