イルクーツク旅行記  2001.8.17---8.27  その2

8月18日(土)
 朝、目が覚めたのは7時少し前だった。起きてから窓を見ると上の小窓が開いていた。寒くなったのはこの窓のせいだったのだ。昨日と同じTシャツを着ようと思っていたが、寒そうだったので長袖のシャツを出して着た。朝食は昨日買ったカリツォというピーナツが上にのったクッキーとヨーグルトを食べた。9時半の飛行機に乗ると、すぐに朝食がでるので本格的に食べずに、ちょっとだけ食べておくことにした。ヨーグルトは中にフルーツの入ったもので、ロシアでは結構高い。1個30ルーブル(120円)もする。こんな高いヨーグルトを買う人はいるんだろうか。商品ケースにはたくさん並んでいるが、あまり売れてないらしく買ったヨーグルトはふちの方が固まっていた。ヨーグルトを食べるのにスプーンがなくて、仕方なくすすって食べ、最後は指で食べたが、あとで入り口の近くの戸棚を開けてみると、お皿やフォーク、スプーン、ナイフがあった。やはり最初にいろんなところを開けて、何があるか確認しておかなくてはと思う。8時5分前に1階に降りていき、昨日日本にかけた電話代262ルーブル(1048円)を払った。日本人の他のグループがいるからちょっと待ってくれということで、外で待つ。外は寒いというほどではないが、長袖が丁度良いくらいの涼しさである。他の日本人のグループというのは石川県根上町の人たちだった。今年がイルクーツクのすぐ南にあるシェレホフ市との姉妹都市提携25周年ということだそうだ。石川県根上町(ねあがりちょう)は森前首相の出身地であり、巨人軍の松井選手の出身地でもある。根上町の人たちの荷物が多いので、私の車にも乗せさせてくれということだった。国内線に乗るのはいまいち不安だったが、彼らと一緒なら安心だ。空港は国内線にもかかわらず、外国人は国際線のビルでロシア人とは別に搭乗手続きを行っている。これはロシア国内、どこでも同じようだ。以前カムチャッカに行ったとき、ウラジオストクでロシア人と同じ国内線ターミナルから一緒に乗ったが、別に怒られはしなかった。外国人用のターミナルから乗ると、空いているし、ちゃんと飛行機に乗せてくれるという安心感はある。さて私たちのワゴン車2台は、ハバロフスク空港国際線ターミナルに着き、中にはいると日本語のできるロシア人女性がいて「こちらで荷物を預けてください」と言って案内してくれた。団体のメンバーだと間違えたようだ。でも搭乗手続きはやってもらえ、荷物も預け、待合室へ行く。時間があったのでトイレに行くと、きれいなトイレだった。ロシアのトイレ事情もどんどん良くなっているようだ。

   ハバロフスク空港のトイレ

 飛行機はTU-154、昨日乗ったIL62より中はきれいだった。乗客は日本人が半分くらいいたようだ。隣の席の人はJTBのツアーでウラジオストク、ハバロフスク、イルクーツク、ウラジオストクと回ると言っていたご夫婦だった。9時30分予定通り離陸。ここでイルクーツク時間に時計を合わせる。時差はマイナス2時間。これで日本と同じ時間になる。1時間後に朝食がでてきたが、隣のご夫婦は朝、ホテルで朝食を取ってきたので要らないと言って機内食を断っていた。イルクーツクまでは約3時間半。予定より30分ほど早く10時半にイルクーツクに着いた。イルクーツクの天気は曇り、気温は15度だった。飛行機からはタラップで降りて、そのままターミナルビルには入らずに歩いて外へでる。門を出ると、ワレーラ、イーラ、スヴェータのお母さんの3人が迎えに来てくれていた。スヴェータは日本人の団体の通訳の仕事が入ったので来られなかったとのこと。荷物はまたターミナルビルの中に入り、荷物がでてくる部屋の前で待つ。日本だと5分もたたないうちに荷物がでてくるが、ロシアでは15分から20分は待たされる。荷物を受け取り、ワレーラの車でホテルまで送ってもらう。ホテルは去年と同じルーシホテル。

  ルーシホテル

 町の中心地にあり便利だが、難点はエレベータがないこと。5階になったら重い荷物を運んで上がるのは一苦労だ。でも幸い、今回は2階。階段を上がって最初の部屋だったので楽だった。荷物を部屋におき、イーラと散歩に出かける。まずチェブラーシュカの本を探しに本屋に行ったがなくて、イーラが探してみると言ってくれた。本屋の隣にあるおみやげ屋さんに行き、いろいろと見たが、特にほしいものはなかった。のどが渇いたのでセブンアップを買って飲んだ。500cc入りで8ルーブル(32円)。自然博物館に行き、イルクーツク州の動物や鳥、植物、鉱物の展示を見た。大きな鹿や山羊の剥製を始めリスや鳥などたくさんの剥製が展示されてありおもしろかった。

 自然博物館

なぜか奥に熱帯魚の水槽がいくつか置いてあり、そこも展示室になっていた。入場料は一人15ルーブル(60円)。外国人料金の設定はなくロシア人と同じ料金で入れた。自然博物館を出ると雨がぱらぱらしてきた。折り畳み傘を出してさしたが、傘がなくても歩けるくらいの弱い雨だった。ホテルへ戻る途中、ケーキを一切れ買って二つに切ってもらい歩きながらイーラと二人で食べる。大きなケーキを切り、目方を量って値段を出していた。イーラは時々こうやってケーキを一切れ買って食べていると言っていた。それも太る原因の一つかもしれない。その後、アイスクリームを買って食べた。日本のアイスクリームよりも小さくちょうどよい大きさだと思った。1個4ルーブル(16円)。こんなに安いとついつい食べ過ぎてしまいそうである。ホテルに戻り、2時間ほど昼寝をした。目を覚ますと隣の建物の屋根に雨が当たる音が聞こえた。夕食を探しに町にでたが人通りも少なく、近くの食料品店でパン(ピローグとカリツォ9ルーブル10カペイカ)とヨーグルト(7ルーブル80カペイカ)、ビール(18ルーブル)を買って帰った。ビールは安いのは10ルーブルのもあるが、安いビールはまずいだろうと思って高めのビールを買った。ホテルのフロントで電話のかけ方を聞いてリストビャンカのイーラの家に電話した。ロシアでは市内はいくら使っても定額なので、ホテルの部屋からは市内にはかけ放題である。また、各部屋の電話に一般電話と同じように電話番号が割り当てられているので、外から直接部屋に電話をかけることができる。日本からもダイレクトにかかるので、ロシア語ができなくても日本から電話がかけられる。ロシアから日本にかけるよりも、日本からロシアにかけた方がやすいので、家からかけてもらうことにした。9時過ぎに日本の我が家に電話して部屋の電話番号を教えた。せっかくバスタブがついているので風呂に入ろうとしたが、お湯がでない。水よりは少し温かいぬるま湯しかでてこないので、これでは風邪をひくと思って顔を洗っただけにした。相変わらず水道の水が止まりにくく、チョロチョロと流れっぱなしになる。何回か栓を締め直したが、ダメだった。床は歩くとギシギシ、キュッキュッと鳴りあまり良くない。アンガラホテルの安い階に泊まった方が良かったかも。10時過ぎに寝る。
 

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