今年も見物、南国土佐のよさこい祭2006(1)
今回は鉄分の補給(鉄道乗り歩き)も含めての旅となりました。

2001年に初めてよさこい祭りを見物&飛び入り参加して踊ってきましたが2005年に続き2006年も参加・・あの雰囲気と美味しい鰹も楽しみたくてまた四国は高知まで行って来ました、前回までは車による移動でしたが今回は鉄道利用、しかも殆ど特急を利用するという事に・・財布には辛いですが体には楽、鉄分の補給も兼ねてのよさこい祭り見物となりました。

20時に自宅出発、地元路線上りはガラガラ、まあ先頭車と言うこともありますが・・。
車両は201系・・
東京駅でサンライズの入線を待つ一時・・kioskに寄って手には飲み物とおつまみを持つ。(^^)
21時30分頃の画像ですが平日なのでネクタイ姿の方が多いです。

285系サンライズ瀬戸・出雲入線、岡山まで2つの列車が併結して走ります、走ってくる列車にストロボ撮影は御法度・・コンパクトデジカメでは流しも難しくこの様な画像に。
この旅で一夜の宿にもなる列車です
サンライズのB寝台サンライズシングル個室、下階になります、乗車予定の一ヶ月前を3日ほど過ぎたら上の階は殆ど満席だった様で友人共々下の部屋でした、窓の下枠とホームが同じ高さです。
  
狭いながら機能的にまとめられた寝台、内装はミサワホームが担当したとか・・狭くても個室なので空調も好みに調整出来、シェーバー用となっていますがAC100Vのコンセントも有るのでパソコン程度は使えます、また好きな時間車窓も楽しめるのも個室ならでは・・、私の部屋は海側で月がとても綺麗に見えていました。
編成の中でこのB寝台サンライズシングルが一番多く作られています、他にはシングルデラックスのA寝台、ツイン、シングルツイン、ソロ個室の各B寝台と特急指定席券で乗れるノビノビ座席・・簡単なセパレーションで区切られたフロアに寝転がって乗れるカーペット敷きシートが有ります、寝台券がいらず安くてゴロリと寝ていけるので人気・・この日もほぼ満席でした。
サンライズは間もなく東京駅を発車・・ホームの反対側には通勤客を待つ211系。 熱海辺りだったでしょうか翌朝の東海道線通勤ライナーとして運転される257系が休んでいます、本来は中央線で”あずさ”や”かいじ”として運転される車両です。
この画像は山側の友人の個室より撮影、缶入りの水割りとおつまみをつつきながら寝るまでの一時車窓を楽しみます。
自分の寝台で少しウトウトし目が覚めて表を見たらホームで一休みしている職員の姿が・・既に夜行以外の通勤列車は走らずその間のメンテナンス作業・・この方達の働きで安全快適な旅が出来る訳です。 岡山駅の手前で目が覚め買って置いた缶コーヒーを飲みながら・・。
サンライズ号は併結していた”出雲”編成を切り離し瀬戸編成7両で四国を目指します、ここ児島駅がJR西日本とJR四国との連絡駅、乗務員はJR四国のメンバーに変わります。
瀬戸大橋を渡れば間もなく終着・・橋の構造物の関係でなかなか良い風景が撮影出来ませんがよく見ると帆船らしき姿が見えます。
また下の個室からでは防音壁が邪魔になり風景が楽しめず残念・・。
窓から下を見ると・・もちろん海・・歩行用通路も有りますが下が丸見えで歩くのは怖いですね。
7時18分定刻に終点高松に到着、駅名の看板に何処かで見たような表示も・・東京の地下鉄でも見られる表記です。 高松駅ホームで朝陽を浴びて回送を待つサンライズ瀬戸号、色とデザインのためかそれまでの寝台特急電車583系などより軽快に感じます。
鉄道ちょっことメモ
285系特急寝台電車はJR西日本とJR東海が一緒に開発した直流寝台電車になります、国鉄時代に作られた交直両用の581系や583系電車の登場いらい31年いらいの寝台電車になるでしょう、581系や583系電車の様に夜は寝台、昼間は座席と言うような昼夜兼行の運用がされることは無く、285系は寝台・・夜行専用の設計になっています、乗っていて軽快に飛ばすなぁと思っていたら営業最高速度130km/h・・客車寝台では真似が出来ない流石電車と言ったところか。
JR西日本の車両は0番台、JR東海の車両は3000番台の区別があり共に7両編成、その内2両がモーターの付いた電動車、2M5Tと言われる編成になります、その電動車の2両は床下や屋根に機器を取り付ける関係で2階建て構造には出来ずノビノビシートとB寝台ソロ個室になっています。
雑誌によると0番台3000番台では一部電動車の床下機器の並び方に違いが有るそうな・・そこまでは見ませんでしたが。(^_^;
今までの電車列車では編成の半分以上が電動車となる編成でした、万一一部の電動車がトラブルを起こしても運転を続行出来るようにと言う考えも有りました、この285系は7両の内たった2両の電動車ですがその様な事は微塵も感じさせない走りでした、インバーター制御と在来線の電車としては220KWと出力の高いモーター(一般的な電車ではモーター1台で95〜170KW程度)を用いている事もあります、東海道線、山陽本線では急勾配が長く続く路線は無いと言うのも関係しているかも知れません。
余談ですが岡山で別れ出雲に向かうサンライズ出雲は伯備線で山道・・峠を越えます、285系登場時の試運転でこの山道を2両の電動車の内1両を故障したと仮定して動力を切り、残り1両の電動車で運転する試験もやったとか、しかも上り勾配で一旦停止しそこから起動・・走り出せるかの試験も・・結果は1M6Tの状態で見事に走り出したと言う強者です。
エンジンとは違いモーターは短時間なら電流を多く流し定格より大きな力を出せると言う特徴を上手く利用しているのかも知れません。
サンライズエクスプレスのシンボルマークとロゴ、そのものズバリ朝陽・・日の出ですね。 私の利用した寝台をホームから・・室内は低く感じますが十分に立つ事が出来ます。
高松駅改札口、立て替えられたので改札が自動になっていない以外は東京の駅と変わりません、乗り換え時間に余裕が有ったら表にも出てみたかったのですが断念、そのためここまでの切符が手元に残ってしまいました。
切符は東京から高知間の往復に接続駅の宇多津と高松間も購入し”サンライズ”の終点、”しまんと”の起点乗車をしました。
朝食はさぬきうどんを・・駅構内に有る立ち食い店ですが出汁も好みの味でつるっとした食感と歯ごたえは本場ならでは・・かな?、普通のお店でも食べ比べしてみたいところです。
列車に揺られてきた体に丁度良い感じでしっかり体も起動出来ました。
高松駅ではここでしか見られない車両も・・この列車は岡山と高松間を最高速度130Km/hで走る快速マリンライナー、5000系5100形・・高松寄りの先頭車は2階建てタイプ、お顔はご覧の通り独特なデザインになっています。
マリンライナーにはJR西日本の223系で運転される列車もあり高松寄りの先頭車1両はグリーン車になっていたと思います。
気動車王国と言われた四国ですが電化区間も増え気動車と共にJR四国のみで見られる車両も。
左は気動車の代表的な型式・・キハ40系47型気動車、JR四国の40系気動車は製造当初からの機関・・エンジンを用いているので走り出すときに甲高い音が響きます、他のJRでは機関の積み替えが進んでいるのでこの独特の音も聞かれなくなってきました。
右は7000系電車、やはりJR四国のみで運転される普通列車用車両です、両運転台の電動車7000型と片運転台でモーターの無い制御車7100型があります。
画像の列車は7000型に7100型を繋いだ2両編成、デザインは窓の構造に違いかありますが1000系気動車と同じ構造の模様です。
左の画像・・この車両は121系電車、国鉄民営化以前に作られた車両でクモハ121形とクハ120の2両固定編成で運転されています。
何処かで見た事のあるデザインだと思ったら207系試作車に似ています、ただ台車やモーター等は廃車になった103系車両からのリサイクル品に105系用制御装置を組み合わせて使用しているため走行性能は105系と同じ・・しかしブレーキは最近の車両と同じ全電機指令式・・ちっょと変わった車両になるかも知れません。
うどんを食べて駅構内をブラブラしていると高松より高知へ向かう2000系の特急列車”しまんと”が入線してきました、この車両もJR四国でしか見られない車両になります、正確には”南風”として瀬戸大橋を渡り岡山まで入るのでJR西日本管内でもその姿を見ることができますが。
鉄道ちょっことメモ
JR四国の2000系は気動車初の制御振り子機能を装備し山岳路線である土讃線の急勾配、急カーブでそのパワーと振り子機能を発揮し大幅な時間短縮が出来たとか、最初に登場した試作編成はTSE、“Trans Shikoku Experimental”と言われました、直訳すると四国の実験列車・・でしょうか。
出入口にはプラグドアを採用・・ス〜っと閉じて最後はパタン!・・そんな感じで閉まります。

以前はエンジンから台車へ動力を伝達するプロペラシャフトの反作用が有り無理と言われた振り子式気動車ですが2台のエンジンを背中合わせに積み生じる回転力を打ち消し合うと言うことで実現させました、この技術は北海道の特急列車にも使われいます。
走行用エンジンはコマツ製のSA6D125Hと言う型式で出力は330馬力、昔のエンジン型式に言い直すとDMF11HZになりますか・・、変速機は新潟コンバータ社の変速1段直結2段式液体変速機を用い、25パーミル(道路なら2.5%)上り勾配の釣合速度は95km/hでの走行が可能、2400型はエンジン1台当たりの出力が330馬力から355馬力にパワーアップされ、ブレーキ装置も踏面ブレーキ(車輪に押しつけるブレーキ)からディスクブレーキになるなど変化が見られます。
余談になりますがエンジン2台の内1台が故障しても運転は続けられます、ただし振り子機能は使えず固定され速度を落としての運転になるでしょう。
乗車した特急しまんとは3両編成、その編成を見ていたら前後でデザインが違います、高知寄り先頭車2155車は量産型の2000系2100型ですが2両目と3両目はN2000系と言われる2400型でした、しかもこの2424車はその試作車・・量産車は前面のデザインでライト類が前面窓の上に設置されるなど変更されていて旧2000系と同じデザインの2400型はこの編成だけ・・貴重な車両に会った感じです、旧2000系は120Km/hが最高速度ですが2400型は130Km/hの運転が可能だとか・・今回は旧2000系が併結されているので130Kの運転は出来ませんでしたがその俊足ぶりを楽しむことが出来ました。
指定された座席は高知寄りの先頭車、前から3列目、パノラマとまでは行きませんが前方展望が楽しめます、ただ残念ながらトンネルが多く遮光幕を下ろしている区間が多いです。
運転機器はマスコンハンドルとブレーキハンドルが分かれた2軸タイプ、機器もスッキリまとめられています。
高知寄り先頭車車内、気のせいか電車特急よりスッキリした印象があります。
走り出すと案外エンジンの振動が車体に伝わってきます、気動車に始めて振り子機能を採用した車両で120Km/hでの走行も可能・・ちょっと荒削りな感じがしたのは気のせいかな・・豪快に走る・・と言った所でしょうか。

カーブにさしかかるとこんな感じに・・。
制御振り子の動作は滑らかでした。

途中駅の風景、列車交換(すれ違い)の出来る駅にはまだこ典型的なY字型分岐機・・ポイントが見られます、通過列車にも通過速度の制限がかかるのが辛い所です。
名所でもあり難所でもあった大歩危小歩危の谷間を”しまんと”は右に左に車体を傾け駆け抜けて行きます。
川の水が綺麗です、振り子機能のおかげで走行速度も速く線路脇には結構木も多くてなかなか良い画像は撮れませんでした。
しまんとで高知に到着後まだホテルのチェックインには早いので1000系の普通列車に乗り換え、土佐電鉄の西の起点になる伊野駅まで向かいました、せっかくなので土佐電鉄も全線乗ってみようと言うことに。

伊野駅到着後一休みと水分補給を兼ねて駅前の喫茶店へ・・”純喫茶”と言う文字が似合いそうなお店・・ここだけ時間の流れが止まっていた、そんな雰囲気の喫茶店でした、暑い時間帯ですが熱い飲み物を頂く・・でもこれが美味しいのです。
私が飲んだのはカフェオーレ・・暑くても暖かい飲み物の方が体には優しい・・と思っています。
電車が来るまで伊野駅付近をちょっと散策、既に電車が到着し折り返さなければならない時間なのですがまだ電車は見えません、高知市内がお祭りの影響で混んでいるのでしょう。
後ろ姿は鉄道仲間でもある私の友人・・私よりも四国に来ている回数は多いですね。

分岐した線路は上り勾配になりを木の生い茂る方へ延びています、電車の発車時間に余裕が有れば散策してみたい・・トワイライトゾーンとでも言ったところでしょうか。
終点駅からスプリングポイントを経て左へ曲がり伸びている線路が・・線路を見る限り現在は使われていない様な感じです。 後に調べた所この奥にはヤード・・複数の線路に分かれた留置線が有り以前は伊野車庫と名乗っていた様です。
その後この車庫で夜間に留置する運用が無くなり一時は駐車場になったものの現在は使われていない模様です。
伊野駅に到着する電車、予定より15分ほど遅れてやってきました。
車両は600型、31両が在籍しているため土佐電鉄で一番多く見られる型式だと思います。
600型の車内、あまり強くは有りませんが冷房も効いています、この後高知に近づくに連れてラッシュ並に混みました、利用者には年輩の方も多く見られ高めのステップは有りますがやはり人に優しい乗り物と言う感じがしました。
その600型の運転台・・年代を感じさせる機器の中に後から付け足されたデジタル機器が妙に目立ちます。
制御装置は車両により間接式(架線らの600V電力は床下の制御機に入り運転台の制御ハンドルで遠隔操作する。)と直接式(架線からの600V電力が運転台の制御機に入り直接ハンドル操作でする)とが有るとの事で私が乗った618号は間接式制御でした。
乗車した電車は本来”文殊通り”行きだったのですが遅れが大きくなったため途中の”知寄町”で前途運休となり折り返しに・・運転手が無線で司令所らしき所と交信していたのですが運用変更の連絡だったようです。
”知寄町”からまた後続の”文殊通り”に乗り継ぎ扱いで乗車、”文殊通り”で”ごめん”行きを待つことに。
ごめん行きを待っていたら広告を身にまとった車両も・・航空会社の広告でスカイブルーが綺麗です。 20分程暑い中待ちました、やってきたのはZパンタを上げた800型、元山陽電気軌道の車両ですが土佐電鉄に来た時に集電装置をそれまでのビューゲルタイプから今のZパンタグラフに交換されたそうな・・LED化された行き先表示と共に”ごめん”と書かれたサボも付いています。

黒猫さんは荷物以外に人間も運ぶのですね・・と言いたくなるヤマト運輸の広告が描かれた車両。

続行運転で付いてきましたが途中駅で折り返して行きました。


ごめん駅間近までは複線なのですが・・。
終点ごめん駅構内は単線になります、そのため遅れが出たりして続行状態になると同時には入れず先の車両が折り返すまで一方は右上の複線部分で待つ事になります。 乗ってきた800型がごめん駅を折り返していきます、丁度走っている所が複線と単線のポイントになります。
ごめん駅側に有ったレストランでちょっと遅めの昼食、外観から見てちょっと高そうなイメージでしたが入ってみるとランチが安い・・スープ、サラダ、ミニピザと鶏肉の料理とライス・・デザートとコーヒーまで付いて880円・・これは驚きました。
居心地も良くゆったりとしたランチタイムになりました。


デザートとコーヒー・・ここまで付いて880円。


表にはごめん駅に出入りする電車が見えます。


帰りは土佐くろしお鉄道を利用して高知まで戻る事に。

駅の入り口にはこの様な看板が・・。
ごめん駅が有るならありがとう駅が有っても良いのでは・・後免駅が有り後免町駅ではちょっとまぎらわしいので・・と言うお話。

書いたのはやなせたかしさん、あんパンマンの作者だったかな?、描かれているキャラクターにその様な雰囲気も。


後免町ホームから見た土佐電の後免駅。
コンビニの裏側になっています。
ホームに向かっていたら丁度下り列車が到着、私たちが階段を上りきる前に列車のドアは閉まりました、発車のためエンジンを吹かした所で私たちがホームに・・私たちの姿を見て運転手は動き出した列車を止めてくれました、でも私たちは上り列車を待ちます・・すいませんです、高知の人の温かさを感じた様な・・。(^^;
しかし上り列車までは30分程の時間が・・暑いですが日陰にいると風が心地よい。


後免町駅は丸太を組み合わせた様な作りに。


高知行きは残念ながらJR四国の1000系でした。
 
今回お世話になるホテルにチェックイン、Webの地図にも載っていなかったので小さなホテルなのかと思ったら・・大きくて立派なホテルでした、設備も良くそれでいて今まで泊まったホテルの中で一番リーズナブル。
駅からも近く、お祭りのメイン会場や踊りの集合場所にも近く良い所でした、来年も利用したい・・。
ホテルで一休み後は現地Hさんと合流し、車で到着したGさんと共に地方車の音が響く町へ・・カツオと生ビールで一年ぶりの再会をお祝い?・・今回は関東より3人でお邪魔しました。

高知の2日目へ