2017.7
熱対策
人間ばかりではなく、装置を含めた部材・部品等の熱対策を十分検討する必要があるなとしみじみ思う出来事がありました。
梅雨も名前ばかりで、温暖化の影響か、連日30度を越す(時には35度)日々が続いています。人間は適応力がありますから、30度のなれば30度の対策をし、冬になれば冬の対策をします。衣服を大きく変えて対応しているわけです。でも、機械装置は、人間の判断一つです。弊社製品も動作温度範囲を決めていますが、正直この温度範囲は、使用している部材の、最悪な使用温度範囲から決めています。半導体、レーザ管、電源、光学部品など、一つ一つ弊社内では温度特性を求めていません。数が多く対応ができないからです。装置として構成させたときに、最大の問題になるのは、もちろん装置としての動作特性です。熱対策の最も重要な対策の一つとしてファンを用いています。装置にファンがあっても、環境温度が10度の場合と30度の場合では、ファンの効果は全く異なります。夏はファンの効果を調べるにはもってこいの季節でもあるのです。
でも、その特性にばらつきが発生するのも夏なのです。最初は測定誤差なのかと思いました。しかし、冬の測定に比較すると、バラつきに有意差がありました。ばらつきの原因のうち2つは、①湿度、②環境温度の連続度合い、であることがおおよそわかりました。①は気化熱の放出から冷却効果が異なるので、予想がつきますが、②は意外でした。つまり、朝25度、昼35度、夜中22度、の外気温で、空調を26度に設定して計測すると、朝、昼、夕方、夜で値が変わるのです。不思議な現象です。室内で空調下で測っているのだから、同じ程度になるはずだ。ずっと思っていました。これは皆さんも同じ意見でしょう。しかし違うのです。
様々に検討しています。最終的な結論は得ていませんが、熱対策は一筋縄ではいかないのでは、今まで安易に考えてしまってきた行為に反省を加えているところです。
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