行って来ました北海道、今度は1人旅。(7)


札幌駅のホームには既に上野行き北斗星4号が入線していました、今回はB寝台ですが個室の”ソロ”が利用でき、小さいながらも個室・・モバイル通信も気兼ねなく出来ます。
モノラルですがBGMも聞くことが出来、部屋の温度も好みに調節できます、これでも開放タイプのB寝台と同じ料金なのです、お得ですよね。
前回同じフリー切符では個室は使えませんでした、今回は少しサービスが向上された様です。


 

札幌駅を軽い衝動と共に定刻に発車、札幌を離れる事をお世話になったgoさん、ぴょんたさんにメールにて連絡し暗くなった車窓を眺めます・・。
車内検札も終わり一息、ちょっと体がべたつく・・それもそのはず夜行で来てgoさんの所でもお風呂に行きそびれまた夜行に・・流石の私も恐らく汗くさいでしょう、(^^;;; この北斗星にはシャワールームが付いているのでそれを利用することに。
少しの間パソコンにてモバイル、いつもの掲示板を覗くと皆さんが待っていてくれた、H゛のエリアから離れるまでご挨拶の書き込み・・。

発車後のざわつきが収まった頃にシャワーの予約とカードを買いに食堂車グランシャリオへ、グンシャリオとはフランス語で北斗星の有る大熊座の事だとか。
この時間は予約によるディナータイムなのだがお客さんは2組だけ・・ちょっと寂しい食堂車・・。
(画像はフリータイム時に撮影)
確かにシーズンオフだけど乗車率も低い模様で個室寝台も空きが多かった、開放B寝台も1/3程度か。
シャワールームは2部屋あり1人30分単位で予約出来る、ただ水タンク容量に限りが有るので利用出来る人数にも制限がある、私は2人目だったが少し遅い時間に予約を入れて一旦自分の寝台に戻る事に・・乗車前に食事はしっかり食べた物の、食堂車の厨房からは良い香りが漂い食欲をそそられます。

この食堂車は元々電車(サシ485)の食堂車でした、特急列車から食堂車が消え、お役後免になっていた所を客車として改造、北斗星の食堂車(オシ24)として生まれ変わりました、その為車体の構造や断面が他の寝台車と違います。
画像は尾久の車庫に回送されていく北斗星、食堂車が前後の寝台車と大きさが違うのが解ると思います。
台車も電車時代の物をブレーキ装置の改造はしていますがそのまま利用されています。

やはりシーズン前の為かロビーカーも閑散とし北斗星グッズを並べて販売しているのですがなかなか売れない様子でした。
さて予約をした時間になったので着替えを持ってシャワールームへ、画像のロビーカーの一角にシャワールームが2組み有ります、小さいながらも脱衣所もありカギをかけて買い求めたシャワーカードを差し込む
(左の画像の下側にスロットがあります。)、これで6分間お湯が使えます、ただ気を付けなければならないのは脱衣所のフック型カギを開けると残り時間がリセットせれてしまいます、列車の振動で開かない様しっかり確認。


   
この画像は私の電話端末にトレバと言う小型カメラを接続し撮影した物で
11万画素、カラーが256色表示のため荒く見えてしまいます。
割と暗かったのですが案外写る物ですね・・。


お湯の出止め、温度を調整するダイヤルの部分に残り時間が表示されています
(真ん中2枚の画像)、まずザッとお湯をかけて一旦止める・・もちろん残り時間も止まります、石鹸で洗いながら少しずつお湯を使い後はお湯が止まるまでのんびりと暖まる・・スッキリしました、頭は備え付け(画像右)のドライヤーで乾かせます、6分間は短い様ですが実際に使ってみると十分な量です。

自室に戻って・・またパソコンを立ち上げて走る車内からWebへの接続を試みる・・ちょっと電波は弱いけど安定して通信が出来ます、移動しながらの通信はデータカードにアンテナが無い分一抹の不安が有りましたが結構粘ってくれて基地局の渡り歩きもスムーズ、改めてその性能に関心。
いつもの掲示板にちょっと書き込み、もう間もなく通話エリアを出る事も書き添える・・・次は函館から。

シャワーでサッパリし寝るにはまだ早い、普段はあまり飲まない私だけど滅多に出来ない夜汽車の旅・・食堂車のフリータイム(パブタイム)開始の放送に誘われて出かけてみた。
片隅の席に収まりグラス生ビールを注文、時々暗い車窓を流れる明かりをぼんやり眺めながらグラスを傾け今回の一人旅の余韻に浸る・・。
(ちょっとクサイですね、表現が・・f(^^;))
車では味わえない雰囲気でしょう、車内には女性の方がもう一人、そちらはワインを楽しみながら同じように暗い車窓を見ている・・、いいな〜列車の旅は・・。
列車の揺れと走行音を肴にのんびりと・・今度は何時味わえるか解らないのでゆっくり楽しむことに。

函館まではまだ時間もあるし・・DDIポケットのエリアにもまだ遠い・・文字電話の圏内モニターをセット
(電波をキャッチすると赤ランプが定期的に点滅)して少し横になる事に、室内の照明を落として夜の車窓を見ながらウトウトしていると・・パッ・・パッ・・と2度ほどモニターランプが点滅、”あれ?ここはまだ圏内では無い所??”表示で確認して・・と思ったらメールが着信、”えっ?ウソ・・”と文字電話を手に取って見たら確かにEメールが来ている、しかもその時は既に圏外の表示・・。
これは驚いた、手元に有ったエリアマップで調べたけどやはりその時間に列車が走っていた所はエリア外・・いまだに不思議です。



列車は定刻に走り函館の通話エリアに突入・・わっ、仲間内から次々メールの着信、どうも列車のダイヤから逆算して私がエリアに入るのを待ちかまえていた模様、もう夜も遅いのに嬉しい事です。
右下の画像は私が乗っていた車両で真ん中の下の窓が私の寝台です。
(上野到着後に撮影)

函館駅にも定刻で到着、しかしもう少しやんわりと止まれないものかなぁ、もう寝てる人もいるのに貨物列車的な止まり方・・では機関車の交換(ディーゼル機関車から電気機関車)と共に進行方向が変わります、数分間停車の内に付け替えしてしまい案外早く発車となりました、掲示板では皆さんとチャット状態、しかし函館をでると間もなく通信エリアから出てしまいます。
急いで書き込んでいたのですが揺れた拍子に途中で送信してしまい文章が途切れて書き込まれてしまいました。
案の定直ぐに圏外となりちょっとしたミステリー状態に・・それをネタに掲示板が賑やかになっていたのを知ったのは青森の到着前、通信エリアに入ってからでした、しかも皆さんまだ起きていて待っていてくれた・・どうも時刻表を見ながら私の乗った列車がエリアに入るのを予想していたのですね・・。
こちらその時の書き込みが有る掲示板を転載いたしました。


青森でも機関車の交換と進行方向が変わります、ここから上野まではEF81と言う電気機関車がロングランします、途中駅で運転停車(乗務員の交代で停車、時刻表では通過扱い)は有りますが仙台まで乗客の乗り降りが有りません。
青森を衝動一発で発車、しばらくは通話エリアも続くので掲示板で待っていてくれた皆さんとしばし文字でお喋り。

しかしカード型データ通信端末、想像以上に安定した通信が出来ます、短いトンネルなどは切断せずに通過してしまいますし基地局の電波を上手く乗り替えて通信が継続できます。
リブレットのバッテリーも残り少なくなり、しばらく通話エリアも離れるため私も少し休む事にしました。



   

目が覚めると東北ののどかな田園風景の中を北斗星は快適に駆けて行きます、右の画像は寝台車の通路で山側になります、流石にまだ誰も見えません、もっとも乗客も少ないのですが・・。


朝食用のサンドイッチはなんと売り切れ、数量が少なかったのかな?、ホットコーヒーと昨晩買って置いたチョコレートで我慢する事に・・。

そう言えば昨日も2食だった様な・・私は普段朝食をしっかり取りますが案外2食でもいられるものですね。

電波の濃い東北からいつもの掲示板に朝のご挨拶を書き込む・・皆さんはまだお休みでしょうか・・。
画像の左端は基地局電波のモニター用に電波の強さを表示させている端末、意外だったのはその端末では圏外表示なのにリブレットにセットされたカード端末と右の音声用端末は弱いながらも電波をキャッチしていた事・・端末の性能差だろうか・・。
車窓にも家が増えて来ました、仙台、福島、郡山と定刻に運転されている北斗星、黒磯で架線の電圧が交流の20000ボルトから直流の1500ボルトに切り替わります、北斗星を牽引している電気機関車は両方の電源に対応し、切り替えて通過していきます。
直流区間に入ると見慣れた電車が関東に近づいた事を感じさせてくれます、上野までもう少し。


 

大宮も定刻に到着、私も荷物をまとめ始めます、16時間の列車の旅も後少しで終着です、長い様ですがもう下りなくては・・そんな感じですね。
北斗星4号は定刻に上野駅14番線に滑り込みました、画像は上野駅到着後に撮影、左上は私の乗っていた車両の出入り口、A寝台個室とB寝台個室が一緒に組み込まれています。
右は食堂車で昨晩私がグラスを傾けていた席、左の画像は一見夜の様ですが上野の地平ホームです、これから推進運転(機関車を付け替えず押されてバック運転)で車庫に回送されます。

上野からは山手線、地元に通じる西武鉄道新宿線と乗り継ぎ13時前には自宅に到着、無事に帰ったことを北海道のお2人にメールにて連絡し今回の旅を終えました。
一人旅・・と書きましたが道中皆さんからのメール、掲示板の書き込みなどで楽しい旅が出来たことを嬉しく思いました。
今度は津軽海峡線を昼間、景色の見える時間帯にまた行きたいと思っています、2回とも夜に通過してしまい景色を楽しむ事が出来なかったので・・・その時も今回利用した切符が販売されている事を願って・・お世話になったgoさん、ぴょんたさん、有り難うございました。



 
EF81型電気機関車、架線が有れば何処へでも・・と言うわけで日本のJR電化路線の電源3種類(直流1500V、交流20000Vの50Hzと60Hz)に対応、交直流電気機関車の標準型式になっています。
標準色は交直流機関車の色であるローズピンクですが、北斗星牽引機は塗色が違いどちらかと言うと交流機に近い赤、サイドには流れ星が描かれた通称”星ガマ”と呼ばれる機関車、他には貨物色やトワイライトエクスプレス塗装の機関車、関門トンネル用に塩害対策のためにステンレス車体の機関車(300番台)とJR貨物用に新造された450番台とバリエーションも多い。
24系25型式客車、集中電源方式(専用の電源車からサービス電源を供給)で幅の広い寝台、2段と言う居住性を上げた寝台車、登場時はステンレスの銀帯を巻いていましたが北斗星用にグレードアップした事に伴い金色の帯に変更されています、北斗星用の車両は耐寒耐雪改造がされていて通常折り戸の扉を引き戸に改造されている。
新造車では無く従来からの寝台車を改造した車両でそろそろ新車の導入が待たれる、カシオペアは新車だが解放タイプのB寝台は無く豪華版・・どうしても割高になってしまいますのでリーズナブルな料金で使用できる従来型北斗星の新型を望みたい所です。



これにて終着、Topに折り返しま〜す。