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冷乗越から鹿島槍ヶ岳。素晴らしい。 登山日:2025年7月20日 天気:快晴 コース: 総タイム 10時間1分
レポート: 今年の関東の梅雨明けは6月18日でした。梅雨の間もあまり梅雨らしい天気は少なく、加速する気候変動により梅雨もどんどんなくなってくるのかもしれません。 さて、今回の鹿島槍ヶ岳は早くも今年の登山シーズンの集大成です。というのも、この鹿島槍ヶ岳登頂によりついに百名山完登となるからです。 小屋はなかなか宿泊の予約が取れないので、標高差2000m超、水平距離18km超、標準コースタイム12時間超という、自分にとっては超ロングコースを頑張って日帰りで行くことにしました。そのためにこれまで敢えてロングコースを選んで登山してきたつもりです。それでも今回が一番長いコースでもあるし、最近の夏はアルプスでさえ熱中症が心配になる暑さだし、いろいろ不安が付きまといます。 いつも睡眠不足で万全の体調とはいかないのですが、今回は前日が休みのため登山口となる大谷原の駐車場に移動して車中泊。睡眠時間を確保です。そのため体調も万全。 写真は前日、駐車場に着いた時のものです。駐車場に着くと大量の虫が車によりついて窓は雨が打ち付けるようにバチバチと聞こえてきます。ちょうど虫の活動時間で、排気ガスの二酸化炭素などに反応してくるのでしょうか。エンジンを止めると虫もさっといなくなりましたが、外に出るとまとわりついてくるのでトイレの時以外は車に閉じこもりました。それでも夜になると虫も活動が終わったようです。 そして翌日、超ロングコースのため朝3時40分ころ、まだ暗いうちにに出発! まずは暗いなか、大冷沢沿いの林道を進んでいき、明るくなったころに砂防ダムの下のトンネルに来ました。 ここをくぐると赤岩尾根登山口で、急登が始まります。 いつも前半に飛ばし過ぎてしまい後半にばてて思いっきりスピードダウンするのですが、今回はとにかく鹿島槍の山頂にたどり着くのが最大の目標なので、余計な体力を消費しない様にかなり抑え気味に登山を開始します。 時間帯としては1日のなかで一番気温が低いはずなのですが大汗を掻きはじめます。急登だから仕方ないのですが、あまりの量にこの調子では日中になるとどうなるだろうと心配になります。 きつい急登で有名なも、スピードを出し過ぎず進めたおかげか疲れも出ず高千穂平に到着! 目標の鹿島槍ヶ岳がいきなり間近に聳えて見え始めます。コースはぐるっと回り込むのですがこれなら鹿島槍まで行けそうだと確信できました。 そして反対側には富士山もクッキリと見えます!素晴らしい!こんなに天気が良くなるとは期待していなかっただけにうれしいです。 鹿島槍もいい形。 やや疲れも出てきましが、速度を調節しながら地道に歩を進めます。遠くに見えたはずの冷乗越の分岐にも意外とあっさり到着。 そしてここからは立山・剣岳が目に飛び込んできます。 冷池山荘に到着し100名山最後の登山バッジを購入。これで100名山バッジもコンプリートです。 登山道から振り返ると種池山荘が見えます。いいロケーションに建ってますね。 布引山の取りつき付近まできましたが、思いのほかずっと大きな布引山の姿に少し怖気ずきます。 それでもまだまだ体力は問題ないです。すこぶる快調。 布引山到着です。 そして振り返ると峰々の向こうに槍ヶ岳が。富士山も槍ヶ岳も見えるなんて素晴らしい。 そしてこちらは爺ヶ岳方面。 鹿島槍ヶ岳南峰はもう目前! 登り始めていると飛行機雲が。これもまた景色に映えます。でも飛行機雲ができるということは上空は結構湿っているということなのでしょうか。 そしてとうとう鹿島槍ヶ岳(南峰)到着!目標としていた100名山完登をついに完遂しました!とても感慨深いです。 しかも素晴らしい眺め!これほど360度ほとんど雲がない状態で見れるのも珍しいです。 今日の天気は午前中は晴れだったものの午後からは曇り始める予報だったため正直展望を期待していませんでした。100名山完登のメモリアル登山にこんな展望に巡り合えるとは運がいいです。 手前が五竜岳、そしてその奥の方は白馬岳。 爺ヶ岳、針ノ木岳蓮華岳や、その奥が槍ヶ岳方面。 天気予報どおり、信州側は少し雲が出始めてます。 冷乗越からはほとんどずっと見ることができた立山、剣岳。 鹿島槍ヶ岳北峰。南峰が最高地点だし、北峰までのルートは危険なので行きません。 奥に見えるのは北信五岳。 富士山のズーム。こんなにくっきりと見えるなんて、晴れている日でもなかなかないです。 槍ヶ岳のズーム。 折り重なる峰々が素晴らしいです。 剣岳のズームも。猛々しい姿です。ひとしきり展望も満喫。 これまでこまめに栄養補給してきており、山頂では軽く食べるのみ。でもさすがに疲れていたのか、なかなか食べ物が喉を通らず飲み物で流し込みます。 そして下山開始。 鹿島槍ヶ岳を振り返って。最後の100名山ともこれでお別れです、。 雲も随分厚くなってきました。これから山頂を目指す人には申し訳ないですが、自分はもう下山するので直射日光を防ぐために曇ってくれるくらいがちょうどいいです。 でも思うようには曇らず、冷池山荘を目指す登山道はものすごい暑さ。山頂では暑くなかったのですが再び汗が吹き出し始めます。 あとはとにかく無事に下山完了することだけを心掛けました。時間帯はお昼になるし標高を下げるので急激に暑くなるはず。水はトータルで3.5リットルくらい飲ました。梅干しによる塩分補給も。熱中症というより、水の飲み過ぎで少し気分が悪くなったような気がしますがそれでも喉が渇くくらいでした。 下山するにつれ木陰も増え、暑さをしのぎます。そして赤岩尾根の急坂の下りも終え、トンネルをくぐって林道に入ります。登りでは暗闇だった道。 そしてブヨか小さめのアブか、とにかく吸血系の虫がまとわりつき始めて腕をチクチクさし始めます。仕方なく長袖を羽織ると周囲にうろついているものの刺されなくなり安堵。 僕を追い抜いていくトレラン風の人は装備も少なくランニングシャツと短パンで、まとわりつく虫から逃げるように走っていきました。 そしてとうとう駐車場にゴール!やり切りました! 初めから100名山完登を目指していたわけではないですが、登山を始めてから25年以上かけてやっと100名山を登り切りました。 ときには登山を楽しむというより、完登カウントを増やすために登っているような登山もありました。 これからは登山を楽しむことに徹し、登頂に拘り過ぎず、あまり頑張り過ぎず、ときには頑張り、登山を続けていきたいものです。 しかし、夏はアルプスでも熱中症には気を配らないといけないようになってきました。これからはアルプスでも山頂近くまで乗り物で行けない山には登山を控えようかと本気で考える登山でもありました。 帰りの温泉は、湯けむり屋敷薬師の湯へ。真夏の温泉、さらに湯温は熱め。でも疲れ切った体には意外と心地よく入れました。 見かけた草花: アオノツガザクラ アカモノ イブキジャコウソウ イワオウギ イワカガミ イワツメクサ ウサギギク ウラジロタデ オオコメツツジ ガクアジサイ キバナシャクナゲ キバナノコマノツメ ゴゼンタチバナ サラシナショウマ サワオオトギリ シナノキンバイ シモツケ ショウジョウバカマ シロバナクモマニガナ タカネツメクサ タカネニガナ タカネバラ タマガワホトトギス チシマギキョウ チングルマ ツマトリソウ テガタチドリ ナナカマド ノウゴウイチゴ ハクサンイチゲ ハクサンオミナエシ ハクサンフウロ ヒメイチゲ マイヅルソウ ミツバオウレン ミヤマアキノキリンソウ ミヤマキンバイ ミヤマキンポウゲ ミヤマダイコンソウ ミヤマダイモンジソウ ミヤマコウゾリナ ミヤマホツツジ ミヤマママコナ ムカゴトラノオ ヤマハハコ ヨツバシオガマ ヨツバヒヨドリ
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