西武鉄道車両検修工場一般公開
検修場祭り見て歩記・・2
検修工場ならでわのイベント色々・・。

やはり家族連れに一番人気が有ったのはこれ・・特急ニューレッドアローの運転台体験乗車・・行列が凄く私は覗きませんでしたが子供達を運転席に座らせて記念撮影をしていた物と思われます。
先頭車だけなので本来は電源が無いのですがその辺は工場だけに外部から低圧電源を供給し室内灯や特急小江戸の電照式愛称もしっかり点灯させ正面でも記念撮影が出来るようになっていました。


検修場内を歩いていたらこの様なイベントも・・”車輪転がし体験”・・整備を受けてピカピカの車輪が1軸レールに乗せてあるのですが、これを軍手をはめた親子が力を合わせ押し転がします、数メートル先には画像のように線が引いてありそこに上手く止まるように転がします。
車輪が止まった位置により景品がもらえると言う物・・力加減が解らずなかなか上手く行きません、車輪1軸だけでも1tは有りますので・・。
普段は縁の下の力持ちとして回っている車輪が皆さんの手で転がされる、やはりこの様なイベントでもないと直接触ることは出来ませんね、箱に入っていたのですが景品は何だったのかなぁ・・。


整備の出気上がった台車を用いてこの様なイベントも・・”ブレーキ操作体験”と言う物・・本来なら色々な機器を経てブレーキをコントロールするのですが圧縮空気を直接ブレーキ弁で台車のブレーキシリンダーに給排気していました、いわゆる”直通ブレーキ”という状態・・反応が速いのでブレーキ装置の動きが良く解ります。
主婦の方も列に混ざって体験、しっとりとした操作感でした・・普段は電車のブレーキハンドルなどまず触ることは出来ませんからねぇ・・。

こちらは運転台機器操作体験・・だったかな?、運転席に有るアクセルに当たる主幹制御器(マスコン)とブレーキ制御弁が置いてあり操作体験できるという物。
実際に動く機器は繋がっていませんが警笛の吹鳴(圧力を下げラッパにもフタがされ音は小さめ)とマスコンを操作するとノッチの投入により前にある表示灯が”直列””並列””界磁弱め””最終”と順番に点灯していきます、実際には制御装置の動作状態をモニターする物なのですが簡単な工夫で上手く使っています。
子供達には運転手の上着と帽子も用意されていてお父さんはしっかりカメラに収めていました。
マスコンハンドルはバネで戻るようになっているので小さな子供さんにはちょっと操作が辛く係員がしっかり補助していました。


車内放送機器の検査と扉開閉スイッチの検査に使われる機器を用いて車掌の作業を体験できる”車内放送と扉開閉操作体験”のコーナー、車内放送に使われるマイクやスイッチ類を操作出来るのですがなかなか声は出せない様子・・。
扉開閉用ドアエンジンににわか仕立ての扉を付けて、開閉スイッチの操作によりドアが動きアニメのキャラクターが顔を出すという凝りよう・・実際の扉を開閉させるのは車体でもないとちよっと無理でしょう。


同じく車掌さんが操作する列車種別と行き先表示幕の操作体験・・中の画像の指令器で列車種別と行き先を設定し起動ボタンを押すと前に置いてある電動幕が動き希望する行き先が出て止まります。
見ているとかなりのコマ数が有りました、クルクルと良く回ります・・しかし現在では可動部分のないLED(発光ダイオード)を用いた表示装置に順次交換されつつありますのでその内に電動幕も見られなくなって行くことでしょう。

電動幕の裏側、結構機器が詰まっています、西武ではあまり見ませんがJR等では電動幕が故障し白地になっていたり中途半端な所で止まっているのを見たことが有ります、LED化されれば幕がよれるなどその様なトラブルの心配は無くなりますね。
この電動幕装置も近くで見ると大きな物です。


検査に入っている2000系を用いてリフティングジャッキによる台車抜きの実演。
時間により車体を持ち上げて台車を抜く作業と、台車を入れて車体を下ろす作業を交互にやっていた模様です。
モーターのない先頭車と言えども30トンを超す重量なので車のジャッキの様には簡単に上がらずリフトアップするのにも10分近くかかっているのでは?。
実演が始まるとかなり人が集まり側で見ることは出来ませんでした。


整備の終わった車体を塗装するブースです、やはり時間毎に実演をしていました、ただお客さんに見えるように扉を開けての実演なので実際に塗料を噴射する事は出来ず主体がブース内をゆっくり移動して塗装ロボットが塗装の動作を空運転で行うという実演だったようです。
面白いのは塗装ロボットそれぞれに”みっちゃん”等愛称が付いていたこと・・、故障すると”みっちゃんの調子がおかしい・・”となるのでしょうか?。


上の3枚の画像は終電後に活躍するマルチプルタイタンパー(通称マルタイ)という車両(機械)、電車の走行でずれていくレールを修整し枕木下のバラスト(砂利)の固まり具合を調整する機械です、ハイテク化されていて線路の狂い、ズレを測定したデータをパソコンに記憶していて、そのデータを元に最適な状態になる様線路の上を少しずつ自走しながら移動しレールを少し持ち上げてバラストを調整し真っ直ぐに直して行きます。
昔は保線区員がつるはしにて人力でやっていた作業です、その後つるはしは動力の付いたバイブレーターになりましたがその操作は相変わらず人間・・このマルタイの進歩で保線作業は飛躍的に高速化された事でしょう。


左の画像二枚は軌陸車・・トラックですが車体には小さな鉄の車輪も取り付けられています、この車輪は油圧ジャッキにて上下出来る構造になっています。
高所作業用のボックス付きクレーンを備え架線の点検などに使われている車両です。
工事現場の近くまではトラックとして道路を走り、現場近くの踏切辺りから線路へ入りレール用の車輪を出して線路上を走行すると言う車両です、ただ線路を走る速度は構造から見てあまり速くは無いでしょう。


こちらは車両移動機、”アント”と呼ばれている車両です。
アント工業と言う会社で作られているのですが小さいながら編成を丸ごと移動させることも出来、小さくても力持ち・・のアリ(アント)のイメージも有るのでしょう。
このアントは線路用の車輪以外にゴムのタイヤも備えていて油圧にて出し、工場内の通路も自走出来るタイプです、その場合はカニの様に横走りになるのかな?。
検査で工場に入った列車を切り離し、このアントにてトラバーサーや各作業場に移動させているのでしょう。
野外では小型のアントも見ることが出来ました。



検査に入っていた車両や各部品、機器毎の作業場を拝見していきます。

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