長時間測定は可能か?


長時間測定の阻害要因として以下の要因があります。
(1)
環境、温度圧力の変化
(2)レーザの経時的変化
です。

それぞれを検討します。
(1)空調温度、圧力の経時的変化。電源回路関係(商用電圧変動)の曜日・時間帯による変動。天候、気候の変動。近くの作業者の有無変動。など数多くの長時間測定には誤差を引き起こす要因があります。これらをすべて、抑えることは至難の業です。逆に長時間測定が必要ならば、この程度の対策が必要といえます。<試料まで離れているが?>の項で空気の温度圧力依存性につき説明してますので参照ください。
(2)レーザはパワー、周波数に経時的変化があります。商用電源電圧の変動もその原因の一つですが、レーザ自身の熱発生が自分自身の特性を揺らがせています。これは、周波数安定化HeNeレーザも熱的コントロールを行っている関係上、原理的に経時変化は逃れられません。温度制御を有効にするためには、レーザの環境温度の変動を抑えるような環境を整えてください。空調温度は15分から1時間程度の周期で変動します。その変動に合わせて、周波数が変動することも十分予想されます。

これらの阻害要因を抑えて、長時間測定は可能になるとご理解ください。


ホームページ,で弊社のテクニカルレポートを公表しています。0.2秒間隔でデータを出力し(データ自体は1マイクロ秒間隔でもとめており、20万データの平均値を出力値としています)、14時間で数nmに抑えています。24時間以上の連続計測では、室温の変動が寄与していることを明確に得られています。この場合、測定系の熱容量の問題で、2から3時間の遅れが発生することも知れました。
温度制御は大きな要因であることを実証しています。レポートの計測環境では、風の対流を抑え、人の出入りを禁じ、実験室を2重のカーテンで覆い、温度変動を抑えた構造になっています。


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