タイトル 吉宗評判記・暴れん坊将軍
放映年 1978〜82年
放映話数 全207話
松平健のライフワーク、今年で12シリーズ目を迎えた長寿番組(XIIまでで829話)

共演:北島三郎、有島一郎、横内正、春川ますみ、宮内洋、和崎俊哉、栗塚旭など

●暴れん坊将軍II(1983〜87年)全191作
大好きです、春川さん。明るくって、太陽みたいな女性

 「暴れん坊将軍」で、何故イラストが春川ますみさんなのだ?と思われた方がいるかもしれないが、わたしにとって本作は、この人と<じい>こと加納五郎左衛門役の有島一郎さんの印象がめちゃめちゃ強いのである。(どちらを描こうかと、本当に悩んだ)
 「暴れん坊将軍」も長寿シリーズであるがゆえに、世代によってレギュラー陣の印象が違うだろう。わたしは、大岡越前に横内さん、め組の頭に北島さん、そしてお庭番はズバット宮内洋さんである。ということは、第一シリーズなのだが、肝心の松平健さんの印象は、貫録が付いた最近のお姿の方が強い(大河の柴田勝家はよかった。やはり年相応の貫録が出ている)
 で、おさい役の春川ますみさん。見ているだけで福々しい気持ちになってくる。色白で、真ん丸である。トーンの高い声で「ちょいと、お前さ〜ん」なんて言われたら、北島御大ならずともその迫力には押され気味である。彼女のよさは、大らかで、母性を感じさせるその容姿と、底抜けの明るさである
 「破れ新九郎」で内藤新宿の女郎、<うわばみのおよし>を演じていたが、白いモチモチした肌にほどこした入れ墨を見せながら「このおよしさんを知らないなんてもぐりじゃないのかい」などと威勢のいい啖呵を切っていた。それでいて、可哀相な話を聞くとほろりと同情し、自分が危ない目にあうことや、騙されたことも多々あった。だが、それで暗くならないのがこの人のいいところで「あたしって、馬鹿だから」みたいに、お気楽に、そして前向きに生きていた。おさいも、同じように「お前さん、何とかしておあげよ」「新さん、あんたも男だろ」と、男達の尻を叩き、怒濤のごとくエンディングへ向かわせる。日本の女将さん、ここにありである(2002.8.20)