●西沢利明

 この方の面ざしが、亡くなった父にちょっと似ているのである。だから、なんとなく目が行ってしまう。目が窪み気味、やせ形のダンディ。いい人の時は落ち着いた紳士、悪い人の時はけっこうキレやすい、どこかイっちゃった人…そんなイメージがある。たとえば、松橋登さん、そして堀内正美さん。2時間ドラマでもお馴染の、スレンダータイプの名脇役御三家ではないだろうか(勝手に御三家にしちゃったけど(笑))
 先日見た、藤岡弘さん主演の<白い牙>では、藤岡さんをはめた悪徳刑事の役。ラストに藤岡さんと壮絶な殴り合いとなりボコボコにされていた。熱血・藤岡弘にばしばしやられ、あまりにも気の毒。細い身体が痛々しかったなあ
 <赤穂浪士>では堀部安兵衛の親友で、陰ながら赤穂浪士を支える学者、細井広沢を演じていた。学者、科学者…ぴったりである。ちょっと神経質そうで、頭がよさそうなので、そういう役柄がとても似合う。そう言えば<怪奇大作戦>ではマッドな科学者、加瀬を演じていた(takoraさんのページ参照)
 西沢さんは時代劇、現代劇、特撮(<宇宙刑事シリーズ>のコム長官)から声の出演、舞台まで幅広い活躍をされている。そういえば、岸田森さん同様、西沢、堀内、松橋氏の三人はドラキュラの役が似合いそう。痩せ型、神経質そうというのはドラキュラのイメージなのか?それにしても、取り上げる方がおじさんばかりですいません。ワインと同じ、年代物に弱いので
名前 西沢利明(にしざわ・としあき)
生年月日 1936年1月20日
主な出演作 <黄色い風土>(1965)、<白髪鬼>(1969)、<迷路荘の惨劇>(1978)
<宇宙刑事ギャバン>(1982)、<幻の罠>(1982)、<宇宙刑事シャリバン>(1983)
<花の生涯・井伊大老と桜田門>(1988)ほか
MEMO 俳優座養成所第10期