2000 / MARCH


○MARIE LOUISE / WENDO KOLOSOY 
    (LABEL BLUE/INDIGO,BELGIUM,1999)

ジャン・ムウェンダ・ボスコやアドゥ・エレンガと並んで、コンゴ音楽黎明期を代表する歌手・ギタリストであり、1949年の大ヒット曲「マリ・ルイーズ」で知られる、ウェンド・アントワーヌ・コロソイの新譜。92年録音の前作『ギターを抱えた伝道師』と比較するとさすがに不安定な歌声だが、枯れた味わいが気に入り最近の愛聴盤。演奏は数本のギターとベースが中心のシンプルなもの。もちろん今回も「マリ・ルイーズ」を歌っています(少なくとも4回目のレコーディング)。

○THE INDESTRUCTIBLE BEAT OF SOWETO VOLUME 6 :
  SOUTH AFRICAN RHYTHM RIOT 
    (STERN'S/EARTHWORKS STEW38CD,UK,1999)

南アフリカ共和国のポップスを紹介するシリーズの最新作。80年代に出た1枚目がその強烈なセンスのジャケット写真で知られるが、その後もこのシリーズは継続していて、これは4年振りの6作目。これまでになく打ち込みが多用されていたり、ラップやヒップホップ系統の曲があったりしているが、全体に上下に自在にうねるベース・ラインに乗ったビートの気持ちよさは、共通している。その中で、昨年の大ヒット曲というBRENDA FASSIEやARTHURらの若手の曲には要注目。BRENDA FASSIEは一曲でコンゴのPAPA WEMBAと共演している。一方で、MAHLATHINIやSOUL BROTHERSといった常連組もいつも通り最高の出来。しかし、昨年他界したMAHLATHINIのダミ声は、これが最後かと思うと残念。スターンズの編集盤は、昨年ジンバブウェとセネガルのものを取り上げたが、内容についてはこちらの南ア編が完勝。

幻のヒュー・トレイシー・レコーディング・シリーズ〜50年代アフリカの音〜

○『イトゥリの森のはずれにて〜コンゴ北東部1952』
    (SHARP WOOD/AHORA BNSCD-551,JAPAN,2000)
○『カリンバ&カルンブ〜ザンビア(北ローデシア)1952&1957』
    (SHARP WOOD/AHORA BNSCD-552,JAPAN,2000)
○『カニョク&ルバ〜コンゴ南部1952&1957』
    (SHARP WOOD/AHORA BNSCD-553,JAPAN,2000)

ヒュー・トレイシーのCDがいよいよ国内リリースされる。

発売日は3月26日、詳細は改めてお伝えします。


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正直なところ最近のアフリカは不作です。そうした状況下、ギネアの復刻盤が今月も何枚か出ましたので、このあたりについては、まとめて紹介できればと考えています。


(2000/03/20)


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