真面目なのは表紙まで。この数日間浮かれ気分でいるのに落ちついてライブ・レポートなんて書けないわん。
以下は、ミーハー丸出しでくだけまくって書きますです。 ほとぼりが冷めたらちゃんとした文を…
書かないだろうなぁ。







夜連続行ってまいりました。今回はアルバムコンセプトに基づいて天井まで届くほどの荘厳な聖堂のセット。右手に月が。そして赤と青の光が交錯してサスペリアとゴシックが入り混じった世界が展開! 「薔薇の聖堂」の見事な三次元化を見せてくれました。
第一夜はアリーナ、前から2番目だったけど左端のスピーカーの真ん前、ずっと上を向きっぱなしでく、首が〜。何をやっても麗しいmanaちゃんと時々来てくれるグロの極みが見事なKöちゃんは拝めたけど、真ん中で何やってるかなかなか把握できませんでした。
何せ約2年ぶりのライブで初日は舞い上がっていたし仕掛けも多いので一回観たぐらいじゃ全体像は把握できないの。第二夜は1階席南だったので全体が見渡せてよかったです。気持ちも幾分落ち着いていたし、前日判らなかった場面も「あ、こうだったのね〜」と確認できました。

回のライブのツボは、
1.Manaちゃんが声を出してる〜(↑▽↑)
2・ ひぇ〜、Yu〜kiちゃんが踊ってるぅ (゚o゚)
3.「第4の血族」Klaha(クラハ)君のお披露目
4.血族であるファンと天国にいるKamiに捧げた「記憶と空」

この4点ですね。

一夜「再会の血と薔薇」の時、登場した Manaちゃんの前にマイクスタンドがあるのを見て「ええっ!?」と思ったんだけど、やってくれましたわん、囁き声。もうひとつ「虚無の中での遊戯」のアジテーション。…もちろんどちらもエフェクター通してでしたけど、びっくりすると同時に感動ものでございました。(*1)

「踊るバンド」MALICE MIZERのダンス・パフォーマンスは定評があります。
今回の目玉はアルバム未収録の新曲(タイトル不明) ライブで初公開、これはメンバー全員でのダンスです。ヴォーギングも取り入れて、踊りまくる。4人がビシッと揃ったカッコよいダンスを披露してくれました。
そ、そして、Yu〜kiちゃんが皆と同じ振付で踊ってるぅ!ひぇ〜。Yu〜kiちゃん、がむばったのねぇ(*2)、胃が痛くなったんじゃないかしらん。2日間ともミス無し、えらいっ!

MALICE MIZERをご存知ない方に豆知識
(*1) Manaちゃんは「お人形」キャラなので、普通は「声を出さない、口を動かさない、
にっこり笑わない」がお約束です。今まで公衆の面前で喋ったのは2回だけ。TV番組で
「Manaです」と自ら名乗った(あとは全く喋らず)のが一回、別のTV本番が終わって
カメラが回っていないと思い「瞬きしなかったんで目が乾いた」と口走ったのが一回(油断
してたのね) 表情が乏しいようにみえて、ふっとアルカイックスマイルを浮かべる時は
柔らかい印象になって、とってもキュートなの♪


(*2)
Yu〜kiちゃんは、ダンスが苦手です。前回のライブでの 「Ju te veux」という曲はメンバー
全員で踊るのですが、フロント3人が複雑な振付なのに対して彼のダンスは比較的簡単なもの
でした。Kamiクン(多分バリバリに踊れたと思う。全員ダンスの発案者だもの)がYu〜kiちゃん
にお付き合いしてペアを組んでいました。


回のライブでは、ヴォーカルなんてどーでもいい、というのが本音でした。とにかくアルバム「薔薇の聖堂」の三次元化とオリジナルメンバーの3人が拝めるなら、ヴォーカルなんて二の次。
ただMALICE MIZERの雰囲気を壊さないようなヴィジュアルだといいなぁ←勝手(-_-;)と思っていたり。
すみません、わたくしこのバンドに関しては以前から「ヴォーカリストそのもの」にはあまり興味がなかったものですから。←ひどい〜 それにライブビデオだとヴォーカルの露出度高いでしょ、だからライブ自体は他のメンバーをしっかり見ておかなくちゃね←言い訳 (^^ゞ
で、初日は3人を追いかけるのに精力を費やし、2日目で落ちついて一応ヴォーカルはどんなんかな、と観察することが出来ました。

て新ヴォーカルのKlaha君ですが、線が太い感じで顔の下半身がちょっとワイルド(失礼)かな。
歌っている横顔を見たら歯が少し出ているように見えたのだけど、どうなんでしょう(重ねて失礼 m(__)m)
しかし、歌は上手いです。そして物凄い声量で朗々と歌い上げる。あれだけ歌って二夜ともビクともしないのは本格的に声楽の修行をしていたのでしょう。「薔薇の聖堂」に合わせた歌い方をしているそうですが、重くて深い、新生MALICE MIZERの音によくあった声質だとおもいます。
前ヴォーカリストは陰影をつけた情緒たっぷりの歌い方でしたが、Klaha君はストレートにガンガンいくタイプ。
彼はまず謎の人物として第3章シングル曲に登場し、第4の血族?としてTV特番では片目とシルエットだけをみせました。そしてライブでようやく全体を披露。FCの方も問い合わせに対して「闇の紳士としかわかりません、全ては武道館で明かされる…」なんて答えていたらしい。ううう、ヒッパルなぁ、MALICE MIZER。
彼等はこういう外堀をだんだん埋めていくようなことが好きなんですよね。

一夜は演奏とパフォーマンスのみで怒涛の押し出し〜状態でしたが、第二夜はメニューを少し変えてメンバーそれぞれのMC(Manaちゃんのみマイム)がありました。短いコメントではありましたが、全員ファンと再会を果たして嬉しそうな様子。コメント言う前のYu〜kiちゃんの溜息(息切れ?)がキュート。基本的には寡黙なヒトですが、ラジオ番組で少し鍛えられたかな(笑)
MCにおけるKlaha君のお喋りはとても初々しい。これで彼に好感を持ったオーディエンスは多いみたい。一部では既に「天然」なのではないかという声が上がっている…(^^)

「記憶と空」はインディーズ時代の1stアルバム「memoirs」に収められた曲。1stの中で一番好き、という人も多い。それを今回はよりソリッドにアレンジして聞かせてくれました。わたくしは第一夜はスピーカーの真ん前でワケが判らん状態だったのですが、第二夜目はちゃんと聴けて感動。曲の持ち味が損なわれることなく新しいものに生まれ変わった感じで、このヴァージョンを音源にして欲しいと思ったのでした。

だ難点がないわけではありません。お約束の黒魔術の儀式は相変わらず面白いんだけど、そろそろ別のものに変えてもいいかな、と思いました。それと、衣装を着替える為にどうしてもかなりの空白の時間が生じるので、そこをなんとか一工夫して欲しかったりします。戦場のような舞台裏も判っているけど、ファンは欲張りなの。それに彼等だったらきっと出来るはずですもの。

回のライブで特徴的なことはヴォーカリストを中心に据えた構成ではなかったということです。ドラムスが不在と言うことも関係しているのでしょうが、フロントとバックという位置づけをせずに曲に合わせていろいろな組み合わせで見せていく方法をとっていました。これはメンバー全員がパフォーマンスが出来るからこその演出でしょう。また音源ではクラシックの女性ヴォーカルや女声コーラスが重要な役割を果たしていますが、実際のステージでも登場して美しい歌声を聴かせてくれました。男声と女声のカラミっていいなぁ。「薔薇の聖堂」の世界が見事に立体化して質の高い音楽劇を観ているような感じでした。

秋にはライブビデオをさっさと出す予定だそうで、あの感動を再び蘇らせる秋の夜長になりそうです。これから4人で怒涛の活動を開始しそうだし、浮かれ気分がずっと続くとよいなぁ。
と、いうことで、ほとんどまとまりのないライブレポートです。曲順については今のところ第二夜の方しか判りません。雑誌等で確認でき次第アップします。

まけ
MALICE MIZERはぎっしり詰まったオモチャ箱のように、いろいろ見つけて楽しめるバンドです。
そこのところを少し。

「鏡の舞踏 幻惑の夜」でのお人形ダンス、「虚無の中での遊戯」での鞭を使ったパフォーマンスはManaちゃんとKöちゃんの息がぴったり。相変わらず達者なところを見せてくれました。同じ振りでもManaちゃんは手のしなりが柔らかい。女っぷりが更に上がっていました。 でも、重たいライトをえいっと持ち上げるところはさすが男の子(笑)。

「血塗られた果実」はKlaha君とKöちゃんがハモり、ManaちゃんとYu〜kiちゃんが実にハードにシンセ・ドラムを叩く。その撥さばきを見てManaちゃんが子供の頃、故郷のお祭りで太鼓を叩いていたと話していたことを思い出してしまいました。たぶん、その時の振りが役立っているのではないかしら。ちなみにお祭りの時は白塗りメイクだったらしい。

今回はKöちゃん、Yu〜kiちゃんがヴォーカルをとる場面もあり、ヴォーカリスト中心ではない、と言ったのはこういうことからです。これからメンバー全員が積極的に声を使うようになる可能性大で楽しみです。但し、Manaちゃんはエフェクター通して、ということになるでしょう。

Yu〜kiちゃんの「虚無」コスチュームは実物が動いているのを見ると、太腿のチラリズムがとっても色っぽいものでした。「虚無」のコスチュームはボンデージで脱ぎ着が大変らしい。おまけにギュウギュウに締められながらハードなアクション…自分たちでそうすると決めて演ってるのだけど、思わず「ごくろ〜さん」と声をかけたくなります。サーヴィス精神の塊のようなヒト達です。
リハも相当ハードだったろうなぁ。よくぞここまで(感涙)、と言うパフォーマンスだったものね。

会場外のことをいくつか。

実に個性的でステキなコスプレ(オリジナル)の人たちがいるなぁと思ったらドラァグ・クィーンのDADAちゃん率いるVelvet Edenが営業してました。それも2日間!ご苦労様です。DADAちゃんはManaちゃんとお友達でもあります。悪魔の羽根をしょったDADAちゃんご本人から新曲のフライヤーを貰いました。意外と小柄なヒトだった。お肌ツルツル…(^^)
ちょっと悪魔の羽根に触ってみたら紙を幾重にも貼り合わせて作ったもの。DADAちゃんはフィギュアの原型師でもあるので、たぶん自分で作ったんだと思います。また川崎駅前のハロウィーン・パーティに来ないかなぁ。彼/彼女はコンテストの上位入賞者の常連なんですよ。

公衆の面前(公演の看板前の一番目立つ場所)で平気で着替えをするコスプレーヤーに唖然。
ちょっとぉ、人前でブラジャーつけないでよね。集団だから平気なのかしら。デリカシーのかけらも無い。知り合いにコスをする子もいるし、メンバーになりきるのが楽しい心理も判る(なんせ結婚披露宴の花嫁はコスプレだもんね←経験者)から、あまり言いたくないけどエレガントじゃありません。メンバーが見たらガックリだと思うんだけど。

その他コスプレいくつか。まず馬コスに遭遇! 素人さんで一番インパクトがあったのがこれ。
大阪でのFCイベントで初登場してMALICEのメンバーに大ウケ、一躍有名になったお馬さんです。ホントに馬(白馬)の被り物をしているのよ(顔は出していない) わたくしはその人のHPで写真を見て大笑いしました(大阪城をバックにしてポーズをとるお馬さん。シュールだ)武道館でも人気者でした。

Köちゃんの赤いお米頭コスはさすがに少なかったです。皆ハゲヅラ使用かと思っていたら一人だけちゃんと半分頭を剃って自毛を赤く染めている人がいました。しかも女性。あの頭はオールハゲよりも日常生活に支障をきたすと思うのだけど普段はどうしてるんだろう…。

男の子のコス・プレイヤーもチラホラいましたが、何故かほとんどがManaコス。 オリジナルが「あれ」だから、道は険しいぞ、頑張れ!

MALICE MIZERを観た帰り、前を歩いていた親子連れの会話
娘(4、5歳)「Manaちゃん、今何してるの〜?」母「Manaちゃんはねぇ、今お着替えしているのよ」
Manaちゃん可愛いもんねぇ、お子様のアイドル(笑)

親子でライブに来ていた人達も結構いて、お母さんもそれなりの黒い服を着ているのが微笑ましい。多分わたくしとそれほど年は変わらないのでしょうが、年相応に見えるヒト達です(わたくしは「カトレア三姉妹」の長姉だから。年寄りの冷や水の若作り (^^ゞ)小学生の娘にゴスロリのドレスを着せて連れて来ていたり(コスプレのヒトと一緒に写真を撮る)、50代のオバさん3人組がきゃあきゃあと楽しんでいたり、ファミリーにも人気の(と、いってもパパはサスガにいなかった)MALICE MIZER でした。

…とライブ以外にも濃〜い2日間でした。 <2000.9.05>




「薔薇に彩られた悪意と悲劇の幕開け」 於 日本武道館


Klaha    ( vo )
Mana    ( g/syn/vo )
Közi
    ( g/syn/vo )
Yu〜ki  ( b/vo )

第一夜「再会の薔薇」2000年8月31日

再会の血と薔薇
薔薇に彩られた悪意と悲劇の幕開け
聖なる刻(とき) 永遠の祈り
鏡の舞踏 幻惑の夜
地下水脈の迷路
真夜中に交わした約束
薔薇の葬列(パフォーマンス)

虚無の中での遊戯
薔薇の洗礼(パフォーマンス)
幻想楽園(新曲)
血塗られた果実
崩壊序曲(新曲)
記憶と空〜再会そして約束〜
破誡の果て

運命の出会い
白い肌に狂う愛と悲しみの輪舞(ロンド)
再会


第二夜「約束の薔薇」 2000年9月01日

薔薇に彩られた悪意と悲劇の幕開け
聖なる刻 永遠の祈り
 鏡の舞踏 幻惑の夜
地下水脈の迷路
真夜中に交わした約束
薔薇の葬列 (パフォーマンス)

虚無の中での遊戯
薔薇の洗礼(パフォーマンス)
血塗られた果実
幻想楽園(新曲)
崩壊序曲(新曲)
記憶と空〜再会そして約束〜
破誡の果て

再会の血と薔薇
白い肌に狂う愛と哀しみの輪舞
約束