遺留分減殺の対象は、遺留分を超える部分/弁護士の法律相談

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2015.9.3mf
弁護士河原崎弘

遺留分減殺の計算
遺留分減殺をされる受遺者、受贈者が相続人である場合、その者には、遺留分があります。そこで、遺留分減殺されても、減殺される者の遺留分は確保するために計算方法があります。
民法1034条での「目的の価額」とは、相続分のうち、自己の遺留分を超過した金額を指します。相続人が遺贈された額が遺留分に満たない場合、減殺を受けません。
遺留分の計算は下記の通り。
  1. 遺留分(あるいは、遺留分不足額)を計算します。
  2. 遺贈、贈与のうち、遺留分を超過した部分(以下、超過部分)を計算します。
  3. 各受遺者、受贈者の超過部分に応じて、負担額(負担部分)を計算します。
    これが、減殺請求できる金額になります。
最高裁平成24年1月26日決定が、持ち戻し免除との関係で決定をしていますので、これに従って、計算すると、下記の通りとなります。
遺言者は、持ち戻し免除の指定ができます。持ち戻し免除の意思表示は、遺産分割の場合には、効力あります。しかし、遺留分減殺請求の場合は、遺留分減殺請求が優先します。

最高裁平成24年1月26日決定に基づく、遺留分減殺請求された後の相続分の計算方法
@ 抗告人3人の遺留分(遺留分侵害部分)
遺留分不足額の計算 遺留分不足額
1/10×1/21/20

指定相続分
名前指定相続分
Y1 妻1/2
Y2,Y3各1/4
抗告人3人0

A遺留分を超過する部分の計算:指定相続部分から遺留分をマイナスする
名前指定相続分遺留分超過部分の計算超過部分
Y1 妻1/21/2-1/41/4
Y2,Y3各1/4各1/4-1/204/20
抗告人3人00

B遺留分負担割合の計算:超過額に応じて、遺留分を負担させる。
名前超過部分計算負担部分(減殺部分)
Y1 妻1/43/20×1/4÷(1/4+4/20+4/20) 3/52
Y2,Y3各4/20各3/20×4/20÷(1/4+4/20+4/20)12/260
抗告人3人00

C各相続分:指定相続部分から負担部分をマイナスする。
名前相続分の計算相続分
Y1 妻1/2-3/5223/52
Y2,Y3各1/4-12/260各53/260
抗告人3人01/20

登録 2012.4.27
東京都港区虎ノ門3丁目18-12-301(神谷町駅1分)弁護士河原崎法律事務所 03-3431-7161