中古マンションの瑕疵担保責任

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2015.12.1mf更新
 

相談:不動産に瑕疵が発見された

9年前に中古のマンションを購入しました。先月、給水管より水漏れがあり、その工事代140万円、床張替え、じゅうたん、その他で、結構、費用がかかりました。これを売主に請求できるでしょうか(契約書には修復歴なしと書いてありました)。
相談者は、弁護士会の法律相談室を訪れました。この日、たまたま、不動産法律相談会が開かれていましたので、担当した弁護士は不動産に詳しい方でした。

回答:契約書を確認する必要あり

売買の目的物に隠れた瑕疵(欠陥)があった場合は、原則として買主は、瑕疵を知ってから(発見してから)1年以内に損害賠償請求ないし契約解除ができます(民法570条、566条3項)。これは、任意規定ですので、契約で変更できます。
普通、契約書に瑕疵担保責任は、「引渡しから3か月」(中古マンションの場合3か月が多い)とか、「引渡しから1年」とか、「引渡しから2年」等と書いて、瑕疵担保責任を追求できる期間を制限しています。 この条項は、有効です。
相談者の場合、まず、契約書を見て、瑕疵担保の条項がないかを確認する必要があります。

しかし、後から発見された瑕疵は、永遠に、発見から1年間は、売主に請求できるのではありません。判例(最高裁平成13年11月27日)によると、引渡しから10年で時効消滅します(民法167条1項)。売主が業者や会社の場合は、商法が適用され、この期間は5年になります(商法522条)。
相談者の場合は、瑕疵担保責任を制限する条項がなく、かつ、売主が一般個人の場合は、(10年以内ですので)売主に対して修理代金を請求できます。 しかし、瑕疵担保責任を制限する条項があったり、売主が業者の場合は(5年以内しか請求できない)、(瑕疵担保責任期間を経過しているので)売主に対して修理代金を請求できません。

瑕疵担保責任の規定は、任意規定ですが、宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は、建物の売買契約において、その目的物の引き渡しの日から2年以上となる特約をする場合を除き、民法に規定するものより買主に不利となる特約をしてはなりません(宅建業法40条)。
また、瑕疵担保責任の定めは、業者が説明責任を負う、重要事項になりました。

判例

登録 Sep. 23 2006
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