イルクーツク2000 その4

イルクーツク、バイカル湖、ハバロフスクの旅----2000.8.11-8.18

8月14日(月)
 6時半に起きた。二日酔いまでは行かないが、元気が今ひとつでない。
外は今日も雨が降っている。荷物をまとめて1階のフロントで電話代の精
算をする。全部で162ルーブル(648円)という。2回も日本にかけ、
ハバロフスクへも2回かけたのに安い。以前、ペテルブルグのホテルから
かけたとき1分につき158ルーブルもしたのに比べると格段に安い。

 電話代の精算を済ませ、ソファーに座って待っていると丁度約束の8時
にビクトルとリーナがやってきた。ビクトルの車は日本のカローラだ。去
年、出発の2日前に手紙が来て、車の部品をいろいろと持ってきてほしい
と書いてあったので、すぐに近くのトヨタカローラの営業所に行き、話を
し、翌日の夕方までにそろえてもらったという車だ。バイカル湖への道は
来るたびに整備されており、今回は工事をしているところもなく、快調に
走り、1時間でバイカル湖に着いた。バイカルホテルにチェックインする。
しかし、リーナが言うには、今日は船でペシャンカへ行って向こうで泊ま
って明日帰ってくるので、今日のホテルはキャンセルしてお金を返してく
れるように交渉するからと、荷物をリーナの執務室へ運び、鍵を返してリ
ーナの家へ行く。イーラ(19歳)とジーマ(16歳)が待っていた。イ
ーラは去年来たときとあまり変わらないが、ジーマには田舎に行っていて
去年会えなかったので、2年半ぶりに見たがとても背が高くなっていた。
台所で紅茶とソーセージのゆでたのを出してくれた。ちょっと待っていて
くれということだった。しばらくすると、ビクトルが帰ってきて波が高く
て船が出ないと言う。12時まで待ってペシャンカじゃなくてこの辺りを
回るだけでもできないか聞いてみると言うことだった。ジーマは少しぐら
い波が高くても平気だよと言っていたが、イーラは怖いからイヤだと言っ
ていた。しばらくイーラの家で待っていたが、12時過ぎにビクトルが戻
ってきて、やっぱり船がでないという。イーラもジーマもがっかりして、
ペシャンカへ持っていくことになっていた食料品をまた冷蔵庫に戻してい
た。明日、天気が回復したらペシャンカヘ行こうということになり、今日
はあきらめた。お昼ご飯をご馳走するからできるまでホテルで休憩してい
てくれと言うので、ホテルまで車で送ってもらって(歩いても3分くらい
のすぐそばなのに)、待つ。イーラの家はアパートの3階建ての3階にあ
り、部屋の数は3部屋とダイニングキッチンの4つである。イーラの大学
の学費を払わなければならないので2年前から旅行者に部屋を貸している。
この日も、二組の旅行者が来ていて、家の中をうろうろするので落ち着か
ない。でも何とかして稼いで生活しなくてはならないので、仕方ないこと
だ。私たちはペシャンカヘ行く予定だったので、二組も旅行者が泊まって
いたのだろう。

 1時間ほどホテルで待っていると、2時半頃用意ができたので迎えに来
た。オーブンで焼いたオームリ(バイカル湖に住む長さ30センチくらい
の魚)、人参サラダ、キュウリとトマトのサラダ、ポテトを焼いたもの、
スイカが出た。飲み物は何がいいかと聞かれ、昨日ウォッカを飲み過ぎた
のでワインにした。グルジア産の赤ワインでブドウの香りがして美味しか
った。スイカも日本のスイカのように果肉が真っ赤ではなく、白っぽかっ
たが甘くて美味しかった。形もまん丸ではなく、楕円形でウズベキスタン
でとれたものだと言っていた。

 

 食事の後、車でリストビャンカの町を案内してくれた。先ず、港へ行っ
た。おばあさんが二人合羽を着て、雨に濡れながらオームリの薫製を作っ
て売っていた。明後日行く予定のナターシャの所に寄って行く。文通相手
のナターシャ(20歳)、夫のサーシャ、子どものマクシム(2歳)とナ
ターシャのお母さんが出てきたので、明日はペシャンカへ行くので、明後
日の朝、10時に来るからと言って帰った。それからリストビャンカの外
れにあるバイカル湖がよく見える松林がある場所に行く。山の方は松では
ないがよく似た高い木がきれいに並んでいたが、ここに来る人たちが捨て
ていったゴミが散らかっていて汚かった。ここでバイカル湖を背景に写真
を撮ったが、天気が悪いので湖の水の色も灰色だ。戻る途中、熊を見せて
くれる所があると言うので、そこに寄り、入り口に一人10ルーブルと書
いてあったが、誰もいなかったのでお金を払わずに入っていくと、いきな
り熊の檻があり、2段になった檻の上と下に大きな熊が1頭ずついて、檻
の中を動き回っていた。奥の方に小熊が1頭いて、写真を撮ったが熊の動
きが早く、うまく撮れなかった。次にバイカルアザラシ(ニェルパ)を見
に行ったが、閉まっていて見られず、5時半にホテルへ戻った。

 

 休憩しているとイーラとジーマがやって来た。座ってちょっと話してい
たが、何をしていたかと聞くので休憩していたと言うと、じゃあまた後で
来るからと帰っていった。ベッドの上で横になったり、旅行記をつけたり
していたが、8時頃またイーラとジーマがやって来た。部屋で少しはなし
ていたが、地下のバーにアイスクリームがあるというので食べに行く。チ
ョコレートとフルーツとアレーヒ(くるみ)があるというので、私たちは
フルーツを頼み、ジーマはチョコレート、イーラはアレーヒを頼んだ。以
前ここでアルバイトをしていたイーラが勝手知ったる何とかで奥からアイ
スクリームを運んできた。チョコレートはアイスクリームの上にチョコレ
ートの粉がのっていて、アレーヒはクルミの粉がのったもの、そしてフル
ーツはオレンジが二切れ添えられたものだった。アイスクリームの味はな
かなか良かった。一人20ルーブル(80円)。バーの中は大きな音楽の
音と、たばこの煙、赤、青、緑の色の付いた照明が3カ所からくるくる回
っており、結構うるさかった。お客さんは少なく、しばらくここでイーラ
達と話していた。リーナから電話でサウナに行かないかと誘われたが、ロ
シアのサウナはあまり好きではないので断ったら、じゃあビリヤードをや
ろうといって、本当は月曜日は休みなのに、鍵を借りて開けてくれ、貸し
切りでやった。ジーマが一番喜んでやっていた。ジーマにルールを聞いて
11時半頃までビリヤードやダーツを楽しんで、部屋に戻った。

 


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