葭森圭介
Keisuke Yosimori
従来、株価の予測チャートとしては所謂ローソク線と短期、長期の移動平均線を組み合わせたチャートが多く用いられてきました。しかし移動平均値は各期間の中央
時点での値となり各期間の二分の一のタイムラグの内包を避けることができません。
これに対し、移動平均タンジェントチャートは各期間の現在の平均タンジェント(上昇率)を用いるため
本質的にはタイムラグがなくなり短期的に、中期的に、長期的に見た現在のタンジェント(上昇率)が得られます。しかも今では統計数学の多少の知識
があれば移動平均タンジェントは移動平均値と同様パソコンで簡単に求めることができます。
株価データベースの構築も兼ね、この予測手法の適用例として、世界の主要株価指数と、日本の代表的な21社と、アメリカのダウ30銘柄の株価の予測を、
移動平均タンジェントチャートと、移動平均線を対比させながら掲載します。
株価の上昇、下降予測時にはサインを出しますが、この採否は読者の責任にて行っていただきたく、その結果について筆者は如何なる責任をも負うものではありません。また他のメデイアへのこのホームページの無断転載を禁じます。
移動平均タンジェントチャートはこれを1997年4月に発表した芳 王桂(Yoshi O'Kei)の名を取りOK-INDEXとも呼びます。チャートの中でOK-INDEX~1(短期指標)、
OK-INDEX~2(中期指標)、OK-INDEX~3(長期指標)はそれぞれ最小自乗法で求めた短期、中期、長期の間の平均タンジェント(上昇率)です。
これらの値の組み合わせ特性から株価の動きを予測するのですが、両者の関係は銘柄によりかなりの個性があり、対象銘柄についてはできれば2年間、少なくとも
1年間のデータについての分析、検討が望まれます。もちろん全銘柄に共通する普遍的な株価変動則も見つけることができますので、各銘柄の年間チャートなどを
用いて各人トライしてみて下さい。一般論としては、トヨタのような値嵩株でも1日の出来高が2百万株もある株の動きは素直ですが、日本テレビのように1日の
出来高が2万株程度の株の動きはOK−INDEXをもってしても簡単ではありません。
また、従来から良く用いられている移動平均チャートとOK-INDEXチャートを比較すると、前者は上昇中、下降中の状況をわかりやすく示しますがタイムラグに
難があり、その点後者はタイムラグは本質的になくボトム、ピーク時の判定に威力を発揮します。したがってその特徴を生かしながら、この両者を併用すれば
株価予測確率の向上が期待できます。
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