NO.016 高 千 穂 峰( 高千穂峰:1,574m ) 1992.11.23登山


 1,321mピーク付近からの高千穂峰( 1992.11.23 )
【高千穂峰について】

【高千穂峰登山データ】

フォト '92

フォト '93


高千穂峰について

高千穂峰は、宮崎に単身赴任する前に霧島山と併せて登っているが、 宮崎赴任中は反対側の霧島東神社から多く登ったので、ここではこちらからのルートについて紹介してみたい。
高千穂峰への登山は、高千穂河原に霧島神宮古宮跡があり、またかつて御鉢と高千穂峰との鞍部に霧島神宮上宮があったことなどを考えると、 高千穂河原から登るのが一般的というか、正式と思われる。しかし、反対側の御池 (オイケ)、霧島東神社から登るコースはそのアプローチの長さ、 途中で見る高千穂峰の美しさ、そしてシーズンにおけるミヤマキリシマ群落など、登山の多くの楽しみを有したお薦めのコースと言える。
アプローチはバスもあるが、バスの本数及び、バスが出るJR吉都線高原 (タカハル) 駅への列車の本数などを考えると、 九州の他の山と同様に車でのアプローチが有効と思われる。
車の場合、宮崎自動車道高原ICから国道223号線を霧島町方面に進み、御池手前の " 霧島東神社 " と書かれた標識の所で右折し、 舗装された山道を 5分程登っていくと、霧島東神社の駐車場に着くので、そこに車を止めて出発すればよい。

霧島東神社は霧島六社権現の一つで、由緒は古く、朱塗りの立派な社殿が鬱そうとした森の中に鮮やかに映えており、 また神社手前からは森に囲まれた御池が一望できて、素晴らしい所である。
登山道は霧島東神社の最奥の社殿左から始まっており、ササなどで囲まれてやや見にくい道を進むと、やがて道もはっきりして、 コンクリートづくりの段があり、山腹の左側を巻いていく道となる。
登りもそれ程キツクはないが、朝早いうちにここを通ると、杉の林が暗く、何となく薄気味悪い。
やがて右上の尾根に出て、広くほぼ平坦な道を進むことになり、樹林も杉からシイ、カシなどに変わって、気持ちよく歩くことができるようになる。

コンクリートの丸太道が出てくると、次第に登りがキツクなり、丸太が木に変わり出すと傾斜はさらに急になって、 ジグザグの道を喘ぎながら登ることになる。
高度を稼ぐにつれて、周りの木々の高さも低くなり、振り返れば樹海の先に御池が、そしてその左には宮崎平野が一望できるようになって、 ここまでの疲れも吹き飛ぶ気がするであろう。
やがて正面に露岩が現れ、露岩を巻いて溝のようになった道を登ると、左側が切れ落ちた所に出る。 しかし、ここにはコンクリートの階段と鎖の柵があるのでので、難なく通過できる。
階段を登ってさらに進むと二子石で、確かに手前から見ると似たような形の岩が 2つ並んで見えるが、そばに近づくと岩は実際は 3つあり、 登山道はその 3つめの岩の右側を巻いて西側の尾根に出ることになる。

ここを越えれば楽な尾根道となり、やがて 1,321mピークに出るが、 ここは高千穂峰の好展望台で、秋や冬ならば山肌を茶色に染めた、そして初夏にはミヤマキリシマが咲き乱れて緑とピンク色をした高千穂峰が、 そのピラミダルな姿を見せてくれる。
そして、良く目を凝らせば、頂上にはためく日章旗も見えるかもしれない。
ピークから一旦下ってカヤトの鞍部に降り立ち、左に霧島神宮への道を分けると、いよいよ高千穂峰への登りとなる。
火山砂礫の道が一直線に続いており、途中 木の鳥居をくぐってからはやや道筋が乱れ、崩れやすい砂礫の中を進むことになる。 目の前に大きな露岩が二つ現れたら、その左を通って一登りすると頂上である。
と簡単に書いたが、なかなか頂上直下の登りは厳しく、特に私のようにほとんど途中で休みを取らない者にとっては、 滑りやすい道で体力的に一番厳しい所である (適宜休みながら進めば問題は全くない)。

頂上には日章旗がはためき、その後ろには岩が積まれた上に天の逆鉾がある。 そして、その左には " 霊峯 高千穂峯 " と書かれた立派な標識も置かれている。
また奥の一角には、 " 葦原野・・・" と書かれた歌碑兼方位盤もあるが、あまりよく見なかったので短歌全部を読みとることができなかった。
展望も抜群で、目の前には御鉢がデンと居座っており、その右には中岳、新燃岳、韓国岳と続く山々が見え、 反対側からは先ほど通ってきた二子石、御池、宮崎平野、そして日向灘を見ることができる。

下山は、車で来たのなら往路を戻ることになるが、そうでなければ高千穂河原に下りるのもよいであろう。
霧島東神社からの往復に要する時間は、私の足で 4時間半 (休憩含む) であったから、プラス 1時間の 5時間半から 6時間を見ておけば十分と思われる。
この霧島東神社からのコースは、高千穂河原からのガレた道を登る、草木もあまり生えていないコースとは全く趣の違う、 より自然に親しめるコースと言えよう。


高 千 穂 峰 登 山 デ ー タ

上記登山のデータ 登山日:1992.11.23 天候:晴れ 単独行 日帰り
登山路:霧島東神宮−二子石−1,321mピーク −鳥居−高千穂峰−鳥居−1,321mピーク−二子石−霧島東神宮
交通往路:宮崎−高原IC−霧島東神宮(車にて)
交通復路:霧島東神宮−高原IC−宮崎(車にて)
その他の高千穂峰登山 (1) 霧島山の項参照。
(2) 霧島東神宮−二子石−1,321mピーク−鳥居−高千穂峰 −鳥居−1,321mピーク−二子石−霧島東神宮(1993.4.25:快晴)
(3) 霧島東神宮−二子石−1,321mピーク−鳥居−高千穂峰 −お鉢−馬の背−高千穂河原(1993.6.5:晴れ)
(4) 霧島東神宮−二子石−1,321mピーク−鳥居−高千穂峰 −鳥居−1,321mピーク−二子石−霧島東神宮(1993.10.11:晴れ)


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