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GGサロン・コンサート
師カルレバーロを偲んで
高田元太郎
2002.2.8(金曜日) 19:00開演
GGサロン
ピアノ伴奏 岡川若菜
プログラム
第一部 |
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前奏曲第3番 |
ヴィラ=ロボス |
スペイン古典組曲〜 エスパニョレッタ/コランダ/パバーナ/ ルへーロ/パラデタス |
サンス〜カルレバーロ |
4つの小品〜 1.Calmo 2.Allegro scherzoso 3.Con elquenza 4.Adagio molto |
モリコーネ |
舞踏礼賛 |
レオ・ブローウェル |
悪魔の奇想曲 |
カステル・ヌオーヴォ・テデスコ |
第二部 |
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5つの南米風前奏曲〜 エボカシオン/スケルツィーノ/ カンボ/ロンダス/タンボリーレス |
カルレバーロ |
ラプラタ協奏曲 日本初演 1.Allegro comodo 2.Larghetto,quasi canzone 3.Allegro spiritoso |
カルレバーロ |
アンコール
ギターソロ
カタロニア民謡より聖母と御子 リヨベート
ギター&ピアノ
カタロニア人の肖像より第一楽章<モンポウ>
高田さんのコンサートは昨年の啼鵬さんとのタンゴナイト以来。オマケにギタリストの坪川真理子さんから本日のピアニスト岡川若菜さんはかなりな美人らしいという情報を得ていたため、何が何でも聴くぞ〜てなもんで、就業ベルがなるや否や会社を飛び出しGGサロンに直行。運良く最前列中央の席を確保出来た。今日は風邪気味でぼーっとしてた上、ハードなプログラムと演奏に圧倒されっぱなし。席は殆ど満席状態でGGサロン内は熱気ムンムン。それでなくとも照明で暑いのにステージの高田さん、本当に暑そうでした。 オープニングのビラロボスから高田さんならではの演奏、あの前奏曲3番になんというかビート感を感じてしまった。 サンスの作品はアレンジというよりカルレバーロの作曲に近いもので、演奏前に高田さんはカルレバーロ編の楽譜を示しながら表紙に書かれている文字がサンスの名前よりカルレバーロの文字の方が大きいというこの作品の性格を象徴するエピソードを紹介された。演奏は一転オーソドックスなスタイルで、余り期待していなかった曲の割に妙に心に残った。特に最初のエスパニョレッタの高田さんの端正な音作りがとても印象的だった。 モリコーネの4つの小品は彼の映画音楽でよく知られるセンチメンタルな音楽とは全く異なりいわゆる現代音楽作品。このすぐ後に演奏されたブローウェルの舞踏礼賛でも感じたが高田さんのギターは実に音色が多彩で面白い演奏だった。特に舞踏礼賛はまるでロックギタリストの演奏を聴いているよう。右手のピッキングスタイルにはぶっ飛んだ。 前半最後を飾るテデスコではややミスが散見されたがこれまた高田さん流の悪魔の奇想曲が展開。第一部だけでもかなりなボリューム、今夜の作品は全てオマージュでまとめてみましたという高田さんの]説明に納得。 第2部はカルレバーロの作品。最初の5つの南米風前奏曲を、高田さんからカルレバーロにレッスンを受けられていた頃のことを思い出しながら演奏しますという説明が冒頭に。前半にくらべ音に深みが増した感じで、演奏もリズム感に溢れ素晴らしいもの。 初めて聴く曲だが現代的な音楽でありながら親しみを感じる。当夜の演奏では個人的にはこの前奏曲が一番印象に残った。 いよいよピアニストの岡川さん登場。斜め横から拝見した岡川さんは、どことなく高田さんに面影が似ていて兄と妹といった感じ。坪川さんの情報通り美人で、ステージ上の彼女は緊張からかとても控えめな女性に見えた。初々しい感じが◎。(^^) 高田さんのギターは当夜の白眉といっていい出来。早いスケールもバッチリ決まっていて最後まで安心して聴いていられた。ただ正直に言って現代音楽が続いていたこともあってかやや聴いていて疲れを感じたことも事実。美しいラプラタ河はこの曲からは自分には見えてこなかった。カルレバーロは一体どんな思いでこの曲を作曲したのだろう。自分が感じたこのコンチェルトの唯一のイメージは混沌そのもの。 アンコール曲は、高田さん自身感じておられたのだろう、癒し系の曲という前置きで聖母と御子が演奏された。カタロニアづくしでフィナーレは岡川さんとのデュオによるブローウェル作品、カタロニア人の肖像より第一楽章モンポウが演奏された。ピアノの透明感溢れる立体的な音にギターのハーモニクスが絡み合い独特の音場空間を醸し出していた。 アンコールの拍手にこたえる高田さんとその側で控えめに立つ岡川さんのはにかんだ笑顔が印象的だった。 |