ミニファンタジーコン ロシア・東欧編 配付資料
●用語の説明
- фантастика
1) fantasy, fabulousness 2) fiction
ファンタスチカ――幻想文学、フィクション
- фантазия
1) fantasy, fancy; imagination
ファンタジヤ――夢想、空想
- фэнтези
1)fantasy
フェンテジー――ハイ・ファンタジー、ヒロイック・ファンタジー
●サブジャンル

- ファンタスチカ
幻想文学全般。ただし、幻想的な手法を用いた主流文学を指して用いられることも、単にSFを指して使われることもある。ゴーゴリ、ドストエフスキイ、ゲーテ、芥川龍之介などもファンタスチカに入る。
- 文学的ファンタスチカ
ファンタスチカの中で文学的な主題が中心となったもの。ストルガツキイ兄弟作品などはこの分類。
- 科学的ファンタスチカ
いわゆるSF。娯楽性の強い作品、翻訳作品などはここに分類される。
- ホラー
日本や欧米のホラーと同じ。
- 歴史改変
架空戦記ではない。条件を変えて歴史を再構築することで、過去の意味と現在の位置を問い直すもの。
- ファンタジー
最近できた言葉。異世界を舞台にしたハイファンタジーやヒロイックファンタジーに対して用いられる。
●ファンタスチカとファンタジー
異世界を舞台にしない「ロウファンタジー」はファンタスチカに分類される。ロシアの時代になってからファンタジーが登場し、絶大な人気を誇っている。翻訳ではトールキンの人気が高い。
ロシアのファンタジーは、歴史改変ジャンルと同じく、最初は歴史の再構築、そして歴史的な価値の再確認という意味を持っていたが、最近では娯楽小説の色合いが強い。また、舞台を異世界に移す必然性や、徹底して娯楽性を追求するという姿勢が疑問視されているのも事実。
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