那須高原で避暑と山

(2000/7/21,22,23、栃木県那須郡・福島県石川郡)


(鎌倉岳。低山だが山頂の眺めは素晴らしい)

7月21日、22日、23日と会社の夏季連休を利用して二泊三日で那須高原へ避暑旅行としゃれこみました。泊まったのはインターネットで見つけたペンションです。硬派な山の愛好家(?)としてはペンションはちょっとおもはゆいものですが、そこは家族の手前我慢(?)が必要です。

インターネット割引もあるペンション、オーナーの話では最近はネット予約も多いようです。なによりも料理が美味しくて家内が大満足のようです。ジャズなどが低く流れる室内での食事はなるほどスープも音を立てずらいものがありますがそれにしても美味しい料理で非日常感を味わうにはもってこいといったところでしょう。(それがまた恥ずかしくくすぐったくもありますが・・。)オーナー夫妻の人柄に触れアットホームなもてなしを楽しめます。それこそがペンションの楽しみなのでしょう・・。高原のペンションといえば若い男女の専売特許という感じもしないではないですが、それは清里をイメージしすぎなのかもしれません・・。今回のペンションは大人の宿という感じで素晴らしかったです。

家族の行事にすら自分の趣味を組み込んでしまう私としては那須を選んだ理由は簡単です。家族で手軽に登れる那須岳がそこにあるから。ところが予定していた土曜日は強風で頼みのロープウェーは運休。家族連れとなれば無理もききません。そこで急遽最終日にドライブがてら寄ろうと思っていた福島県石川郡古殿町にある鎌倉岳(竹貫鎌倉岳)に行く事に決定。黒磯から簡単に往復できるものと思っていたのですがこれがなかなか遠い。山里の合間を縫うように走るといつしか福島県へ。白河の関の旧跡を抜け細い道を辿ります。結局登山下山して黒磯に戻ったのは午後遅くになってからでした。どうぶつ王国やサファリランドを期待していた家族からの無言の視線が気になります・・。

肝心の鎌倉岳は標高700mにも満たない低山ながら尖った独立峰ということもあり山頂の眺めは360度開けて、初めて眺める阿武隈の山並みがうねるように続いた様は深く心に残りました。小さいけど可愛らしく、又名前も気に入った山です。(それに林道で8合目あたりまで車で登ってしまうのです。ただし山頂直下の急登は山慣れしない家族には冷や汗ものだったようで、プラスチックの鎖がありますがそれに頼って下りていた家内は注意するまもなくあっけなく鎖が切れて転倒。肘に擦り傷を作りました。)

さてアマチュア無線・50MHz運用。標高が低いせいもありますが何と1エリアが全く聞こえない!さすがに関東平野は遠い!むなしいCQに応答してくれた7エリアの3局に感謝感謝です。阿武隈は低いながら佳い山が結構ありそうです。横浜からは遠いですが何か機会を見つけて又行きたいものです。

(茶臼岳から眺めると朝日岳がガスの中から浮かび上がった。)
NIKON FG-20 ズームニッコール35-70mm F11AE

翌日の那須岳。今度はロープウェーもOKです。茶臼岳に登るのは小学生3年生以来ですから約30年ぶりとなりました。昨日に続き家族をだましだまし引っ張りながら登ります。その昔父親に手を引かれて母と姉と登った記憶もはっきりと思い出しますが今では娘の手を引く自分こそが当時の父親と同年代なのでしょう・・。 TIME FLIES・・そう、あっという間に月日は経っていくのです。

ニッカボッカの中年女性群に混じってスカートにサンダルという女性も居るのはなんとも不思議ですがそこは観光地です。ざらつく砂から岩稜に出ます。約一時間かけてののんびり歩きで硫黄のふく山頂へ。海抜1915mは今まで家族と共に登った山では最も高いピークです。さすがに風は冷たくとても気持ち良い!

50MHzはFT690mkII単体2.5W出力にダイポールですが今度は標高もそこそこありさすがに呼ばれます。岩手から大阪までがグランドウェーブで入感します。Eスポの鹿児島県、グランドウェーブの岩手県と神奈川県、という3局同時に呼ばれるというスリリングな体験もありました。

下山は足もとの弱い家族は心配です。これまたゆっくりと下ります。本当は南月山あたりまで足を伸ばしたかったのですが子供の脚力を考えるとやはり無理なようでした。又向かいに望む朝日岳が尖ってアルペン的で意欲をかきたてられました。

一応家族サービスという名の下、りんどう湖ファミリー牧場などにも立ち寄り、最後に温泉につかって渋滞の無い東北道を3時間で帰浜。嫌な顔をしつつもなんとか2山に付き合ってくれた家族(特に大蔵省の家内)に感謝の3日間でした。

那須高原は標高1200mはあるでしょうか。清らかな空気と蝉や鳥のさえずりはまさに避暑地、という感じでした。ペンションの部屋から見えた黒尾谷岳の素晴らしい勇姿と冷涼な風が猛暑の横浜と同じ国にあるとはちょっと思えない、そんな気がしています。


アマチュア無線運用の記録

鎌倉岳 (竹貫鎌倉岳)
669m、福島県石川郡古殿町
50MHzSSB運用、FT690mkII+ダイポール
3局交信、最長距離:宮城県宮城郡
福島県には鎌倉岳が2つあるがこれは南の古殿町竹貫にある鎌倉岳。
昔この地に嫁入りした姫が故郷の鎌倉が懐かしく、眺められぬか、と登った山とのいわれがある。
山頂は尖った小ピークの趣があり眺めは素晴らしい。1エリアへの距離を感じた。
那須岳 (茶臼岳)
1915m、栃木県那須郡那須町
50MHzSSB運用、FT690mkII+ダイポール、15局交信
最長距離:鹿児島県日置郡(Eスポ)、岩手県陸前高田市
那須連山で最も高いのは三本槍岳だが噴煙上げる茶臼岳は成る程主峰の感がある。
2000mをわずかに満たない山頂だがさすがに無線を楽しめる。ただし風向きによっては硫黄ガスに巻かれ危険ともいう。

Copyright:7M3LKF,Y.Zushi 2000/7/24


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