<<< BEST ALBUM - 2004 >>>


SECTION 1 - AFRICA / NEW RECORDING

[NO.1]
[NO.2]
[NO.3]
[NO.4]
[NO.5]
[NO.6]
[NO.7]
[NO.8]
[NO.9]
[NO.10]

NO.1 : AFRICA SHRINE / FEMI KUTI
-----LIVE AT THE SHRINE / FEMI KUTI
(DVD) (NIGERIA)
NO.2 : LIVE / ROKIA TRAORE (DVD) (MALI)
NO.3 : COUP DE GUEULE / TIKEN JAH FAKOLY (COTE D'IVOIRE)
NO.4 : ERITREA / FAYTINGA (ERITREA)
NO.5 : TASSOUMAKAN / ISSA BAGAYOGO (MALI)
NO.6 : SANOIYA / KELETIGUI DIABATE (MALI)
NO.7 : AMASSAKOUL / TINARIWEN (MALI)
NO.8 : WHO IS THIS AMERICA? / ANTIBALAS (USA)
NO.9 : EGYPT / YOUSSOU N'DOUR (SENEGAL)
NO.10 : VIVIR ESTA LOCURA / LAS HIJAS DEL SOL (ECUATORIAL GUINEA)

the next numbers:
BERCY 2004 VOL.1 & VOL.2 / YOUSSOU N'DOUR (SENEGAL)
MEDEJ : CANTOS ANTIGUOS SAHARAUIS / MARIEM HASSAN, JEIRANA, FAKNASH, SHUETA, NAYIM (WEST SAHARA)

■COMMENT


SECTION 2 - AFRICA / REISSUE

[NO.1]
[NO.2]
[NO.3]
[NO.4]
[NO.5]

NO.1 : SYLIPHONE YEARS / BEMBEYA JAZZ NATIONAL (GUINEA)
NO.2 : PAPA WEMBA 1977-1997 (CONGO)
NO.3 : NO. III DE NUMBER 1 / NUMBER ONE DE DAKAR (SENEGAL)
NO.4 : THE LEGENDARY GEORGE SIBANDA (BOTSWANA)
NO.5 : AFRICAN POPULAR MUSIC : ARCHIVES 1926-1952 / V.A.

the next numbers:
TIMELESS HIGH-LIFE CLASSICS / K.GYASI GUITAR BAND FEATURING K.AKWABOA, O.P.K, K.FRIMPONG, AGYA KOO NIMO (GHANA)
MR.BIG MOUTH : TUNDE WILLIAMS PLAYS WITH THE AFRICA 70 + LOW PROFILE (NOT FOR THE BLACKS) : MUSIC OF LEKAN ANIMASHAUN (NIGERIA)
AFRO BABY : THE EVOLUTION OF THE AFRO-SOUND IN NIGERIA 1970-79 (NIGERIA)

■COMMENT


SECTION 3 - WORLD MUSIC (or TRANS-MEDITERRANEAN MUSIC)

[NO.1]
[NO.2]
[NO.3]
[NO.4]
[NO.5]
[NO.6]
[NO.7]
[NO.8]
[NO.9]
[NO.10]

NO.1 : AFRICA SHRINE / FEMI KUTI (NIGERIA)
NO.2 : ANCESTRY IN PROGRESS / ZAP MAMA (BERGUIM)
NO.3 : COUP DE GUEULE / TIKEN JAH FAKOLY (COTE D'IVOIRE)
NO.4 : COEUR DE BOEUF DANS UN CORPS DE NOUILLE / IGNATUS (FRANCE)
NO.5 : ERITREA / FAYTINGA (ERITREA)
NO.6 : TEKITOI ? / RACHID TAHA (ALGERIA)
NO.7 : TASSOUMAKAN / ISSA BAGAYOGO (MALI)
NO.8 : OLA STO FOS (EVERYTHING IN THE LIGHT) / ELEFTHERIA ARVANITAKI (GREECE)
NO.9 : EL YOMEN DOL / HAKIM (EGYPT)
NO.10 : MASSILIA FAIT TOURNER / MASSILIA SOUND SYSTEM (FRANCE)

the best compilation:

BARCELONA RAVAL SESSIONS

the best reissue:

ABRE CUTO GUIRI MAMBO / ARSENIO RODRIGUEZ

the next numbers:

MAHALA RAI BANDA (RUMANIA)

AAR RABI / RACHIDA (ALGERIA)
CAFE DE L'INDEPENDANCE / BAAZIZ (ALGERIA)
CITE DES ETOILES / MAGYD CHERFI (ALGERIA / FRANCE)
LE CIRQUE DU MILLENIUM / N&SK (FRANCE)
HIFI CALYPSO / KARL ZERO & THE WAILERS (FRANCE + JAMAICA)
KAPITEIN WINOKIO ZAG 1 BEER (GERMANY)
ISMS / FES (FLAT EARTH SOCIETY) (BERGUIM)
SAVE THE WORLD / ENZO AVITABILE & BOTTARI (ITALY)
TRIBUTE TO VASILIS TSITISANIS / GEORGE DALARAS (GREECE)
ILA TIMITHA / KADIM AL SAHIR (EGYPT)
STREET SIHNS / OZOMATLI (USA)
ACROSS 110TH STREET / SPANISH HARLEM ORCHESTRA (CUBA/USA?)
MENTO MADNESS : MOTTA'S JAMAICAN MENTO : 1951-56 (JAMAICA)
TUDO NOVO DE NOVO / MOSKA (BRASIL)
NA PAZ / FERNANDA ABREU (BRASIL)

■COMMENT


□□□ COMMNETS □□□

 本当にこれだけしかなかったのだろうかと迷いつつ、国内外の評論家諸氏のものとは全く異なる結果となったセレクションです。そこが FOREST BEAT / DESERT JAZZ らしいとも思うだけれど、いかがなものでしょう。

 確かに、よい作品がたくさん生まれた一年だったのだけれど、実際選んでみると、なぜか各部門とも10枚選ぶのにすら苦慮する始末。まだ何か見落としているのに違いないが、今年は意識的に生活のダウンサイジングを図ったこともあって、購入(入手)枚数が例年の半分程度(半分以下?)に激減した影響、さらには繁忙さも加わって音楽とじっくり対峙する時間が減った結果なのかも知れない。いずれにしても、あくまで私的観点からのベスト10で、個人的メモ書きみたいなものなので、あしからず、、、。

 例年通り、一枚一枚の音楽的価値や歴史的価値を吟味するというより、自分自身を心地よくさせてくれた/鼓舞してくれた/ハイにしてくれた/踊らせてくれた作品群のセレクションです。その言い訳は以下の通りです。


■ SECTION 1 : AFRICAN NEW RECORDINGS ■

MM誌や欧米チャートの結果を見ると、4、7〜9位を除く6枚が見事に選外。このあたり、個人的趣味/観点がそれなりに表れた結果ながら、決して的はずれなものとは思っていない。上位8枚まではすんなり選べたのだが、残り2枚がなかなか決まらず大弱り。今年はそれほど不作だったかなと思いつつ、昨年のリストと比べると、今年の方が充実した作品が並んでいるという印象だった。正直傑出したアルバムはなかったが、相当にレベルの高い作品が例年以上に生まれた一年だったと思う。

まず最初に断っておくと、『BOOMERANG / DAARA J』や『BOWMBOI / ROKIA TRAORE』が入っていないのは、これらのリリースが2003年だったから。

フェミ・クティを1位にしたのは、以前『FIGHT TO WIN』を2位にしたことへの反省ではない。今年自分自身を楽しませてくれた音楽は、何と言ってもフェミ・クティだった。フェミの新作CDと初DVDと秋に観たロンドン公演とが、いまだに渾然一体となって我が身に襲ってくる(勿論、今年のベスト・ライブもフェミ・クティ)。CD、DVDともに完成度の点ではやや至らない面もあるし、ユッスーやフランコの傑作に比すると、とんでもない作品といったレベルには到底達していない。CD単独で1位にするのは若干躊躇するのだが、今年は気が向けばフェミの新作を繰り返し聴いていたことでもあるので、姉妹アイテムであるCDとDVDを並列させてでの、アフリカ部門ナンバー・ワン。過去の日本公演やCDやDVDに詰め込まれたサウンドを超えるステージを展開したロンドン公演を観に行って本当に良かった。

マリのロキア・トラオレを2位にしたのは、若干の苦し紛れ。昨年も、ユッスーのDVDを1位にしてしまったことでもあり、できればCDフォーマットの作品だけを並べたかった。2004年的な新鮮さはないが、内容としては新譜レビューのページに書いた通りの素晴らしさで、1位に選んでも全然おかしくないくらいの充実作。別のところ(備忘録、ほか)にも書いたけれど、ワールド・ミュージックのライブ・ビデオの最高傑作であるとさえ考えている。

コート・ディヴォワール出身で世界最高峰のラップ・アーティストに登りつめたティケン・ジャー・ファコリーを3位にしたのは、昨年『FRANCAFRIQUE』を次点にしたことへの謝罪ではない。これだけ心地よく伝わってくるサウンドというのもホントに珍しい。何を聴いたらよいのか迷ったときには、決まってこれを流していた。『FRANCAFRIQUE』に劣らぬ完成度を備えた「傑作」です。

4位のエリトリアのファイティンガのセカンドは、今年最もじっくり聴き込むのに相応しいアルバムかもしれない。多分、長年にわたって愛聴することになるだろう。瑞々しく芯の通った精神の伝わってくる様が、とても美しい。

3位のロキアに続いて、5位と〜7位もマリ勢。5位のイサは、世間では評価が別れたようだが、個人的には大好きなサウンドで、暇があれば楽しんでいた。6位のK・ジャバテは、初めて聴いた瞬間には今年のベスト1候補に挙げたけれど、その後じっくり聴く機会がなかった。これから愛でるように親しんでいく作品になっていって欲しい。7位のティナリウェンも内容的には文句なし。案外聴く頻度が乏しかったのでこの順位にしたけれど、多くの評論家が述べている通り、今年の代表作の1枚には違いないでしょう。次は来日公演に期待。

8位のアンティバラスは、USAのバンドと言った方が正確なのかもしれないが、作品ごとに大きく成長してきているアフロ・ビート・バンドなので、アフリカ部門から外すのは惜しいと思い選出。来年1月の来日公演も楽しみだ。

さて問題の残り2枚。今年のベスト10にはユッスーは入れないことをかなり前(昨年に『SANT』聴いたときからと言ってもいいくらい)から決めていた。しかし、年末振り返ってみると、先に綴った通りどうしても10枚選びきれない。そこで思いついて『EGYPT』を聴いてみたことろ、意外と素直に楽しめた。正確にはセネガルで『SANT』と題されてリリースされた2003年作だし、音楽自体も『BERCY 2004』の方が高揚させてくれる。しかし、プロダクションは見事だし、イスラムがひとつの中心軸となっている国際情勢まで加味すると、今年を代表するワールド・アルバムと評価することは十分に可能なのかと考えた。いまだにしっくり来ないサウンドながら、どこかでライブを聴きたいと思い、スケジュールをチェックさせ続けた力はあったユッスーの新たな挑戦だった。

最後の10位、赤道ギニアの姉妹ユニットの5作目は、以前から好きなグループが、以前と変わらぬサウンドで、今現在の自分の楽しませてくれているから選んだもの。収録時間のコンパクトさも好ましい。

ここまで書いて気がついたけれど、ほぼ全て西アフリカ〜サハラ域の音楽。確かに、南ア、コンゴ、ヒップホップなどからのインパクトを感じない一年ではあった。

(2004/12/22,26)



■ SECTION 2 : AFRICAN RE-ISSUES ■

10枚選べず、さっさと5枚に縮小した年間ベスト。しかも1位に選出したベンベヤ・ジャズのベスト盤は現時点で未入手。ほとんど反則技なのだけれど、恐らくトップに相応しい内容だろうと推測しての結果です。なので、一応暫定順位ということで、、、。

今年はホント、リイッシューをしっかりチェックする時間がなかった。すでにLPやCDでもっているものの再発盤には、まず手を出していないので、そうした作品が落ちている可能性も書き添えておきます。

(2004/12/22,26)



■ SECTION 3 : WORLD MUSIC ■

誰が見たって「何だ、これは」と叫ぶであろうベスト10。<アフリカ>以上に個人的趣味が露骨に出たセレクションです。

昨年と同様に、個人的にも関心が強まっている環・地中海域(マグレブ〜中東〜南欧)のベスト10を選ぼうとしたのだけれど、案外グッときたものが少なかったので、今年はアフリカものも含めたワールド全般の私的ベスト10とした。次点作も含めると、アルジェリアとフランスものが多くなった。特にはまったのは、フランスものなのだけど、中でも4位に選んだイニアテュスの新作(邦題:『ヤワな身体に牛の心』)は、買ってからしばらく経ついまだに聴き続けている快作。本音では1位にしたいくらいで、様々なサウンドの選択とその組み立て方のセンスが実に見事です。

『BARCELONA RAVAL SESSIONS』は今年前半に頻繁に聴いたけれど、オムニバス作を他のアルバムと比較するのは不公平かと思い、選外にした。

常識的には、9位と10位は微妙。少なくとも、MISSILIA SOUND SYSTEM を選ぶくらいなら、『MAHALA RAI BANDA』を入れるべきか、『HIFI CALYPSO』もよかったな、などと考えつつ、12月31日にリストを見直しながら、数枚の入れ替え作業を行おうとした。しかし、それじゃあ面白くない。あくまでも個人的嗜好を押し付ける企画なので、そのままにした。だけれど、『MAHALA RAI BANDA』
は来年国内盤が出たら(間違いなく出るでしょう)年間ベストに選ぶ方が続出しそうなほど内容は良いです。

(2004/12/22,26,31)


(2004/12/22,26,31)