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2001年度第14回レッスン


コユンババ〜ドメニコーニ作曲 

前から鎌田先生の演奏を聴くたびにレッスンを受けたいと思っていた曲。
昔一度さらったことがあった曲だが、殆ど忘れてしまっていた。
この曲は楽譜の最後に調弦について詳しい解説がついているがうっかり半音間違えてDチューニングで弾いていたことをまず指摘される。それとこの曲の本質がトルコ音楽であり、イスラム文化の影響を大きく受けていることを良く知った上で音楽を理解すべきだという鎌田さんの説明(詳細略す)は非常に説得力があった。
鎌田先生はこの曲をラッセルの講習会でレッスンを受けられたそうだが、ラッセルの解釈はかなりそうしたトルコ音楽の原点に立ったもので、特に装飾音については楽譜とは異なった演奏を求められたようだ。
実際鎌田さんはアラブ音楽の音源を現地で捜され、その独特のエッセンスというか隠し味みたいなものをご自身の演奏に取り入れられている。師のCDを聴いた時、随分楽譜と違うので驚いたが、それらの話を聞いて良く理解出来た。
後、明らかにそうした理由だけではなく音を変えている箇所は、ラッセルからドメニコーニ自身がそう弾いているという理由で変えられたとのこと。楽譜通り弾いて勿論構わないがそうしたことを知ったうえで弾いた方が良いというアドバイス。鎌田さん自身の演奏も現在はCD録音当時とは大分変わっておられるようだ。

調弦に注意。1弦はミ。
全体にテンポは自由に。メトロノーム的には当然ながら弾くべきでない。
装飾音は半音低い音でつけるとトルコ音楽のスタイルに近くなる。
ドメニコーニが使用しているギターは、モダンギターよりやや小ぶりな楽器で弦の張力も少し弱めらしい。19.5世紀ギターという表現が理解しやすいかもしれないとの説明があった。

T
繰り返し部分は同じように弾かない。
3小節目accel
3小節と4小節目の間を空けない。
4小節目からはじまる3連符の最初のファは1拍目のファ♯からスラーをかけて弾いた方がトルコ音楽らしく聞こえる。
装飾音、半音に注意。
最後ダカーポし最初に戻ってFineで終わる。

U
アクセントに注意。
5小節目の繰り返し3回。本来2回で次の小節に記譜すべき。フレーズの切れ目に注意。
V
出だしスラーではなくグリッサンドで。
後半rubatoの箇所は、最初の和音が小節中ずっと鳴っている中で上声部が聴こえるように。右手はかきあげながら左手スラーで弾く感じ。

W
出だしの1小節。ファ、レ、ファ、レがラッセルの指示。楽譜はファ、レ、レ、ファ
繰り返し、演奏順序を間違えないこと。
18小節から3連符の2拍目はスラーで
エンディングのModerato最初の小節、最初の和音と次のドの間がフレーズの切れ目。

練習後、鎌田さんがいつもと違う楽器を使っておられたので伺ったところ、仙台の三浦さんが製作されたギター。早速弾かせていただいたが、高音が独特の美しい鳴りで心惹かれる楽器。やや小ぶりだが内部にも塗装が施されている美しいギター。日本にも素晴らしい製作者がまだまだ沢山いることを実感。またまた物欲が・・・アカン(凹)。