第二東京弁護士会報酬会規:39条-46条(16.3.31廃止)
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第 五章 時間制
(時間制)
第三十九条 弁護士は、依頼者との協議により、受任する事件等に関し、第2
章ないし第四章及び第七章の規定によらないで、1時間あたりの適正妥当
な委任事務処理単価にその処理に要した時間(移動に要する時間を含む。)
を乗じた額を、弁護士報酬として受けることができる。
2 前項の単価は、1時間ごとに1万円以上とする。
3 弁護士は、具体的な単価の算定にあたり、事案の困難性、重大性、特殊
性、新規性及び弁護士の熟練度等を考慮する。
4 弁護士は、時間制により弁護士報酬を受けるときは、あらかじめ依頼者
から相当額を預かることができる。
第 六章 顧問料
(顧問料)
第 四十条 顧問料は、次のとおりとする。ただし、事業者については、事業
の規模及び内容等を考慮して、その額を減額することができる。
事業者 月額5万円以上
非事業者 年額6万円(月額5,000円)以上
2 顧問契約に基づく弁護士業務の内容は、依頼者との協議により特に定め
のある場合を除き、一般的な法律相談とする。
3 簡易な法律関係調査、簡易な契約書その他の書類の作成、簡易な書面鑑
定、契約立会、従業員の法律相談、株主総会の指導又は立会、講演などの
業務の内容並びに交通費及び通信費などの実費の支払等につき、弁護士は、
依頼者と協議のうえ、顧問契約の内容を決定する。
第七章 日当
(日当)
第四十一条 日当は、次表のとおりとする。
半日(往復2時間を超え4時間まで) 3万円以上5万円以下
1日(往復4時間を超える場合) 5万円以上10万円以下
2 前項にかかわらず、弁護士は、依頼者と協議のうえ、前項の額を適正妥
当な範囲内で増減額することができる。
3 弁護士は、概算により、あらかじめ依頼者から日当を預かることができ
る。
第八章 実費等
(実費等の負担)
第四十二条 弁護士は、依頼者に対し、弁護士報酬とは別に、収入印紙代、郵
便切手代、謄写料、交通通信費、宿泊料、保証金、保管金、供託金、その
他委任事務処理に要する実費等の負担を求めることができる。
2 弁護士は、概算により、あらかじめ依頼者から実費等を預かることがで
きる。
(交通機関の利用)
第四十三条 弁護士は、出張のための交通機関については、最高運賃の等級を
利用することができる。
第九章 委任契約の清算
(委任契約の中途終了)
第四十四条 委任契約に基づく事件等の処理が、解任、辞任又は委任事務の継
続不能により、中途で終了したときは、弁護士は、依頼者と協議のうえ、
委任事務処理の程度に応じて、受領済みの弁護士報酬の全部若しくは一部
を返還し、又は弁護士報酬の全部若しくは一部を請求する。
2 前項において、委任契約の終了につき、弁護士のみに重大な責任がある
ときは、弁護士は受領済みの弁護士報酬の全部を返還しなければならない。
ただし、弁護士が既に委任事務の重要な部分の処理を終了しているときは、
弁護士は、依頼者と協議のうえ、その全部又は一部を返還しないことがで
きる。
3 第一項において、委任契約の終了につき、弁護士に責任がないにもかか
わらず、依頼者が弁護士の同意なく委任事務を終了させたとき、依頼者が
故意又は重大な過失により委任事務処理を不能にしたとき、その他依頼者
に重大な責任があるときは、弁護士は、弁護士報酬の全部を請求すること
ができる。ただし、弁護士が委任事務の重要な部分の処理を終了していな
いときは、その全部については請求することができない。
(事務等処理の中止等)
第四十五条 依頼者が着手金、手数料又は委任事務処理に要する実費等の支払
いを遅滞したときは、弁護士は、事件等に着手せず又はその処理を中止す
ることができる。
2 前項の場合には、弁護士は、あらかじめ依頼者にその旨を通知しなけれ
ばならない。
(弁護士報酬の相殺等)
第四十六条 依頼者が弁護士報酬又は立替実費等を支払わないときは、弁護士
は、依頼者に対する金銭債務と相殺し又は事件等に関して保管中の書類そ
の他のものを依頼者に引き渡さないでおくことができる。
2 前項の場合には、弁護士は、すみやかに依頼者にその旨を通知しなけれ
ばならない。
附 則
1 この改正規定は、平成8年4月1日から施行する。
2 この会規施行の際、現に処理中の事件の弁護士報酬については、なお、
従前の例による。
(平成8年1月19日日本弁護士連合会承認)
(平成8年1月26日公示)