イルクーツク旅行記 2001.8.17---8.27 その6
8月22日(水)
朝10時出発だからと思い、9時には起きだしたが、出発できたのは11時40分だった。天気は昨日までの晴天が嘘のように、曇って細かい雨が降っていた。バイカル湖も空の色と同じ鉛色をしている。気温も低く、日本の11月くらいの感じだ。イーラもイルクーツクのおばあさんのところに行くというので一緒に乗って行くことになった。リーナは仕事に行っていて、イーラが朝ご飯の準備をしていたが、昨日遅くに食べたし、今日も午後からお客に行くので朝ご飯はいらないと言ってコーヒーだけもらった。ジーマとイーラは冷凍のペリメニを暖めて食べていた。ビクトルは仕事中に時間を見て、私たちをイルクーツクまで送ってくれるようで、仕事の都合で約束の10時には出発できなかった。まだ、こんなことができるところもあるが、民間企業ではやはり厳しい労働規律が求められ、時間中に個人的な用事で職場を離れるなどということはできないそうだ。イーラの家からおみやげにもらったウォッカと小さな陶器の人形、バイカル湖のビデオを持ってイーラ、ビクトルと3人で出発した。イルクーツクの町の木々はもう黄色くなってきており、秋が近づいていることを感じさせた。イルクーツクのホテルに着いたのは12時45分。イルクーツクのイーラ(同じ名前で混乱しそうですが)が迎えに来るのは13時。あわてて部屋に戻り服を着替え、おみやげを持って1階のロビーに降りると、イーラとマーシャが来ていた。マーシャはメガネをかけていた。マルシュルートカ(路線タクシー)でイーラの家へ行く。イーラのお父さんは最近足の手術をして、歩くのが大変なのでダーチャに行っているとのことだった。テーブルにはお母さん手作りの料理が並べられており、ワインで乾杯した。
イーラのお母さんとマーシャ イーラとマーシャ
マーシャにリクエストの赤い革靴を持っていったが、まだ少し大きくて、来年には丁度良くなるだろう。今はいているのは去年持っていった同じ赤い革靴だった。おまけで持っていったキティちゃんのぬいぐるみをとても気に入り、ずっと手に持って遊んでいた。
メガネをかけたイーラ ロシアでもピカチュウは人気者 気に入ったキティちゃん
食事の後、着いた日にイーラに頼んでおいたチェブラーシュカの本を3冊とビデオをもらった。早速、チェブラーシュカのビデオを見たがマーシャも一緒に見て、ワニのゲーナの歌を一緒に歌っているので、どうして知っているのかと聞くと、以前テレビでやっていたのを見たと言っていた。1970年前後に作られたチェブラーシュカが今も時々テレビで放送されているというのは、それだけチェブラーシュカ人気が高いのと、内容が良いからだろう。チェブラーシュカは全部で4つの話しかなく、全部見ても1時間あまりである。その後、こちらからおみやげに持っていった「日本の世界遺産」というCD-ROMをイーラのパソコンで見た。そしてお母さん手作りのケーキを食べながらお茶を飲んだ。6時過ぎに日本の妻から電話がかかってくるかもしれないと言って、6時からポーランドの教会でオルガンコンサートがあるのに待っていたが、かかってこなかったので出かけることにした。イーラのお母さんにもしかかってきたら、何といえばよいかという日本語をロシア文字を使って書いたメモを渡して頼んだ。ドキドキしながらイーラのお母さんは待っていたが、後で妻に電話して聞いたら、テニスに行っていて、電話しなかったそうだ。マーシャは連れて行かないつもりだったが、行きたいというので連れて行くことにした。キーロフ広場のそばにあるカトリックの教会でオルガンコンサートは行われていた。もうすでに始まっていたが、そっと入れてもらった。教会の中央に大きなパイプオルガンがあり、女性がひいていた。席は真ん中を中心に7割くらいが埋まっていた。知らない曲ばかりで眠たくなったが、最後に「トッカータとフーガ」があり、これは知っているのでよくわかった。途中でマーシャがトイレに行きたいと言いだし、イーラとトイレに行って来た。その後、マーシャが前の席を靴でコンコンと蹴ったとき、イーラがマーシャの足をバシッと叩いたが、泣いたりすねたりすることなく、おとなしくしていた。8時にコンサートが終わり、オルガンの前で記念写真を撮って帰った。
プラトークをかぶるとやはりロシア人 オルガンの前で だっこするのも重い
マーシャはイーラに「お利口にしてたでしょう」と言ったそうだ。5歳の子が面白くもないオルガンコンサートにおとなしくしていたのには、感心した。ホテルまで送ってもらい、ホテルの自分の部屋の電話番号をイーラに聞いてもらったら、自分が思っていたのと市内局番が違っていた。こちらからもう一度日本に電話して正しい番号を伝えた。ロシアから電話するよりも、日本からかけてもらった方が料金が安くすむし、部屋に直通で電話がかかるので、ロシア語のできない家族でも心配ない。日本の台風の事がこちらではニュースになっているがどうかと聞いたが、大したことはないということで安心した。でも暴雨風雨警報が出て非常配備についているそうだ。