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第7回レッスン

この所、落ち着いていた右手の爪だがこの1週間程の間に薬指の爪が半分近く剥がれてしまった。
シャコンヌのレッスン予定していたが、爪への負荷が大きい為、急遽曲目変更しヨークのEmergenceとバリオスのワルツ3番を選んだ。Emergenceは先週日曜日のアルモニコスのコンサートで現代ギター社に行った際、ようやく楽譜を手に入れた。バリオスは先日のラッセルのコンサートで演奏を聴き弾いてみたくなった事から練習を始めた。
3連休の初日ということもあって道路が混雑しているのを予想し普段より早く家を出たところ思いのほか順調に道路が流れており(最も都心に向かう道路だけかもしれないが)1時間近く早く河合楽器に着いてしまった。大井さんも未だ到着していなかったが、鎌田先生の基礎練習(スケール)を少し見ることが出来た。

以下雑談etc
ラッセルの右手指の爪の形について 手の裏側から見て指先の左側(通常弦に当たる側)は殆ど削ってしまい残っていない。変わりに指先の右側が三角形の形に延ばしてある。この爪の形を取っているギタリストは、ラッセル以外にもおり、例えば山下和仁氏、藤井敬吾氏らの爪も良く似た形に削っているとの事。
ラッセルの右手の構えが弦に対し平行に近く見えるのも彼の独特の爪とタッチに関係しているのかもしれない。
ラッセルは右手親指は殆どアポヤンドせず第一間接を曲げて弦をはじく事もよくやる。
表面板が松の楽器は爪は短めの方が、杉の場合は爪は長めの方が良い。(どちらかといえば)
アルアイレのスケール〜指がばたついたりした場合の矯正法として例えばmaのスケールの場合、mを弾いたらaで消音、そしてaを弾きmで消音、これを繰り返す。他の運指パターンでも同様。

Emergence〜A.ヨーク作曲

この曲は前半を除けばひたすらアルペジオとスラー(ハンマリングオン)の連続。鎌田先生は初めて聴く曲だがサンバーストより良い曲だと仰っておられた。
私が見落としていた∨のマークの意味が上降スラー(ハンマリングオン)であると指摘される。楽譜の最後に意味が記載されていたが、全く気づかず実音を弾くものだとばかり思っていた。所謂アクセントと勘違いしていた。

ワルツ3番〜アグスチンバリオス作曲

左手運指のアイディアやルバートについて色々アドバイスを頂く。特にルバートについては、独りで練習していたのではなかなか気が付かない(本人はやってるつもりだが聴いている方はそれ程緩急が感じられない)点が認識出来、有意義であった。得意なレパートリーになりそうな予感。
バリオスの楽譜は3種類有り、私が持参したヘススベニーテス版の他、Richard Stover版、もう一つは名前は不明。いずれにせよヘススベニーテス版の運指は良くない。(鎌田氏の意見)
ジョンウィリアムスのバリオス作品の演奏は、限りなくバリオス自身の演奏に近い。バリオス本人の演奏を相当意識したと思われるが、音楽的には不自然と思われるような部分すら良く似た表現を採っている。
いずれにせよRichard Stover版等他の楽譜による演奏法も参考にしながらレッスンして頂いた。
バリオスの音楽は3種類ある。所謂パラグアイの民族音楽とバッハを称えた音楽、ヨーロッパ的な音楽。このワルツは、ショパンを意識したヨーロッパ音楽的作品。
出だしの部分、ベニーテス版ではイントロが無いが、ハーモニックスから始まるイントロを教えていただく。
3小節の低音ミ(D弦)の音は付点ニ分音符の楽譜通り音を伸ばす。ここでギターで演奏不可能(ないしそれに近い)場合、何を犠牲にするかというなぞかけがあった。この場合は5弦7フレットのミを伸ばし、伴奏部のド#ソの和音のド#を切る法が良いというアドバイス。
11小節の低音ラをベニーテスの運指通り5弦12フレットで弾いていたが、C弦の7フレットで弾くようにアドバイス。確かにこの方が音が流れるしその後の左手移動も合理的。
15小節中間部の和音シレのシをナチュラルで弾いていたがシ♭である点指摘。
2カッコ繰り返しの3拍目の和音フェルマータ気味に。ラッセルの表現参考。実はここの個所のラッセルの表現が余りに美しく印象的だったのでこの曲の練習を始めた。
B部で a tempo
Bの部分1小節目2拍ソ、3拍ラをベニーテス版の運指は5弦だが、これだと1拍目の5弦ラの音が消えてしまうので、4弦5→6フレットでソ#、ラを出す。左手開かないとキツイ。
B4小節2拍目からaccel.。
B8小節目2拍目ラレンタンド。
B9小節目a tempo
B12小節目 accel.。
B12小節目最初のソを6弦5フレットの1オクターブ低いソで弾く。
B16小節頭 ラレンタンド
C部 ppでゆっくり入る。
C部5小節3拍目 accel.。
C部8小節 rall.。
C部8小節最後のカンマ フレーズを一端切って本の少し間を置いてから次の小節へ。
D部2小節目から3小節目クレッシェンド。
D部4小節目1拍目 フォルティシモ。
D部4小節目から10小節目まで早く弾く。
D部11小節目2拍目 rall.。
D部12小節目1拍目 accel.
D部19小節目 rall.。
D部19小節目の次のD部2小節目 意識してリズミカルに生き生きと弾く。
 〃             3小節目2拍目 accel.。
 〃             9小節目3拍目 rall.。
 〃             10小節からテンポ早く、急き立てられるような感じで。
 〃             18小節目音量を落として rall.。
 〃             22小節 出だしイントロと同じ音形、同じテンポで。

おまけ

鎌田先生がコンサートで使用されているギター(星野さんの作)を初めて拝見した。20フレットが黒檀で作られた特注のギター。今練習中という「森に夢見る」を一部演奏して頂く。高音部のトレモロが大変美しい。
ラッセルはドメニコーニと知り合いでドメニコーニの作品がここまで普及したのもラッセルがコンサート等で積極的に取り上げ演奏した功績が大きい。
バリオスの大聖堂のベニーテス版と違っている個所〜Stover版の楽譜〜を教えていただく。ついでにジョンの演奏(ジョン自身が変更)も弾いていただいた。
コユンババについて〜鎌田先生のCDでは、私の持っている楽譜とかなり違っている個所がある旨質問した。先生はラッセルにレッスンを受けそれを参考に録音、演奏されている由。ラッセルは最初トルコのミュージシャンに出だしの和音の装飾音がドメニコーニの楽譜通りだとトルコの音楽では無いといわれ装飾音をトルコ風に変えた。また最終楽章の出だしも楽譜と異なるがこれはドメニコーニ自身がそう弾いているからとの事。(ドメニコーニ自身が自分の作曲した譜面通り演奏していないとは驚きであるが) またハーモニックスを弾きながら音を出す個所をドメニコーニ自身はハンマリングオンで弾いている。鎌田さんは演奏効果が(特にライブで)揚がりにくいのでラスゲアードに変えて演奏しているとの事であった。


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