行って来ました北海道、今度は1人旅。(4)

滝川から乗ってきた快速のキハ40はここ富良野まで・・ここから帯広までは軽快気動車と言われる新系列のディーゼルカーに乗り換え。
このキハ150は旭川から富良野線を走ってきた物で富良野にて滝川からの快速の乗客を受けて帯広に向かいます、今では南千歳から新夕張を経て新得まで石勝線が開通し特急利用がメインになっていますが以前は滝川より根室本線、富良野経由でしか帯広方面に行けませんでした。
快速のキハ150も定刻に富良野を滑り出します、軽い車体に力の有るエンジンでエアコンも搭載し空気バネの台車、乗り心地も良好で多少の上り勾配など物ともせず快適に走って行きます。
室内は上の画像右の様な物で構造的にはセミクロスに分類されます。

富良野を出てしばらくは画像左の様な所を走ります、特に大きな勾配もなくジョイント音も軽やかに・・。
途中駅では富良野方面に向かうキハ40と交換、たった1両の気動車にはもったいない程駅構内が広く、ホームも長い、これは以前この根室本線が帯広、根室方面へのメインルートだった名残かも知れません。
気動車の乗客も少なく外気温もさほど高くないせいか冷房がキツク感じてきたら運転手が”暑いですか?、暑くなったらまた入れますので一旦冷房を止めましょうか?”との言葉が・・、これから上り勾配区間に入る事もありエンジンへの負荷を減らす目的も有るでしょう、もっともこの気動車のエンジンは450馬力の強心臓ですが・・。
この車のエアコンは機械式と呼ばれ走行用エンジンから動力を取りコンプレッサーを回すと言う自動車と同じ構造です。

石勝線と合流する手前に”いくとら”と言う駅が有りますが、この駅は映画”ぽっぽ屋(鉄道員)”の舞台になった駅です、映画の中では”ほろまい”と言う終点駅でしたが実際には中間駅になります。
映画では確かに富良野向きの線路に盛り土らしい物が有り終点を表していますが良く見るとその盛り土の向こうにも線路が続いているのが確認出来ます。
駅には撮影に使われた駅舎(画像左)転轍機小屋(画像右)、腕木式信号機(下の画像左、妙に背が低い)トイレ(便所と言った方が合うかな?)等が残されています、駅前にもそれらしい建物も・・。
停車時間が僅かなのと車両の窓も開かない構造なので社内からガラス越しの撮影になりました。

列車は快適に走って来たのですが次の落合駅を出発後なかなか加速しない、速度が上がらない・・そんなに上り勾配でもないしこの程度の勾配でへこたれる様なエンジンでもないし・・何だろう?と思っていたら新得手前の信号所(列車交換、すれ違いのための設備)で運転停車”すれ違いの為20分停車します・・”なるほど!速く走ってもここで止まっていなければならない、その為のんびり走ってきた訳か・・、しかし熊笹が生い茂り本当に熊でも出て来そうな所に止まっている、ポイント等は遠く離れた所からの遠隔操作(CTC)になっているのだけど大した物です。
停車中に特急(キハ283系)とローカル列車(キハ40系)の2本とすれ違いました。

列車交換も終わり発車したと思ったら今までのうっぷんを晴らすかの様に飛ばす飛ばす・・スピードメーターを見に後ろの運転台へ・・ヒャア!103Km出ている・・。
また列車は軽快に走り私の使う電話機のエリアにも突入、芽室駅に到着です、目指す帯広までもう一息。


キハ150系気動車、普通列車用として旧型車の取り替えとスピードアップのために平成5年に登場。
キハ54等の新車がステンレス車体なのに対しキハ150は鋼鉄車体を採用、室内は画像の通りセミクロスで1+2と言う座席配置になっています、もちろんワンマン運転に対応。
キハ150は富良野線や函館本線で運用される0番台と室蘭本線などで運用される100番台とが有ります、0番台は北海道のローカル用気動車としては初めて冷房を搭載、冷房はバス用の物を屋根に設置し機関直結型の機械式です。(車と同じ構造で走行用エンジンからコンプレッサ駆動の動力を用います)
0番台は測窓固定式、100番台は冷房が無いので測窓上部が客室側に少し開く構造になっています。
面白いのは塗装で共にアイボリーを基本としてラベンダーとライトグリーンのラインが入りますが0番台と100番台ではラインのパターンが逆になっています。
新系列ながら従来の気動車とも連結運転が可能、エンジンはN−KDMF15HZ型、(排気量15000cc、横置き6気筒、吸気冷却器付きの過給機付き、いわばインタークーラーターボ)最大出力は450馬力という物を1台搭載しています、軽い車体にキハ40系の倍以上の出力ですね。


終点も近づいたころ、車窓にはここ北海道でしか見られない車両も。
この機関車はDF200と言うディーゼル機関車、ディーゼルエンジンを搭載していますが走行の動力はモーターと言う”電気式ディーゼル機関車”です。
エンジンで交流発電機を回し発電、それを整流器で直流に変換、その直流をインバーターで3相交流を作り3相誘導電動機を駆動すると言う一見ややこしいシステム。
しかし直流モーターの用に大きく摩耗する部分が無いのでメンテナンスが楽で効率も今までのDD51等の”液体式”(トルクコンバーター使用)より効率も良いとか、機関車の愛称はレッドベア・・・赤い車体で力も有るからでしょうね。
最近のJR貨物では新型機関車に愛称を付ける事が多くなってきました、他に電気機関車ですが”桃太郎”や”金太郎”と言う愛称を持つ機関車が有ります。


私を乗せた列車もいよいよ終点の帯広駅に近づき高架へ駆け上がりました、以前は乗り替え駅でもあったのですが赤字ローカル線として廃止となり今では途中駅となってしまった帯広駅、まだ駅前は画像のように開発中の所も見られます。
前回来たときに見られた看板をまた見ながら列車は定刻にホームへ滑り込みました。
まだ2度目と言うのに何だか懐かしい・・・、6月初旬ですが流石に空気は清々しく気温も東京に比べ低いですね、でも気持ちが良いです。
ここでキハ150ともお別れ、フリー切符の”行き”の券はこの時点で回収されてしまい、今後は”帰り”の切符が乗り放題の乗車券になります。
実際は北海道に入り最初に下車した駅で”行き”の切符は効力を失い回収されます、前回は札幌で降りましたが今回はここ帯広まで下車しませんでした。


到着はお昼・・朝がおにぎりだったのでお腹が空きました、やはり帯広に来たなら食べるのは”豚丼”でしょう。
前回はgoさんたちと一緒に郊外にあるお店に行きましたが、今回は足がないのでそれは無理、駅ビルを散策していたら前回来たときには無かった飲食街がありそこに豚丼専門店を発見!、良い香りに誘われて飛び込みました。
ささやかな贅沢としてお肉の量が多い物を注文・・タレの香りが食欲をそそります、お店で食べるとおみそ汁も付いてくるのも嬉しい。
10ヶ月ぶりの豚丼、うっかり撮影する前に食べてしまったのでお店のポスターを撮影・・東京でも食べられるところが無いかなぁ・・。


お腹も満足したところで少し駅前を散策し時間調整、まだgoさんはお仕事中なので・・レンタサイクルでも有れば良いのですが観光案内所で聞いても残念ながら無い模様。
レンタカーではもったいないし・・やむを得ず徒歩で。
前回も書きましたが帯広駅前に1筋のレールが残されています、恐らく高架になる前の駅構内にあった線路をモニュメントとして残した物と思われます、ただそのレールが上りホームのなのか下りホームのなのか・・又は測線なのかは解りませんが・・真っ直ぐ高架の方へ伸びているので本線側のレールだと思いますね。


携帯電話のメールにてやり取りをし少し早いですがgoさんの仕事場に向かう事に・・とても歩いて行ける距離では無いのでタクシー利用・・東京では10分以上かかりそうな距離を数分で着いてしまいました、10ヶ月ぶりのご対面、相変わらずスマート・・食べても太らないと言うのが羨ましい限り。
邪魔にならないようお部屋の隅に収まり、入れていただいたコーヒーを飲みつつgoさんのお仕事が終わるのを待つ。

goさんのお仕事終了後場所を居酒屋さんの様なお店に移り食事と共にジョッキを傾ける・・次々とお料理を頼むgoさん、私はもうお任せ状態に・・とにかく美味しいのだけどちょっと量が多いかなぁ。
(残念ながらこの辺は画像が有りません、食べるのとお喋りに夢中になってしまったので・・。)
私も以前に比べれば量を食べる様になったのですが夜行のはまなすであまり寝られなかった事もありちょっと食欲が落ちていて残念な思いをしました。
goさん、スマートな体形ながらしっかり食べますね・・ただ食べない時は一日軽食1食で済ませてしまうとか・・ムラがかなり有るようです。
結局お店の閉店近くまで居て、その後はgoさんのお家に私が転がり込む事に・・寝不足も何のその3時頃までよろず話をしてししまいました、銭湯に行くはずがしっかり忘れてしまった・・。
6月だと言うのに夜はまだ結構冷えます、お部屋には大型のファンヒーターが2台とその予備タンクが2ヶ・・真冬の夜中に燃料切れになると命が危ない??、激寒時にはヒーター2台をフル回転させてもお部屋の温度が16度程度にしかならないとか・・、この時も少し暖房をしました、東京では蒸し暑い季節なのに。
布団に入ると旅の疲れも有り一気に夢の中に・・いびきをかかなかったかなぁ、ちょっと心配。

トラックの通過した音と振動で目が覚めると・・”あれ?goさんがいない”そう言えば早朝に何か予定が入っていた様な。



goさんの車に乗り換えです。(^_^;)