○くまがわ(熊本-人吉)時刻・運賃

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 九州最後の急行列車となった「くまがわ」号。熊本から八代経由で人吉まで行く列車。1日6往復と頻発し使いやすい。2両編成で全席自由席。九州の特急・急行は定期券に特急券・急行券を買い足せば、自由席に乗車できる。3/13(土)の九州新幹線開業に伴い、特急化された。

時刻

急行くまがわ下り 

三角線の乗換駅の宇土には1列車だけ、球磨川下りで有名な球泉洞には日中の列車だけが止まる。2号は人吉発7:20と早く、11号は熊本発20:12と遅く、通勤・通学用でもあることがわかる。
 全区間、定期券と急行券で乗車できる。

1号 3号 5号 7号 9号 11号
熊本 8:21 10:23 13:30 15:34 17:14 20:12
宇土 15:43
八代 8:49 10:51 13:58 16:04 17:50 20:39
坂本 9:00 11:03 14:11 16:15 18:02 20:52
球泉洞 11:28 14:36
一勝地 9:31 11:35 14:43 16:49 18:38 21:27
9:38 11:42 14:50 16:56 18:45 21:34
人吉 9:45 11:49 14:56 17:03 18:52 21:42
所要時間 1:24 1:26 1:26 1:29 1:38 1:20

特急くまがわ・特急「九州横断特急」下り

 これまでの急行くまがわの一部が、別府まで延長運転し、列車名が特急「九州横断特急」と変わった。残りは、列車名は同じ「くまがわ」のまま特急化された。
(これは「くまがわ」を中心とした言い方である。従来の特急あそが人吉に乗り入れ、列車名が「九州横断特急」と変わった、という言い方もできる)
 停車駅に差はなく、これまでのように、特急格上げにより従来の停車駅を通過し、過疎化につながるといった問題はない。
 特急くまがわは特急「九州横断特急」区間運転列車のような意味合いとなるので、ここでは敢えて一緒に掲載した。「く」は特急くまがわ、「横」は特急「九州横断特急」のことである。九州横断特急は、別府〜熊本間は省略し、特急くまがわ号は全区間を掲載している。

く1 横1 く3 横3 横5 く5
別府 ----- 08:00 ----- 11:44 14:42 -----
熊本 08:28 11:28 13:07 14:55 17:54 21:28
宇土
新八代 08:50 11:50 13:32 15:17 18:16 21:50
八代 08:55 11:55 13:38 15:23 18:21 21:56
坂本 09:07 12:07 13:51 15:35 18:33 22:08
球泉洞 12:33 14:17
一勝地 09:38 12:40 14:24 16:07 19:12 22:38
09:45 12:48 14:32 16:15 19:19 22:46
人吉 09:52 12:55 14:39 16:22 19:26 22:52
所要時間 1:24 1:27 1:32 1:27 1:32 1:24

 急行くまがわと比べると、停車駅が1つ増えた(新開業の新八代)が、所要時間は従来の急行くまがわと大差ない。いちおう、「特急」のメンツは保たれたと言える。急行時代と同じく、6往復を確保している。

急行くまがわ上り

2号 4号 6号 8号 10号 12号
人吉 7:20 8:33 10:19 12:19 15:30 17:42
7:27 8:39 10:25 12:25 15:36 17:48
一勝地 7:34 8:47 10:33 12:33 15:44 17:56
球泉洞 12:39 15:50
坂本 8:04 9:20 11:03 13:04 16:15 18:29
八代 8:16 9:32 11:15 13:16 16:28 18:41
宇土 9:58
熊本 8:44 10:08 11:42 13:44 16:56 19:09
所要時間 1:24 1:35 1:23 1:25 1:26 1:27

 所要時間は列車によってばらつきがあるが、だいたい1時間20分となっている。

特急くまがわ・特急「九州横断特急」上り

横2 く2 横4 横6 横8 く9
人吉 0654 0838 1008 1305 1608 1809
0701 0845 1015 1312 1615 1816
一勝地 0708 0853 1023 1319 1622 1823
球泉洞 1326 1629
坂本 0741 0928 1053 1351 1655 1856
八代 0754 0940 1107 1406 1707 1909
新八代 0758 0945 1113 1412 1712 1913
宇土 1000
熊本 0821 1009 1135 1434 1733 1935
別府 1133 ----- 1436 1735 2045 -----
所要時間 1:27 1:31 1:27 1:29 1:25 1:26

運賃・料金

営業キロ 35.7 87.5
熊本から 八代 人吉
運賃 720 1770
急行料金 500 730
自由席特急料金 600 920
急行合計 1220 2500
特急合計 1320 2690

 熊本から八代・人吉に行く場合。04.03.13以降特急となったので、比較のために特急料金も表示した。人吉-八代は100円の値上げ、熊本-人吉では190円の値上げである。なお、特急の指定券はプラス500円となる。くまがわ号には指定席はないので、ここでは特急は自由席で比較した。時刻表に載っている特急料金は指定席のものである。

特急格上げ後による影響

メリット

・運転区間が伸びるので、延長区間に直通する客にとっては便利。乗換が不要になるし、料金券は従来は2列車分必要だったものが、1列車分で良くなる。
・車両が比較的新しい車両になる。キハ185といい、現行の特急「あそ」「ゆふ」に使われている真っ赤な車両。現行の揺れは激しいわ、すきま風は入るわ、というオンぼろ車両から解放される。

デメリット

・これまでは急行券で乗れたのに、今後は特急券が必要になることによる値上げ。
・人吉-熊本の客にとっては、これまでは熊本で楽々座れたので、今後は席取りバトルが発生する。とは言っても、熊本で大半の客は入れ替わると思われるので、それほど心配はない。
・現行の急行車両は古いとはいえ、キハ58という貴重な車両であるのでね車両ファンにとってはなくなるのは残念。

そして、一番旅客に影響があると思われるのが・・・

・ワンマン化。

 これまでは車掌が乗務していたが、特急格上げと同時にワンマンとなる。なんだか矛盾している気もするが、有人駅にしか停まらないのであれば可能なのだろう。

 九州の車掌は私の印象では無愛想な、武骨な人が多い(九州男児の特性か)が、いなくなると何だか頼りなく、心細くなる気もする。普段はあまりその存在は意識しないが、列車遅延時の接続案内や、乗り換え案内など、観光客には頼りになる存在のはずである。これはサービスダウンとなってしまう。

 と文句を言っても始まらない。全体の利益向上のため、一部の利益を犠牲にするのは公共交通機関である以上仕方ない。特急化により通過になり、利用者が減りついに駅自体が廃止に追い込まれたという話もある。(楓駅のことである)今回の格上げでは、従来通りの6往復も確保され、停車駅の変更もないということで、納得するしかないだろう。

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