チョコ停対策


1.チョコ停とは

 設備が自動運転中に突然停止する故障のうち、オペレーターが容易に復帰することが出来る故障を、チョコと停止事から「チョコ停」と称している。チョコ停の対策が極めて困難であり、諦め放置されている。しかし自動運転設備が無人運転出来ない最大の要素であり、オペレーターの掛け持ち台数増加も出来ない。逆にチョコ停解除のために余分な人員配置を行うなど直労生産性の低下要因になっている。

2.チョコ停は何故発生するか

 チョコ停の要因には機械部品の劣化摩耗、締結の緩みなどから、動作のバラツキが大きくなり正常の動作範囲を超えたとき又は搬送の衝撃加速度のバラツキが正常動作範囲を超えて「ズレ」「ひかかり」「詰り」「重なり」で発生するものと、製品のバラツキが機械部品と「干渉」や「ズレ」が発生する。さらに切粉、粉塵、ゴミなどの異物の堆積が動作負担を大きくなり、位置ずれを起こし停止するなど様々の要因で発生する。
 正常動作と異常停止(故障)の境目にあるのがチョコ停である。
 チョコ対策を困難にしている事は、停止してから解除に行くと停止した結果しか観察できない。停止にいたる過程が見えないからである。そこで最も有効な解析手段が「ビデオ」撮影による解析である。チョコ停の発生する状態をビデオの駒送りで再生して正常な動作と異常な動作の差を見て解析する。(早い動作には「高速ビデオ」を使用する)。但し制御系の要因はビデオでは解析困難です。

3.チョコ停対策のステップ


ステップ 活動名称 活動内容
1ステップ 活動計画作成
現状把握
現象の層別
・チョコ停改善活動計画を作成する。(日程、メンバー、分担)
・チョコ停の発生部位、現象別に詳細な発生日、時間別頻度を記録する。
 (チョコ停カウンターの設置)
・チョコ停記録グラフ(ここをクリック−−まだ未入力)に記入する。
2ステップ 要因解析 ・ビデオ撮影してチョコ停の現場を捉える。
・ビデオ再生(スロー再生、駒送り再生)で正常とチョコ停の差を観察して要因を推定する。
 その上で「なぜなぜ解析」又は「PM分析」を行う。
3ステップ 復元改善の実施
・解析結果から要因を調査し、不具合を復元改善を実施する。
4ステップ 再発防止点検の
基準化
・再発防止項目を「清掃給油点検基準書」に記入する。
5ステップ 維持管理
MP情報の発行
・「清掃給油点検基準書」に基づきチェックシートで維持管理する。
・「MP情報」を発行する。

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