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ハヤカワ文庫SFの歴史 History of Hayakawa Bunko SF


Ⅶ期(〇〇年八月~〇五年七月)1320番~1524番まで



 Ⅰ期を除き、最も刊行点数が少なかったのがこの時期である。Ⅵ期からの流れを受けて青背から刊行される冒険ものやミリタリーもののシリーズが増大し、文庫オリジナルではむしろ短編集(イーガン『祈りの海』☆『しあわせの理由』、チャン『あなたの人生の物語』☆、スターリング『タクラマカン』など)やアンソロジー(シリーズ外伝を集めたシルヴァーバーグ編『遙かなる地平』、山岸真編『九〇年代SF傑作選』)に収穫が多かった。特筆すべきは、〇五年一月から《ハヤカワ名作セレクション》と銘打たれてハヤカワ文庫の再刊が始まったことである。SF部門では1501番、青背のトップバッターでもあったヴォネガット『プレイヤー・ピアノ』からスタート、以下ホーガン『断絶への航海』、ハリスン『銀河遊撃隊』と続き、この流れはⅧ期でますます加速することになる。
 刊行点数順で多いのはカードの五点。エンダーものの完結編『エンダーの子供たち』、物語を別視点で語り直した『エンダーズ・シャドウ』およびその続編二点が刊行され、論議を巻き起こした短編の長編版である『消えた少年たち』が再刊された。四点のシモンズは九四年末から刊行され読者の圧倒的な支持を得た『ハイペリオン』二部作★☆、『エンディミオン』二部作(後編のみ☆)が再刊された。
 他の主要な作品を名のみ挙げておくと、スティーヴンスン『スノウ・クラッシュ』『クリプトノミコン』、ソウヤー『フラッシュフォワード』『イリーガル・エイリアン』★《ネアンデルタール・パララックス》、ハーバート&アンダースン《デューンへの道》、バクスター《ジーリー・クロニクル》、ブリン《知性化の嵐》三部作(最終巻『星界の楽園』のみ★)、マーティン『タフの方舟』、マーフィー『ノービットの冒険』★、ラッカー『フリーウェア』、ル・グィン『言の葉の樹』といったところか。
 上記以外のシリーズものについては、白背からは《スター・トレック エンタープライズ》、クリストファー《トリポッド》、青背からはウィリアムズ&ディックス《銀河戦記エヴァージェンス》、ディーツ《ギャラクティック・バウンティ》、ウィリアムズ《アザーランド》、メッツ《ロズウェル》などが刊行された。《ローダン》は1476番『太陽系帝国の守護者』で三百巻に到達している。
 〇一年四月には、本文庫三十周年を機に全面改訂された『新・SFハンドブック』が刊行された。
(文中の★印は星雲賞受賞作、☆印は「SFが読みたい!」ベストSF第1位を示す)
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