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追悼:黒澤明
AK News -黒澤監督:追悼版-<その6>

●黒澤監督に天皇陛下が供物。
天皇陛下は10日、6日に死去した黒澤明監督(享年88)の遺族に対し、文部省を通じ供物(くもつ)料を贈られた。供物料は香典に相当するもので、一般的にはお金となっているが、金額等は明らかにされていない。13日に横浜市の黒澤フィルムスタジオに設置される祭壇に供物料の入った木箱と、弔問客が目に入るよう「天皇陛下」と書かれた幅10センチ、長さ30センチの紙が置かれる。文化庁芸術文化科によると、供物料は祭粢(さいし)料とも呼ばれ、文化勲章受章者、芸術院会員、文化功労者ら日本の文化に貢献した人に対して贈られる。宮内庁では「日本映画を発展させたという意味が込められているのではないか」と話している。黒澤監督は文化の発展にすぐれた功績を挙げたとして、1985年(昭60)に映画人として初めて文化勲章を受けている。

●東京国際映画祭で特集上映。
今秋、東京・渋谷で開催される恒例の東京国際映画祭の中で黒澤明監督作品全30作品の特集上映と、黒澤明監督および作品について語るシンポジウムの開催が決まった。東京国際映画祭と黒澤監督といえば、記念すべき第1回東京国際映画祭のオープニング上映として『乱』が上映された経緯がある。

●「キネマ旬報」黒澤監督特集。
10月5日発売の「キネマ旬報」10月下旬号において、黒澤明監督追悼特集が組まれる予定。

●『夢』の未製作の一話をアニメ化。
自筆の絵コンテ基に故黒澤明監督の未発表作品が、11日までに決まった通産省のマルチメディアコンテンツ事業の支援作品としてアニメ化されることになった。平成2年に作られた『夢』のうち、シナリオはできていたが、製作時に最終的に外れた作品を黒澤監督自筆の絵コンテを基に映像化する。申請した黒澤プロによると、8つのエピソードを集めた『夢』は、シナリオでは当初10の話だったという。日の目を見なかった2作品のうち、監督自筆の絵コンテが残っている一作品をアニメ化する。シナリオを基にコンピューターグラフィックスを使い、監督のイメージに忠実に映像化。製作されなかった理由についての関係者証言などを盛り込み、日本語版と英語版でデジタルビデオディスク(DVD)にする。作品になる絵コンテは、海外では絵本として出版されたことがあるが、日本では未発表だという。マルチメディアコンテンツ事業は、通産省が公募形式で作品を募り、選ばれた作品は補助金で制作できる。約600の応募作品から25が選ばれ、11月までに試作品を作 る。その上で来年中に本格的制作に着手する予定だ。

●黒澤監督が残した脚本2作、映画化の可能性。
13日、黒澤フィルムスタジオで行われた 「お別れの會」で黒澤監督の長男で映画プロデューサーの久雄氏 が黒澤監督の遺作について語り、山本周五郎原作の『海は見ていた』など黒澤監督が生前に脚本を書き上げた作品について「(映画化については)少しずつ考えていきたい」と語った。


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