死刑判決相当な事件

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Last Updated 2015.6.21mf
相談
日本では、判決の際、死んだ被害者の数(生命の数)を数えて、1人殺しただけでは死刑にしないと聞きました。
そうでしょうか。

弁護士の回答
日本の裁判所は、被害者の数(死者の数)を数えていることは事実です。被害者の数が多いほど、情状は重く死刑になりやすいです。さらに、単純な殺人より、強盗、強姦など他の犯罪に伴う殺人の方が情状は重いです。

しかし、下記1の判決のように、 1人を殺した場合でも、死刑をくだした判決はあります。
「平成1 3年4月に仮出獄を許されてから、わずか約9か月で本件犯行に至っているのであって、被告 人の根深い犯罪性向は更に深化、凶悪化しているといわざるを得ず、改善更生の可能性に乏し い」と裁判所は述べています。
  1. 最高裁判所平成20年2月29日判決
    起訴罪名:逮捕監禁,強姦,殺人被告事件
    静岡県三島市で、女性を監禁し、強姦し、焼き殺した事件です。
    1   審:無期懲役
    2   審:死刑
    最高裁:死刑

  2. 最高裁判所昭和昭和41年4月8日判決
    起訴罪名:強姦致傷、強姦、殺人、死体遺棄、窃盗被告事件
    野外において女性を強姦、殺害した後、掘った穴に死体をその中に埋没して、被害者が身につけていた腕時計を奪取した事件です。
    1   審:死刑
    2   審:死刑
    最高裁:死刑
登録 2008.10.24
神谷町 河原崎法律事務所 弁護士河原崎弘 03-3431-7161