業務上横領告訴状の書き方

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2015.7.2mf更新
業務上横領罪の告訴状です。
犯罪の申告でも、告訴は、処罰を求めることが特徴で、処罰を求めないと、単なる被害届となります。一定の犯罪(親告罪)では、告訴がないと訴追はできません。
ここにあるのは、業務上横領の告訴状の見本です。告訴状の宛名は、管轄の警察署、あるいは、担当検事宛になります。
用紙は、 A 4 縦置き、横書き
告訴事実および告訴にいたる経緯は、日時、場所を特定して書く必要があります。主語を省かないようにしてください。
証拠は、写しを添付し、原本を見せればよいでしょう。必要なら、原本を預けます。


告訴状

〒〇〇〇-〇〇〇〇東京都港区六本木〇町〇丁目〇番〇〇号
告訴人    〇〇 〇〇
電話 〇〇-〇〇-〇〇

〒〇〇〇-〇〇〇〇東京都港区虎ノ門 2丁目 〇〇番〇〇号
〇〇ビル〇〇号 ○○○○法律事務所
代理人弁護士 ○○○○
電話 〇〇-〇〇-〇〇

〒〇〇〇-〇〇〇〇東京都〇〇市〇〇町〇丁目〇〇番〇〇号
被告訴人    〇〇 〇〇
電話 〇〇-〇〇-〇〇
告訴の趣旨
被告訴人は後記犯罪を犯し、犯状悪質であるので、厳重に処罰されたく、ここに告訴する。

告訴事実
被告訴人は、告訴人に雇用され、建築資材等の販売、代金の集金等に業務に従事してしていたものであるが、平成22年〇〇月〇〇日、先に販売した建築資材の代金として、〇〇株式会社から60万円を集金して告訴人のために業務上保管中、東京都〇〇区〇〇町所在〇〇線〇〇駅において、〇〇方面に逃走するに際し、これを携帯して横領した。

告訴に至る経緯
1. 被告訴人は、平成22年〇〇月〇〇日告訴人に雇用され、以来、告訴人会社におい営業部員として勤務していた。 被告訴人は、平成22年〇〇月〇〇日、自分の担当する顧客である〇〇株式会社から現金で金60万円を集金した。
2. 被告訴人は、当日、集金後、告訴人会社に電話をし、「東京都〇〇区にある別の顧客に向う」と連絡してきたが、事実は、〇〇線〇〇駅から乗車し、〇〇方面に逃走し、帰社せず、連絡ができなくなった。被告訴人は集金した現金60万円を携帯して逃走し、横領した
3. 告訴人は、被告訴人の所在を調査し、横領した金員の返還を求めたが、被告訴人には誠意ある態度が見られないので、告訴におよぶ。

    罪名        業務上横領
    罰条        刑法253条

証拠
1. 納品書 1通
2. 請求書 1通
3. 領収書 1通
添付書類
1. 委任状 1通

平成22年〇〇月〇〇日
告訴人代理人弁護士 ○○ ○○   印
〇〇〇〇警察署 御中

告訴は、被告訴人が起訴されるまでは、取消すことができます。告訴を取消すと、再度の告訴はできません(刑事訴訟法237条)。

東京都港区虎ノ門3丁目18-12-301(東京メトロ神谷町駅1分) 河原崎法律事務所 弁護士河原崎弘 3431-7161