HV400
"PCによる項目設定、制御、記録保存、解析"
機能詳細
PCによりHV400の計測設定項目を指定し、制御します。
計測後、HV400に記録されたデータを、PCのHDD上に保存します。
保存後、エクセル変換や、様々な解析を行います。
PCによる制御は大きく分けて、3つあります。
1.計測 − 計測画面による
2.解析 − 解析画面による
3.一覧 − ファイルリスト一覧画面による
これらの画面では、ボタンの操作や数字の記入などにより、条件を設定します。ボタンの操作などはPCのマウスを用いて行い、数字の記入などではキーボードを用いて行います。2.解析は別項の”解析データ”を参照してください。
<<計測画面>>
計測に必要な条件すべてを設定します。
設定後、測定開始ボタンを押すかフロントパネル上のBNC端子より信号を入力することで、測定が始まります。
記録すべきと思われる対象に対して、記録開始ボタンを押すか、フロントパネル上のBNC端子よりことで、記録が始まります。
記録終了後は指定のファイル名で、HDD上に記録されます。
1.測定に必要な設定項目
必ず設定してください。前回使用した値がデフォルト値となります。
番号 | 項目内容 | 選択範囲 | 選択/入力方法 |
1 | 表示量の選択 | 変位量/速度(2者択一) | ボタンスイッチ切り替え入力 |
2 | メモリ点数選択 | 最小5k点、最大1M点の8種より選択 | 表示範囲から選択 |
3 | 表示時間間隔選択 (ハード的に平均化処理を行う時間) (説明1)参照 |
表示時間間隔、13種より選択 | 表示範囲から選択 |
4 | LED表示速度 | 固定 | 選択できません |
5 | アナログ出力選択 | リアルタイム/記録データ(2者択一) ただし記録データ出力は記録取得後に限る |
ボタンスイッチ切り替え入力 |
6 | アナログ出力倍率 | 最小10倍、最小1/100倍、4種より選択 | 表示範囲から選択 |
7 | 記録データアナログ出力時の 出力時間間隔選択 |
20μs固定 | 選択できません |
8 | デジタル出力倍率(変位量) | S1からS4、4種より選択 | 表示範囲から選択 |
9 | デジタル出力倍率(速度) | V1からV4、4種より選択 | 表示範囲から選択 |
10 | ボード選択 | 複数記録が対象のあり場合のみ必要 | (説明2)参照 |
11 | 繰り返し測定選択 | 単発測定/繰り返し測定(2者択一) | ボタンスイッチ切り替え入力 |
12 | 測定回数選択 | 繰り返し回数(繰り返し測定時のみ有効) | 数値入力 |
13 | 繰り返し測定の再測定スイッチ選択 | 自動繰り返し/手動繰り返し (繰り返し測定時のみ有効) |
ボタンスイッチ切り替え入力 |
14 | 自動繰り返し測定時の休憩時間 | 測定時間間隔(自動繰り返し測定時のみ有効) | 数値入力(秒単位) |
(説明1)計測データは常に1μsごとに得られています。この得られたデータをすべて記録しているわけではなく、複数点の平均値を記録しています。例えば16点の平均であれば、16μsに、1点データが出力されることになります。この16μsを表示時間間隔と呼んでいます。これより、この表示時間間隔は1μsの整数倍です。
(説明2)オプションのない場合は変更不可です。”1111”の値をお使いください。
2.測定開始の操作
HV400の測定を開始します。
項目番号 | 項目内容 | 操作方法 | 操作結果 |
ST1 | 測定開始 | 計測画面上の”測定開始”ボタンを押す または HV400フロントパネル上の”MEAS START”BNC コネクタ端子に、0Vを入力する。 |
いずれか、早い操作で測定開始 |
3.記録開始の操作
HV400に記録を開始します。
項目番号 | 項目内容 | 操作方法 | 操作結果 |
RE1 | 記録開始 | 計測画面上の”記録開始”ボタンを押す または HV400フロントパネル上の”MEM START”BNC コネクタ端子に、0Vを入力する。 |
いずれか、早い操作で測定開始、指定ファイル名でPC内HDDに記録 |
RE2 | 繰り返し記録開始 | 自動の場合と手動の場合がある <自動の場合> 計測終了後、HV400からPCへデータが転送されます。転送終了後、指定の休憩時間経過後、次の測定を開始。 PC上に保存されたデータには繰り返し番号に対応する”通し番号”でファイルが区別されます。(ファイル名作成ルール参照) <手動の場合> 計測終了後、計測画面上の”繰り返し記録開始”ボタンを押して次の計測を開始。 繰り返し測定の場合も、HV400からPCへデータが転送され、PC上に保存されます。 PC上に保存されたデータには繰り返し番号に対応する”通し番号”でファイルが区別されます。(ファイル名作成ルール参照) |
繰り返し記録される。 |
4.データ保存の操作
HV400で収録されたデータは、PC上に保存されます。
保存ファイル名は次の表現です。C:\はPC上のHDDを示します。
単発測定の場合
C¥PhotonProbe¥<作業者名>¥<日付>¥<ファイル名>
繰り返し測定の場合
C¥PhotonProbe¥<作業者名>¥<日付>¥<ファイル名>¥<通し番号>
ここで、<作業者名>、<日付>、<ファイル名>、<通し番号>の表記は次のとおりです。
名称 | 内容 | 入力方法 | 例 |
<作業者名> | 操作する人を区別するために作業者名を示します。解析や他の操作でも区別のために用います。 | 所定の欄に入力してください。 アルファベットで最大8文字です。 |
”KUROSAWA” |
<日付> | 測定した年月日を表示します。 数字8桁で表示されます。 最初4桁が年、次の2桁が月、最後の2桁が日を表します。 |
自動で表示されます。 入力することはありません。 |
2008年12月2日に測定した場合 ”20081202”です |
<ファイル名> | ユーザがファイルを区別するために用いるファイル名です。 | アルファベット、数字で入力してください。 最大12文字です。 |
”TEST01K3M6” |
したがって、計測年月日が異なれば、同一のファイル名が使えます。
5.簡単データ作業
計測画面上で、次の簡単なデータ作業が行えます。
1.エクセル変換
2.ソフト平均化処理
3.指定領域拡大
4.フロント画面印刷
これらの作業を行う前に、作業者名、対象データファイル名を入力することが必要です。
所定の位置に作業者名を入力すると、フォルダ一覧、ファイル一覧が示されますので、対象とするファイルを選択してください。
<1.エクセル変換作業>
HDDに記録されたデータをエクセルに変換します。
エクセルの表には次のように表示されます。
作業者名 | KUROSAWA | |||||||||
測定年月日 | 20081202 | |||||||||
ファイル名 | TEST01K3M6 | |||||||||
通し番号 | No8 | |||||||||
メモ | TEST | |||||||||
1 | (d1) | 50001 | (d50001) | 100001 | (d100001) | .. | ||||
2 | (d2) | 50002 | (d50002) | 100002 | (d100002) | .. | ||||
3 | (d3) | 50003 | (d50003) | 100003 | (d100003) | |||||
... | ... | ... | ... | ... | ... | |||||
50000 | (d50000) | 100000 | (d100000) | 150000 | (d150000) |
データ番号とデータを並べて表示します。エクセルの制限より、50000行以上は表現できませんので、
50001番目のデータは1番目のデータと同じ行で異なる列に表現しています。
同様に、50000の整数倍ごとに、行が変更されます。
(d1)、(d2)...(d150000)..はデータを表現します。
測定画面上での操作項目は次のとおりです。
操作項目 | 操作内容 | 選択/入力方法 |
エクセル変換判断 | エクセル変換の実行の有無を示す | ボタンスイッチ切り替え入力 |
エクセル変換後の表残留判断 | エクセル変換後にエクセル画面を残すか否かを決定する。 (エクセル変換判断で変換する場合のみ有効)残した場合、エクセルを終了する作業はユーザが行ってください。 |
ボタンスイッチ切り替え入力 |
メモ | エクセル変換後の表に記載するメモ。 50文字以内。 |
キーボードより入力 |
変換設定終了ボタン | 上記3項目の設定が終了後、押すことで、設定が有効。 | ボタン押入力 |
変換後のファイルはPCのHDD上に保存されます。
保存ファイル名は
単発測定の場合
C¥PhotonProbe¥<作業者名>¥<日付>¥<ファイル名>
繰り返し測定の場合
C¥PhotonProbe¥<作業者名>¥<日付>¥<ファイル名>¥<通し番号>
です。データと同じ名称ですが、ソフトの種類が異なりますので、区別できます。
<2.ソフト平均化処理>
HV400は表示時間間隔を選択する際に、すでにハード的な単純平均化操作を行っています。
ここでは、更にソフト的に平均化操作を行います。
測定画面上での選択/入力作業項目
選択/入力項目 | 内容 | 選択/入力方法 |
平均化種類 | 次のいずれかから選択する 1.平均化しない 2.N個の単純化平均 3.N個の重み付け平均 |
表示範囲から選択 |
N値 | 平均化する対象の個数 3,5,7,11,21,31,51,101、501,1001個から選択 |
表示範囲から選択 |
ガンマ値 | 重み付け平均する場合のガンマ値 平均の方法 N A[n]=Σ γ^j×C[n+j] j=−N 重み付け平均を選択した場合のみ有効 |
数値入力 |
<3.指定領域拡大作業>
取得したデータの一部のみ拡大して表示できます。
表示するデータの先頭番号と最終番号を入力してください。拡大対象データは、この作業の前に平均化処理を行っていた場合、平均化された値です。
拡大された波形は左下の画面に表示されます。
選択/入力項目 | 内容 | 選択/入力方法 |
START番号 | 拡大するデータの拡大領域の先頭番号 | 数値入力 |
STOP番号 | 拡大するデータの拡大領域の最終番号 | 数値入力 |
操作終了ボタン | 拡大を終了する このボタンが押されるまで、START,STOP値を変更して作業を続けることができます。 |
ボタン押入力 |
<4.フロント画面の印刷>
測定画面をそのまま印刷できます。
選択/入力項目 | 内容 | 選択/入力方法 |
印刷判断 | 印刷するか否かの判断 | ボタンスイッチ切り替え入力 |
印刷方向選択 | 印刷方向を縦方向とするか横方向とするかの判断です。 | 表示範囲から選択 |
日時の選択判断 | 印刷する日時を印刷するか否かの選択 | ボタンスイッチ切り替え入力 |
カラー/モノクロ選択 | カラーまたはモノクロの印刷選択 | 表示範囲から選択 |
出力先 | 出力先として 1.プリンタ 2.PDFファイル の選択 |
表示範囲から選択 |
<<解析画面>>
解析画面を表示して得られたデータを解析できます。
解析画面の項目を参照してください。
<<一覧操作>>
今まで取得したデータのファイル名を一覧します。
次の順序でファイルを選択します。
なお、ファイル名は次のように表現されています。
単発測定の場合
C¥PhotonProbe¥<作業者名>¥<日付>¥<ファイル名>
繰り返し測定の場合
C¥PhotonProbe¥<作業者名>¥<日付>¥<ファイル名>¥<通し番号>
操作番号 | 操作内容 | 結果表示 | |
1 | 所定の位置に作業者名を入力します | 左側フォルダ表示欄に作業者名フォルダの下にある測定年月日に関するフォルダ名が示されます。 | |
2 | 所定の位置に測定年月日を入力します | 左側フォルダ表示欄に測定年月日フォルダの下にあるファイル名に関する(フォルダ名またはファイル名)が示されます | |
3 | 所定の位置にファイル名を入力します | 単発測定の場合,左側フォルダは空欄です。 単発測定でない場合左側フォルダ表示欄にファイル名フォルダの下にある通し番号に関するファイル名が示されます |
操作番号3は単発測定の場合、必要のない操作です
”光で物理量を高精度に計測”
お問い合わせ、ご質問は下記までお願いします。
株式会社フォトンプローブ 代表取締役 理学博士 平野雅夫
TEL 048−538−3993 本社
電子メール photonprobe@asahinet.jp
注意;2020年5月より、本社を移転しています。
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