THE WORLD OF THUMB PIANO [3]


DENGU

[3] RECORDS OF THUMB PIANO

3.1 CONGO / ZAIRE

3.2 TANZANIA

3.3 ZAMBIA

3.4 ZIMBABWE


1

CONGO / ZAIRE

○ KESSE KESSE / ANTOINE MOUNDANDA LIKEMBE GEANT
     (LABEL BLEU/INDIGO LBLC 2541,FRANCE,1997)

現在70才を超えるアントワーヌ・ムンダンダが率いるリケンベ・トリオの最新作。余韻の深い親指ピアノ(リケンベ)の音色とアントワーヌの太い声が魅力的なアビジャン録音盤。ヒュー・トレイシーの国内盤CDの解説中でこのアルバムについても触れたが、どうもリリース後間もなく品切れとなったようだ。彼の他のアルバムも現在入手不可能な状態なので、まず "NGOMA : THE EARLY YEARS,1948-1960 (PAMAP 101) で彼の1954年の演奏を聞いてみて下さい。

○ ZAIRE : MUSIQUES URBAINES A KINSHASA (OCORA C559007,FRANCE,1989)

親指ピアノと聞くと繊細な音色とセンチメンタルな演奏を思い浮かべがちだが、そうしたものとは対極的な演奏にぶっ飛ぶ一枚。金属製の親指ピアノにピックアップをつけ、電気増幅された音によるテンションの高い演奏が続く。(現在、国内盤が発売中)

○ MUSIC OF THE SHI PEOPLE : SONGS ACCOMPANIED BY LIKEMBE
     (VICTOR VICG-5228,JAPAN,1992)

コンゴ(録音時はザイール)東部での録音で、日本制作(邦題「ブルースの源流」)。透明感ある親指ピアノの音色が好みの方には不向きかもしれないが、親指ピアノの魅力が最も伝わってくる名盤。ここで聞くことのできるノイジーな音色こそ、親指ピアノの面白さを示すものだ。

TANZANIA

○ CHIBITE/ HUKWE ZAWOSE (REAL WORLD/VIRGIN CDRW 57,UK,1996)

タンザニアのマルチ・プレイヤー、フクゥエ・ザウォセ。度々来日しており、日本にもファンが多いようだ。大型親指ピアノ(イリンバ)の包み込むような音色、小型親指ピアノ(チリンバ)の可愛らしい音、いずれも魅力的。1989年には日本制作盤も出たが、この最新作が手に入り易いだろう。

(詳しくは、DISCOGRAPHY を参照)

ZAMBIA

○ KALIMBA AND KALUMBU SONGS, NOTHERN-RHODESIA, 1952 & 1957
     (SHARP WOOD SWP 010,NETHERLAND,1999)

かつてヒュー・トレイシーがザンビア(当時は北ローデシア)で行った録音からの復刻盤。ミニマルな音空間の奥深さ、録音の良さについても、既に定評を得ている。3月に国内盤も出た(邦題「カリンバとカルンブ」、ライナーノーツは私が担当)。

(詳しくは、TOPICS を参照)

ZIMBABWE


SHONA MBIRA MUSIC
●1 THE AFRICAN MBIRA / DUMISANI MARAIRE
       (NONESUCH H-72043,USA,1971)
●2 THE SOUL OF MBIRA (NONESUCH H-72054,USA,1973)
●3 SHONA MBIRA MUSIC (NONESUCH H-72077,USA,1977)

親指ピアノの定番中の定番アルバム・シリーズ。1枚目はワシントン録音、2、3枚目はPaul Berliner によるジンバブウェでの現地録音。Paul Berliner の著書「Soul Of Mbira」も必読書(アフリカ音楽に関する研究書としても最高のもののひとつ)。以前、国内盤が発売されたことがあり、現在も2、3枚目はCDで聞くことが出来る。

○ SHNA SPIRIT : MBIRA MASTERS FROM ZIMBABWE
    / DUMISANI MARAIRE & EPHAT MUJURU
        (MUSIC OF THE WORLD CDT-136,USA,1996)

ドゥミサニ・マライレとエファット・ムジュルという2大巨匠の共演盤。恐らく日本で最も売れた親指ピアノのCDだろう。最近、MASTERS OF THE AFRICAN MBIRA : THE KALIMBA (ARC MUSIC EUCD 1549)という続編も出た。

○ CHISI / STELLA RAMBISAI CHIWESHE
 (ALTERPOP AFPCD 210,JAPAN,1990)

女流名人、ステーラ・ランビサイ・チウェーシェ。彼女のような女性演奏家は大変に珍しく、結構ポップな音楽を聞かせる。国内盤が何枚かある他、数年前にはベスト盤も出た。

(詳しくは、DISCOGRAPHY を参照)


(2000/05/05 Ver.1.0)

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