HV400
"データ解析"(一部オプション)
機能詳細
HV400の測定が終了し、PCがそのデータを保存した後は、自由にデータを加工できます。
ここでは、PCのHDD内に保存されたデータを解析します。
エクセル変換して、ユーザ専用の解析方法でも使用できます。
エクセル変換を含めた、解析内容は次のとおりです。
1.エクセル変換
2.平均化操作
3.ウインドウ処理操作
4.領域指定操作
5.振動解析操作
6.FFT解析操作
これらの解析操作を実行するために、まず、解析対象のファイル名を入力します。
ファイル名は次のルールに従ったフォルダ内にあります。、
単発測定の場合
C¥PhotonProbe¥<作業者名>¥<日付>¥<ファイル名>
繰り返し測定の場合
C¥PhotonProbe¥<作業者名>¥<日付>¥<ファイル名>¥<通し番号>
と表されますので、フォルダ名(またはファイル名)、<作業者名>、<日付>、<ファイル名>、<通し番号>、を入力してください。
ここで、<作業者名>、<日付>、<ファイル名>、<通し番号>の表記は次のとおりです。
名称 | 内容 | 入力方法 | 例 |
<作業者名> | 操作する人を区別するために 作業者名を示します。解析や他の操作でも 区別のために用います。 |
所定の欄に入力してください。 アルファベットで最大8文字です。 |
”KUROSAWA” |
<日付> | 測定した年月日を表示します。 数字8桁で表示されます。 最初4桁が年、次の2桁が月、最後の2桁が 日を表します。 |
自動で表示されます。 入力することはありません。 |
2008年12月2日 に測定した場合 ”20081202”です |
<ファイル名> | ユーザがファイルを区別するために用いる ファイル名です。自由に名称してください。 |
アルファベット、数字で入力してください。 最大12文字です。 |
”TEST01K3M6” |
<通し番号> | 繰り返し測定を行う場合に自動的につけら れます。<ファイル名>をフォルダにして、 その下部にファイル名として示されます。 繰り返し番号に対応して、”No1”,”No2” ....と表示されます。 |
自動で表示されます。 入力することはありません。 |
”No1”,”No2”... |
<1.エクセル変換作業>
HDDに記録されたデータをエクセルに変換します。
エクセルの表には次のように表示されます。エクセルのソフト上の問題より、55600行以上は表示できません。そこで、50000行を折り返しとして表示しています。メモ欄は、作業を行う前に入力することができます。50文字以内で自由に記入してください。
A | B | C | D | E | F | G | H | J | K | L |
作業者名 | KUROSAWA | |||||||||
測定年月日 | 20081202 | |||||||||
ファイル名 | TEST01K3M6 | |||||||||
通し番号 | No8 | |||||||||
メモ | TEST | |||||||||
1 | (d1) | 50001 | (d50001) | 100001 | (d100001) | .. | ||||
2 | (d2) | 50002 | (d50002) | 100002 | (d100002) | .. | ||||
3 | (d3) | 50003 | (d50003) | 100003 | (d100003) | |||||
... | ... | ... | ... | ... | ... | |||||
50000 | (d50000) | 100000 | (d100000) | 150000 | (d150000) |
<2.平均化処理>
平均化処理を行います。
ソフト処理での平均化操作は提案されている様々なを行います。
選択/入力項目 | 内容 | 入力方法 |
操作 | 次の操作から選択 1.平均化操作をしない 2.単純平均(N個) N個の値を必要とします 3.重みつき平均(N個、ガンマ値) N個の値、ガンマ値を必要とします。 |
表示範囲から選択 |
N個の値 | 平均の対象となるデータ数です。 | 表示範囲から選択 |
ガンマ値 | 中心となるデータ番号Mに対してn個離れた データ、M+n,M−nはMの平均値に対して 同じ寄与をもたらします。 平均の結果としての値は次の式で与えられます。 N A[M]=Σ γ^n×C[M+n] n=−N ガンマ値はこの式における、γの値です。 0<γ<1の値を入力してください。 重み付け平均を選択した場合のみ有効です。 |
数値入力 |
<3.フィルタ処理>
解析の際に次の項目を設定します
選択/入力項目 | 内容 | 入力方法 |
フィルタタイプ | 次のフィルタタイプから選択します 1.ローパスフィルタ 2.ハイパスフィルタ 3.バンドパスフィルタ 4.バンドストップフィルタ |
表示範囲から選択 |
低域カット周波数 | 3dB減衰させる低域側の周波数 低域側周波数は減衰大となります。 ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタの場合に有効です。 |
数値入力 |
広域カット周波数 | 3dB減衰させる高域側の周波数 高域側周波数は減衰大となります。 ローパスフィルタの場合に有効です。 |
数値入力 |
対象とするデータ選択 | 平均化操作、フィルタ操作、領域指定操作は繰り返して操作 でき、基本的にその場合のデータは前の処理操作を行ったデータです。 しかしながら、元のデータに戻って解析をしなおしたい場合、 ”操作する前のデータに戻す”を選択してください。一連の操作を 行う以前のデータに戻ります。 |
ボタンスイッチ切り替え入力 |
フィルタ定数設定終了 | 定数設定が終了した場合に押してください。処理を開始します。 | ボタン押入力 |
<4.領域拡大処理>
解析の際に次の項目を設定します
数値は、”上記ファイルの点数”の表示されている数値を参考にして設定してください。
選択/入力項目 | 内容 | 入力方法 |
STARTポイント | 拡大を行う領域の先頭ポイントです。 ”上記ファイルの点数”に表示されている数値を超えて指定できません。 超えて指定した場合、”1”となります。 |
数値入力 |
STOPポイント | 拡大を行う領域の最終ポイントです。 ”上記ファイルの点数”に表示されている数値を超えて指定できません。 超えて指定した場合、”上記ファイルの点数”の表示値になります。 |
数値入力 |
指定領域設定終了 | 定数設定が終了した場合に押してください。処理を開始します。 | ボタン押入力 |
<5.振動解析>
振動は増大振動と減衰振動に分けられます。
そのどちらも
f(t)=A×exp(γt)×sin(ωt)
ここで、γは減衰率、ωは角振動数、tは時間、Aは初期状態での振幅値です。
の時間的変化をもちます。通常はこの振動の重なりですが、ここでは単一の振動であるとして解析します。
複数の重なりの場合は、別の項で説明します。
解析の際に次の項目を設定します。
選択/入力項目 | 内容 | 入力方法 |
評価のスタートポイント | 解析対象領域の先頭番地 | 数値入力 |
評価のストップポイント | 解析対象領域の最終番地 | 数値入力 |
簡単な単純平均化操作でのN値 | 単純平均をいない場合は0を選択 そのほかは選択 |
表示範囲から選択 |
増加タイプまたは現象タイプ | 減衰率が正か負かを選択 | 表示範囲から選択 |
PQ値 | 減衰率を計算する対象の選択に制限を設ける。 解析領域の最大振幅に対してどの程度の比率の振幅までを 減衰率算出に利用するかを指定する。この指定値以上の 振幅減衰まで算出に用いる。 |
数値入力 |
設定終了ボタン | 上記設定が終了した場合に押してください。処理を開始します。 | ボタン押入力 |
解析結果はγ値、ω値を求める。ただし、算出できなかった場合、エラーを点灯させ、エラーコードを返す。
出力項目 | 内容 | 単位 |
γ値 | 減衰率 | [1/μs] |
ω値 | 角振動数 | [1/μs] |
エラーコード | 0;エラーなし 1: 2 3; |
<6.FFT解析>
データをFFT解析します。FFTスペクトルを横軸周波数、縦軸強度でもとめます。
解析の際に次の項目を設定します。
選択/入力項目 | 内容 | 入力方法 |
ウインドウ | 次のウインドウ操作から選択できます。 1.均一窓 2.ハミング窓 3.ハニング窓 4.ブラックマンハリス窓 5.正確ブラックマン窓 6.ブラックマン関数窓 7.フラットトップ窓 8.4次ブラックマンハリス窓 9.7次ブラックマンハリス窓 10.低サイドロープ窓 窓の詳細につきましては、文献をご覧ください。 |
表示範囲から選択 |
平均化モード | 次の平均化操作から選択できます。 1.平均化なし 2.ベクトル平均化 3.RMS平均化 4.ピークホールド 詳細につきましては、文献をご覧ください。 |
表示範囲から選択 |
重みつきモード | 次の平均化操作から選択できます。 1.線形の重きつきモード 2.指数の重みつきモード |
表示範囲から選択 |
重み平均数 | 重みつきモードの際の重み係数です。 | 数値入力 |
FFT設定OKボタン | 上記設定が終了した場合に押してください。処理を開始します。 | ボタン押入力 |
FFT操作終了ボタン | 繰り返しのFFT操作が終了した場合押してください。 | ボタン押入力 |
”光で物理量を高精度に計測”
お問い合わせ、ご質問は下記までお願いします。
株式会社フォトンプローブ 代表取締役 理学博士 平野雅夫
TEL 048−538−3993 本社
電子メール photonprobe@asahinet.jp
注意;2020年5月より、本社を移転しています。
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