タイトル 若さま侍捕物帖
放映年 1956〜62年
配給 東映
全9作品作られた、橋蔵ならではの華のある作品。深田金之助(4)、小沢茂弘(1)、沢島忠(2)、佐々木康(1)、松田定次・ 松村昌治(1)が監督。1作目は前後編として製作、上映される

出演:大川橋蔵、千秋実、丘さとみ、山形勲、月形龍之介、進藤英太郎、花園ひろみほか

ええ、誰がなんといおうと若さまです!と力でねじ伏せるがごとくの橋蔵さんの美貌。感嘆です

 なんといっても若さま贔屓なわたし。本コラムを書くに当たり、作品を調べてみた。【地獄の皿屋敷】と【べらんめえ活人剣】は前後編として1作としてカウント。【魔の死美人屋敷】、【鮮血の晴着】、【深夜の死美人】、【鮮血の人魚】、【紅鶴屋敷】、【若さま侍捕物帖】、【黒い椿】、【お化粧蜘蛛】と続く。観たのは【鮮血の人魚】、【紅鶴屋敷】、【若さま侍捕物帖】、【黒い椿】かな。中でも沢島監督の2本(紅鶴と椿)は好き。シリアスな中にも明るさとお茶目なものが混在していたし、悪役がよかった。
 橋蔵さんってなんて奇麗なのかしら…錦ちゃんは動いていて奇麗、というか、喋って、動いて、その芝居が錦ちゃんで好きなのだが、橋蔵さんは止め絵でも惚れ惚れするくらい奇麗。動いていても奇麗、喋っても奇麗(笑)で、絵にしても奇麗(爆)いまの世に、こんな奇麗な男なんていないよなあ…と思わせるくらいの美しさ。前ページでも書いた水戸黄門のオールスター版、32年版は千代之介さんと橋蔵さんの助さん格さんであった。奇麗で上品な助さん格さんだったなあ(笑)
 丘さとみさんや花園ひろみさん、千原しのぶさんに大川恵子さん、そして若き日の三田佳子さんまで、もってもっての若さま。だが、橋蔵さんのいいところは、女性と一緒でも、ハーレム状態でも、どこか生々しさがないと言うか、王子様とお姫さまのようなメルヘンチックな感じが漂う。だから、眺めていてもほ〜っと溜め息。素敵だわ〜と思うのだ。だって、他の人がこんなもてもて若さまやったら、嫌みな感じになるもんね。あるいは単なる女たらし。まあ、橋蔵さんの若さまも、ある意味女からすれば朴念仁なんだけど、みんな、奇麗だからいいかってことになっちゃう(爆)
 それにしても、この時代の時代劇映画はなんて楽しいのだろう。夢があって、楽しくて(あ、楽しい作品しか観ていないから)仕事の憂さも、何もかもぶっ飛びそうなハッピーな映画たち。仕事しながらこういうの観られるのって幸せかも〜。チャンバラ黄金時代のお仕事、楽しまなくっちゃ(2007.2.3)