●父の形見の刀のつば | |||||||||
亡くなった父親は武道家で、趣味が骨董集め。貧乏な時期は、その収集品を売って、生活費の足しにしたっけ。なんだか、浪人になって刀を質に入れ、日々の糧を得た裏長屋の住人の趣がある 家には日本刀、鍔、小柄から手裏剣、沖縄の武具まで、あらゆる武器系のものがあった。もちろん、みな、許可証付きである。子供の頃から、そんなものが普通にあったせいか、どこの家にもそういうものは存在すると思っていた。そう、小学校くらいまでは…お父さんというものは、誰もが瓦の一枚くらい割れるもんだとも思っていた。違ったんだな…世間様は… 母は、まったくこういうものに興味がなく、父亡き後、小物を除いて、みんな売り払ってしまった。ああ、日本刀、一本持ってきておけばよかった…と思ったが後の祭り。この鍔だけはキープしたが… この鍔は、松竹梅である。おめでたい感じがする。それに、松が松葉で表現されているところが可愛らしい。江戸時代から時を流れて手元にある。どのような武士が使っていたものなのかしらん…なんて想像するのも楽しいんだけどね |
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↑ 見えづらいが、上が武者に梅、下はその裏面の文様で梅 |
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こちらも武者が描かれている デザインがキュート |
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