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働く四肢まひ者たち(ワーキング・クォーズ)
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WORKING QUADS News Letter on April 28, 2000
WORKING QUADS 2000、
ALS四肢まひ者の自立生活を目指して
 川上 広治、"WORKING QUADS"新編集者

(The intellectual productive activities by Quads)


川上広司さん
2000年04月21日、"WORKING QUADS"編集部(大手門) in 福岡市





"WORKING QUADS" (HomePage)に
新しい編集者が誕生しました。


清家一雄@WORKING QUADSです。

"WORKING QUADS" (HomePage)に新しい編集者が誕生しました。

川上広治さんです。
ALSによる四肢まひ者です。

2000年04月21日に、川上さんが、
大手門の『WORKING QUADS』編集部を訪れたときに、
就任の依頼をし、快諾していただきました。
川上さんは、社会人の経験があり、
170センチを越える長身で、端正な容貌の方です。
電動車いすを利用、パソコン通信、インターネットも行なっています。

去年の福岡市市民福祉プラザで開催された
「地域リハビリテーション交流セミナー」とその準備会以来、
7回ほどお会いしてきました。

ぼくも川上さんも電動車いす利用者です。
その2人が、同じ市内とはいえ、7回も、直接顔を合わせるとは、
なかなかないことです。

川上さんと接しいると、進行性の疾患の厳しさを感じます。
そのような状況の中で、川上さんは、泣き言を言わず、
しっかりと生きています。

川上さんは、1949年生まれ。
福岡市東区在住。
平成8年にALS(筋萎縮性側策硬化症)と診断され、
現在、心障センターにリハビリ通所中。
ALS協会に属し同じ仲間を励ます傍ら、
障害の体験を活かして積極的に
研修や講演などの講師を務めています。

読んでいただければ幸いです。

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自立生活を目指して

 川上 広司





 私の自己紹介を簡単にさせて頂きます。私はALS
(筋萎縮性側索硬化症)と言う神経難病を発病して4年
目になります。この病気は全身の運動神経細胞のみが侵
され、それに伴いこの神経に支配される筋肉が萎縮しま
す。意識や感覚は正常で手足が徐々に動かせなくなり、
話すことや食べることも困難になります。最後には呼吸
麻痺となり人工呼吸器を装着しなければ3〜5年で死に
至ると云われています。

 現在、私は四肢麻痺で自宅療養しています。自立生活
は私にとって人の介助がないと日常動作・移動が出来ま
せんので、リハビリをして日常生活が自力で出来る様に
なる「自立」の捉え方とは違ってきます。人の介助を通
じてしか日常動作・移動が出来ない重度障害の場合は、
同じ動作でも過程がまったく違ってきます。さらに進行
性であるが故に、人工呼吸器装着ともなれば24時間看
護になり、外出する事になれば2〜3人の介護人が必要
になってきます。そんな状況の中で「自立とは何だろう」
と考える。障害がある身で「何が出来るのか」と自問自
答していくと選択肢は限られますが、普通に「何をした
いのか」を思い、実行していく事が自らの選択による
「自立」になります。自分の生活は自分で決定する。意
志決定権は自分にあると考えます。重度障害であっても
「旅行に行きたい。」「プロ野球を見に行きたい。」等
を思う訳です。何も障害がなければひとりでぶらりと行
けますが私ひとりでは行けない。どうしても介護してく
れる人が必要であり、ここに行政・民間の支援、あるい
はボランティアの支援が必要になってきます。もちろん
日常生活や移動はなおさらです。

 現在、私は訪問看護を毎日受けています。通常は週に
3日ですが、特定疾患の為受けられます。やはり気にな
るのは同じ疾患の方がどんな状況であるのかと情報を知
りたいと思います。マクロ的な情報は検索出来ますが地
域における情報はなかなか手に入りにくく、こまめに集
めるしかない状況です。私の収集不足もありますが、さ
まざまな介護サービスの横のネットワークがあれば収集
しやすいと思います。と云うのも重度障害になればなる
ほど活動範囲は限られてきますので、さまざまな情報ベ
ースを確保したいと思っています。

 また、自立した生活をして行く中で身内の介護だけで
は進行性であるが故に限界があると思います。将来的に
は訪問看護を1日2回、ヘルパーさん、夜間巡回の介護
等が必要になってくる。そうなると1日の介護を身内も
含めてスケジュール化し、さらには保健婦さんの指導、
専門医、かかりつけ医、短期療養先等と、1週間あるい
は1ヶ月のスケジュールが必要になります。そう考える
と2000年4月から施行される介護保険も絡んできま
す。保健・医療・福祉のサービスを介護支援専門の方が
コーディネイトしてくれると聞いていますので助かりま
す。これは介護保険適用の場合ですから、適用外の場合
は今まで通りとなりますので自分でしなければならない
事になる。「自立」を考える時、身体の障害がある分だ
けさまざまなサービスを受け、普通の生活をし、自分の
したい事が出来る環境・社会であればいいと考えます。
ノーマライゼーションの考え方もそうではないかと思う
訳です。


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ご意見、ご感想、ご助言をお聞かせいただければ幸いです。

2000年4月28日、福岡にて


清家一雄


Kazuo Seike
president, "WORKING QUADS"
"Working Quads" Editoriak Office
"WORKING QUADS" HomePage produce
Fukuoka-shi, 810 Japan
Tel +81-92-735-
Fax +81-92-735-
kazuo_seike@msn.com
seike@ma4.justnet.ne.jp
http://www4.justnet.ne.jp/~seike/


on April 28, 2000

(by Seike)


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清家一雄、代表者、重度四肢まひ者の就労問題研究会