小宮山 豊の作品




「まっくろけの猫」
「まっくろけの猫」 萩原朔太郎詩 69p×68p

屋根の上の二匹の猫の様子をやわらかく表現するために
羊毛長鋒筆を使用しました。
ひらがなが多いのでこのままでは平坦になるので多少「行の曲がり」を
つけたり「行間を開」いたりして変化をつけてみました。



[書を読まざる人」 陳撰 135p×35p

 漢字仮名まじりを半切に二行書きで作品に
仕上げることはこの作品が初挑戦でした。
 漢字は太く、大きく、ひらがなは小さく、
細く書いて全体に強弱をつけようと試みました。
 結果として、もっと変化を付けた方が印象を
強く出せたのではないかと反省しております。


「書を読まざる人」


「南陽白水」
「南陽白水」 帳猛龍碑 135p×35p

 半切に一行四文字書きはこれが初挑戦。
 逆筆と潤滑を用いて力強さを出そうと試みましたが
十分出しきれませんでした。
 しかし、この字は何となく自分の分身のように思え、
親しみが出てくるように感じます。こんな経験は
初めてです。
「翰墨游戯」 文徴明  135p×35p

今井凌雪先生が四十九歳の時に書いた作品を
手本にして書いた篆書作品です。
逆筆と渇筆を振り回して書いた見ました。
作品の出来栄えは別として半切に一行で書く
楽しさを教えてくれた作品です。


「翰墨游戯」


「静宜樵隠度」
「静宜樵隠度」 銭起 135p×35p

墨付けで濃淡を出して変化を求めたが筆の運びが
速すぎたために、力強さに欠けた。「すいすいと書く」
ことは自分にとって楽しいことであるが、
作品つくりには良い点もあるが問題点も多いと
感じました。
こういう場合は文字の大小や潤渇、筆の転、
捻を利かすことが今後の課題と感じました