タイトル エースをねらえ
放映年 1973〜74年
放映話数 全26話
山本鈴美香原作の大ヒットスポ根漫画。この当時の週刊マーガレットは<ベルサイユのばら>も連載中で、女子の必読雑誌だった

声の出演:高坂真琴、池田昌子、中田浩二、森功至、菅谷政子ほか。映画化もされている

●新エースをねらえ( 1978〜79年)全25話
お蝶夫人の巻き毛、あまりにも量が豊富(笑)ゴージャスの元祖はこの方

 ダイドードリンコからすごい飲料が発売された。フレッシュプルーン果汁を100%使用した女性のための機能性果汁飲料、その名も<お腸夫人>!パッケージには「この1本、お腹によろしいのよ」など、絵柄とキャッチコピーが違う5種類のパッケージで、ひな祭りに発売(笑)う〜ん、飲んでみたい!それにしても、お蝶夫人とこういう形で再会できるとは…感無量である。昨年、実家で漫画やら何やらを片づけたとき、単行本の<エースをねらえ>を箱からだし、再読した。恥ずかしながら、泣いてしまった…やはり、名作は幾つになっても面白く読めるものである
 作者の山本鈴美香さんは好きな漫画家だった。エースも熱中して読んだが、それ以上に好きだったのが未完で終わった<7つの黄金郷(エルドラド)>。ベルバラでフランス革命を、7つの…でイギリスとスペインの宗教対立を、図書館で本を探し、食い入るように読んだ。だから、世界史に関しては一部特定のところだけ詳しいと、偏ったことになったが…うちの弟はオカルトなものが好きで、ムーなどの雑誌をよく読んでいた。その雑誌で、山本鈴美香さんが漫画家をお辞めになって、教祖様になったことを知った。彼女の漫画が好きだっただけに、そのことは衝撃であった。たしかに、エース…の2部から桂大吾という坊主のコーチが出てきたり、ちょっと宗教めいてきたな〜とは思っていたが、まさかにご自身が神となってしまうなんて…
 アニメの方は、ストーリー的には1作目より2作目の方が出来がいい。絵的には、映画版はやはり杉野昭夫さんが丹精込めただけあって、素晴らしい仕上がりになっている。ただ、全体の物語としては、原作派としては物足りない。第一、どのシリーズもひろみがお蝶夫人に勝ってしまうのが気にくわない。原作では、ひろみとお蝶夫人の直接対決はない。お蝶夫人が<ひろみには、もう勝てない>と口にしても、実際試合で勝負を付ける場面はなかったのだ(最後、ひろみとの試合前に彼女は足に肉離れを起こし、その役目はお蘭が果たした)ひろみにとって、お蝶夫人はテニスとの関わりを持たせてくれた母のような存在。作者も、彼女とひろみの白黒つける必要はないと思ったのだろう。だからこそ、お蝶夫人は永遠にひろみの憧れの存在でいられる。そういう余韻が原作の方には随所に見られた(2003.3.4)